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【Vtuber】 にじさんじ + ポケモンで英語学ぼうぜ part 1-4

はじめに

本記事は、にじさんじ所属のVtuber 安土桃 の以下の配信の 26:02 - 32:13 まで英語解説です。


安土桃:

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シリーズコンセプト・学習方法・記事を読むための必須事項は part0 を御覧ください。


またこの記事は part1-3 の続きです。まだ読んでいない方は以下からどうぞ。


【例文1】(26:02) 口語表現(Never mind)

Never mind watching the match now!

単語:
never(副詞) 決して〜ない
mind(動詞) (Oを)気にする/嫌に思う
Never mind(表現) 気にしないで! (本文ではこの形で使われていないが、重要表現なので一応)

直訳:
今その試合を見ることを私は決して気にしない。

意訳:
今は試合が見られなくてもいいや。

キーワード:
口語表現

解説:
Never mindという言葉を知っているでしょうか?

これは口語でよく使われる表現で「気にしないで!」の意味です。 

I'm sorry. I stole your bra. --- Never mind.
ごめん。ブラ盗っちゃった。 --- 気にしないで!

これは mind自体に「(Oを)気にする/嫌に思う」という意味があり、そこに「決して~しない」という否定の意味を持つ never がついた表現です。

Never mind 単体で使うときは命令文として使われるので「(あなたは)決して気にするな」→ 「気にしないで!」の意味になります。
(参考: part1-1 例文1 命令文)
(※ mind は基本第3文型SVOをとる動詞ですが Never mind! という口語ではOが省略されます)

さて今回の本文では Never mind watching the match now! となっています。

このmindのOは動名詞のwatching the mach nowです。そのため「『今その試合を観ること』を気にしない」の意味になります。
(参考: part1-1 例文3 動名詞)

さてここで Never mind が単体で使われるときのように Never mind watching the match now! を命令文で訳すとどうなるでしょうか?

「今その試合を観ることを気にするな!」ですよね??しかし、これは話の流れからすると不自然です。

この発言の前は part1-3でも解説したとおり、ホップがmomoのお母さんから「今日は大切な日じゃないの?」と聞かれ、

Yeah, that's exactly why I came running over to get momo!
そうなんですよ!なんで急いで桃を呼びに来ました。

と返した場面です。

その直後に「今その試合を観ることを気にするな!」と桃のお母さんに命令(?)するのはどこかおかしいですよね?

そのためここでは命令文ではなく、Sである I が省略されていると考えます。(参考: part1-3 例文4 口語でのSの省略)

つまり、

I never mind watching the match now!

と考えるのです。

こうすることで「私は決して今その試合を観ることを気にしない」の意味になります。これは、その試合(レオン(リー/ダンテ)の試合)が放送されているのにも関わらず、今momoを呼びに来たことと整合性がとれています。

よって今回は命令文ではなく、「Sの省略」の案を採用します。ちゃんと「私」も入れてあげないといけないということですね。ちなみに I never mind watching the match now! を意訳すれば、「今は試合が見られなくてもいいや。」といった感じでしょう。


【例文2】(26:55) have got, 第5文型のhave, 形容詞allの位置

I've got it recording at home anyway. I record all my brother's matches.

単語:
have got(表現) = have
record(動詞) (Oを)録画する
anyway(副詞) とにかく/どっちみち
all(形容詞) すべての

直訳:
私はどっちみちそれを家で録画状態にしています。私は全ての兄の試合を録画します。

意訳:
まあどっちみち家で録画してるしいいや。兄貴の試合は全部録画しているしね。

キーワード:
have got, 第5文型のhave, 形容詞allの位置

解説:
I've got は I have got の省略形です。

そして口語では have got = have の意味で使われることがあります。

例:
I've got a headache. = I have a headache.
頭痛がします。

I've got to go home. = I have to go home.
家に帰らなければいけない
※ have to で一つの助動詞となり「~しなければいけない」の意味になります
(詳しくは例文3で)

「なら have got じゃなくて毎回 have を使え!!」という声が聞こえてきますが、厳密に言うと have got のほうが若干カジュアルな響きがあります。なので上記例ではそれぞれ「頭痛がするわー」「家かえんなきゃ」といったニュアンになります。(もちろんこのさじ加減は文脈で変わります。)

さて本文では I've got it recording と言っています。これは I have it recording と同じ意味です。

ここの have は第5文型SVOCをとる動詞として使われおり、意味は以下のようになります。

I have it recording.
私はそれ(O)=recording(C)な状態を have している。
(私はそれを録画状態にしている)
(私はそれを録画している)

このように have の使い方はよく見かけるので慣れておきましょう。

例:
Fumi had her bra stolen.
フミは her bra = stolen という状態を hadした。
(フミはブラジャーを盗まれた)
※ stolenは動詞 steal が過去分詞になって形容詞化しCとなっています

Iincho had her thumbnail ready.
委員長は her thumbnail = ready という状態を hadした。
(委員長はサムネイルを準備完了にした。)

ちなみに C の位置に原形の動詞がくることがあります。

Yashikizu had Himawari study math.
やしきずは Himawari = 「study math」という状態を hadした。
(やしきずはひまわりに算数の勉強させた。)
※ 余談ですが 算数=arithmeticとすると算数で学ぶ分野のうちのごく一部(四則演算, 整数, 有理数)を指すので、一般的に言う場合は math で大丈夫です

これは本来Cの位置にあるto不定詞のtoが省略されているものです。have O C の Cに動詞を入れたいときには必ず to不定詞のto を省略し、見かけ上動詞の原形を置きます。


やや話がそれましたがこれで本文の前半は大丈夫でしょう。

I've got it recording at home anyway.
私はどっちみちそれを家で録画状態にしています。

つづいて後半です。

I record all my brother's matches.

訳自体はだ第3文型で「私は全ての兄の試合を録画します」となります。

この文で学びたいことは唯一つ、形容詞allの位置です。

ここのallは形容詞で「すべて」の意味をもち、名詞のmatchesにかかっています。

このmatchesには my brother's 「私の兄弟の」もかかっています。

ここで「おや?」となる人もいるかもしれませんが、実は part1-3の例文1の発展事項で形容詞が連続するとき、所有格(my, your, his, herなど)は一番左に来ると説明しています。

今回の my brother's も所有格です。

となると本来は my brother's all matches の語順にならないとおかしいですよね??

allではなく普通の形容詞ならばその語順となるのですが、実は all はその語順に従わない珍しい形容詞なのです。

例:
All the people came here.
その全ての人がここに来た。

We all are fr
ee.
私達みなは自由だ。

一文目は ふつう The all people となるはずです。しかし All the people の語順にするのが正解です。

二文目はもはや代名詞に修飾するという離れ業もおこしています。しかしそれでも All we ではなく、We all の順にするのが不思議なところです。

このように all はふつうとは違う場所に置かれることがあり、これはルールを覚えるというより、フレーズで覚えるほうが安全です。

なので 「All the ~」 や 「We all」, 今回のような 「All my ~」 といった形で記憶しておきましょう。

以上本文は以下のような訳になります。

I've got it recording at home anyway. I record all my brother's matches.
私はどっちみちそれを家で録画状態にしています。私は全ての兄の試合を録画します。

意訳すれば、「まあどっちみち家で録画してるしいいや。兄貴の試合は全部録画しているしね」となります。


【例文4】(27:46) 助動詞should、時を表す名詞(名詞の特殊な働き)

Come with me, momo! He should be here any minute!

単語:
should(副詞/助動詞) ~すべき/するはずだ
any(形容詞) 少しも(...ない)/いくらか
minute(名詞) 分/短い時間

直訳:
私と来て桃! 彼はいくらかの短い時間でここに来るはずです。

意訳:
早く来いよ桃!もう兄貴ついちゃうぜ。

キーワード:
助動詞should、時を表す名詞

解説:
Come with me, momo!  は命令文で、「with me で comeしろ → 私と来て」ということです。これに、momo! がついて「私と来て桃!」となります。

つぎの文が少しポイントです。

He should be here any minute!

まず should を確認しましょう。

should は can, will などと同じ仲間で助動詞です(動詞を修飾しているという点で副詞ともみなせます)。助動詞は「動詞に+αの意味を付け加える」のでした。
(参考: part1-1 例文3 助動詞)

shouldがないと He is here ... となり「彼はここにいます。...」という意味になります。

では should はどのような意味を付け加えるのでしょうか? shouldは主に以下の2つの意味で使われます。(※ ほかにもありますが、いまのところはこの2つでokです)

① ~すべきである(したほうがいい、してみ) [義務]
② ~するはずだ(だろう) [推量]
例:
Shiina should come in time.
椎名は時間内にくるべきだ。[義務]
(椎名は約束の時間より前に来るべきだ)

Moira-sama's age shouldn't be a problem.
モイラ様の年齢は問題にならないだろう。[推量]

「べきだ」などと言っていますが shouldは 後述するmust や have to よりマイルドな響きです。また "推量" の意味で使うときも、めちゃめちゃ確信しているわけではないニュアンスがあります。
--------
※ 上級者向け: 助動詞の確信度(どれほど強く信じているかであり、実際に起こる確率とは無関係)の強さは以下の通りです。
have to = must > will > would > ought to = should > can > may > might > could
ただしこれはあくまで目安なので神経質になりすぎないでくさださい!
--------

「〜すべき/〜にだろう」の意味に近いものとして、 must(しなければならない/に違いない) があります。特に「しなければならない」という "義務" で使う場合 must は高圧的な響きがあります。これはルールや命令を示すときだったり、書き言葉で多くみられます。

You must finish this proposal on time. 
時間通りにこの企画書を仕上げなければいけません。[義務]

先生が生徒に、上司が部下に言う感じですね。一方自分から I must ~ のように使うと「おらあああ、やってやるぞおお」といった気合が感じられる表現になります。また後述するhave to に比べ、はっきりした客観的根拠がない状況で「〜に違いない」という "推量" 場合もmust が使えます(ただし確信度はかなり高い)

Air must be tired.
エアルは疲れているに違いない。[推量]

おそらく王子は多くを語っていないけれど、twitterの言動などからなんとなく察している状況でしょう。


またhave to(例文2) も 「〜しなければいけない[義務]/〜に違いない[推量]」の意味があります。"義務" で使うときは must と同じレベルの高圧力を感じますが、mustより必要性、客観性があります。"義務" の must がやや硬い表現であるのに比べ、 have to は口語でよく使われるカジュアルさがあります。

Kenmochi has to post "Sharpness."
剣持はシャープネスを投稿すべきだ。[義務]
※ have to は三単現のsの状況のとき has to となります

上記例文の背後にはおそらく「リスナーがずっと待っているから」や「3周年だから」などの客観的必然性があります。また自分から I have to ~ というと「しかたなくやらなくてはいけない感」が出ます(I must と対照的ですね)。have to は "義務" だけでなく "推量" でも使えます。

Air has to be tired.
エアルは疲れているに違いない。[推量]

こちらはhas to を推量で使っている例ですが、mustのときに比べて、「大変な〇〇という公務をしている」など、客観的根拠がある場合です。


さて話を本文に戻しましょう。

今回の should は の意味では義務でしょうか、推量でしょうか?

He should be here any minute!

義務でとる場合、He should be here の時点で 「彼(レオン/リー/ダンテ)はここにいるべきだ」となります。これは文脈上不自然ですね。今回は「〜するはずだ」という推量の意味です!

He should be here
彼はここにいるはずだ

ここに any minute がついているのが本文です。

any は形容詞で 名詞の minute を修飾しています。ただ He should be here で文が完結しているところに唐突に (any) minute という名詞が来るのは変ですよね。なぜならこれまで見た名詞の働きは「S, O, C になる。または前置詞にのうしろにつく」のいずれかでした。
(参考: part1-0 ②文型part1-1 例文1 前置詞句)

今回の minute は名詞の中でも特殊な働きをしています。それは名詞なのに副詞的に働くというものです(マニアックな言葉で副詞的目的格と言います)。

The star was diamond bright.
その星はダイアモンドのように輝いていた。

この例ではdiamondという名詞が形容詞のbright(明るい, 輝いている)という単語を修飾しています。本来形容詞を修飾できるのは副詞ですが、ごくまれに名詞が副詞のように修飾することがあるのです。

I enjoyed Nijifes this year.
私は今年にじフェスを楽しんだ。

この文章では year という名詞が副詞っぽく動詞のenjoyed を修飾しています。(this ~ の言い方はこの使い方にあることが多いです。例: Please step this way. 「どうぞこちらへ」、I met Gwel this week. 「今週グウェルと会った」)

今回の any minute の部分も副詞として動詞のbeを修飾しています。(ちなみに今回のminuteは「分」というより「短い時間」という意味です)

というわけで全体の訳はこのようになります。

Come with me, momo! He should be here any minute!
私と来て桃! 彼はいくらかの短い時間でここにいるに違いない!

意訳すれば、「早く来いよ桃!もう兄貴ついちゃうぜ。」といった具合です。


【例文5】(28:28)仮定法過去

And Lee always brings presents when he visits, so I wouldn't forget that Bag if I were you!

単語:
bring(動詞) Oを持ってくる
present(名詞) プレゼント
visit(動詞) (Oを)訪れる
forget(動詞) Oを(記憶として)忘れる/Oを持ってくるのを忘れる

直訳:
そしてリーは訪れるとき、いつもプレゼントを持ってくるので、もし私があなただったらあのバックを持ってくるのを忘れないだろうに。

意訳:
しかも兄貴は帰ってくる度にプレゼントを持ってきてくれるんだ。だから俺が桃だったらそのでかいバックを持っていくぜ。

キーワード:
仮定法過去

解説:
まずは前半から。

when he visits は whenという従属接続詞が文を伴って副詞節を作っています。「彼が訪れるときは」という意味で、動詞のbringsを修飾しています。
(参考: part1-2 例文4 従属接続詞)

そのため前半は以下の意味となります。

And Lee always brings presents when he visits, ...
そしてリーは訪れるとき、いつもプレゼントを持ってくる

その後等位接続詞soが文と文をつなぎ、後半の文が始まります。
(参考: part1-2 例文3 等位接続詞)

..., so I wouldn't forget that Bag if I were you!

ここは文法上、非常に重要な文です。

結論から言うと、この文では仮定法が使われています。これは「◯◯だったら、~~だろうに」という「事実に反するもの/可能性が(少)ないもの」を述べる文です。

今回の文の直訳を先にお見せすると「私があなただったら、そのバッグを忘れないだろうに」となります。この「私があなただったら」の部分は、実際の事実に反することです。これを仮定して述べる場合仮定法となります。

私(ホップ)はあなた(桃)じゃないので、事実に反することですね!

今回のように「今、そうでないこと」を仮定する場合は特に仮定法過去と呼ばれる形態となり、「If S 過去形, ~」の形で書きます。実際今回は If I were you になっていますね?仮定法過去と言っておきながら、今のことを述べている点に注意して下さい。
(「今、そうでないこと」なのに If内で過去形を使っているのは、事実と反している様を時間的距離で表現しているからです)

もし今現在にもありえる仮定なら if S 現在形 という普通の表現にします。 

ちなみに仮定法過去のとき If I was you ではなく、If I were you になっているは慣習です。If I was と書きそうなところは If I were と書くことが多いと覚えましょう。
(上級者向け: 一応 If I was と言う場合は、If I were より実現可能性が少し高いものです。If I was rich, ~ は「現実と反しているが可能性が0ではない状況」で If I were a dog, ~ は「現実と反しているし、可能性が0である状況」です) 

例:
If I were in Nijisanji, I would sing Usseewa.
もし私がにじさんじにいたら、うっせえわを歌うだろうに。

If Debi-chan stopped drinking, she would feel much healthier.
でびちゃんが飲酒をやめたら、もっと健康になれるだろうに。

一文目では、「もし私がにじさんじにいたら」という「現在の現実と反する仮定」をしています。この仮定のもとで「〜〜だろうに」と述べるときはVの前にwouldを入れます。
(「かもしれないのに」ならmight、「できるだろうに」ならcouldを入れます)
今回はこの仮定のもとに I would sing Useewa と言っています。

二文目は「でびちゃんが飲酒をやめたら」という仮定をしています。これは書き手が「でびちゃんは飲酒をやめない」と考えているので、仮定法になっています。
(でびちゃんが飲酒をやめる可能性が十分にあるなら、If Debi-chan stops drinking, she will feel much healthier. という普通の文になります)

さて本文に戻りましょう。

..., so I wouldn't forget that Bag if I were you!

if were you がうしろに回っていますが立派な仮定法です。

if I were you で「もし私(ホップ)があなた(桃)だったら」と今現在ありえない仮定をして、I wouldn't forget that Bag で 「あのバッグを持ってくるのを忘れないだろうに」と言っています。
(woulnd't = would not ,  Bagはポケモンの旅に出るときにもっていくあの「バッグ」のことです。)

以上、本文の直訳は次のようになります。

And Lee always brings presents when he visits, so I wouldn't forget that Bag if I were you!
そしてリーは訪れるとき、いつもプレゼントを持ってくるので、もし私があなただったらあのバックを持ってくるのを忘れないだろうに。

意訳すると「しかも兄貴は帰ってくる度にプレゼントを持ってきてくれるんだ。だから俺が桃だったらそのでかいバックを持っていくぜ。」となります。


【例文6】(30:57)強調構文

It's the television that Mum uses to watch her comedy-dramas.

単語:
television(名詞) テレビ
Mum(名詞) ママ(イギリスでのくだけた言い方。アメリカではMom)
comedy-drama(名詞) コメディードラマ

直訳:
ママが彼女のコメディードラマを見るために使っているのは他でもなくテレビだ。

意訳:
テレビだ!ママがこれでコメディードラマを見ている

キーワード:
強調構文

解説:
またしても重要な文。

このの文は強調したい部分をIt is と thatで挟む強調構文と呼ばれています。

本文はもともと、Mum uses the television to watch her comedy-dramas. でした。この文の the television を前にもってきて It is と that で挟むことで強調構文が完成します。(過去の話なら I was ~ that ...にします)

Mum uses the television to watch her comedy-dramas.
ママはそのテレビをコメディードラマを見るために使っている。

It's the television that Mum uses to watch her comedy-dramas.
ママがコメディードラマを見るために使っているのは他でもなくそのテレビだ。

このような強調構文にすることで「他でもなく」というニュアンスをつけることができます。これはしばしば相手の言ったこと・考えを訂正(反駁)するときに使われます。

You met Amyamya at the office, right?
---- It was Mao that I met at the office.
事務所であみゃみゃと会ったんでしょ?
---- 事務所で会ったのは(他でもなく)マオだよ。

ちなみに強調する語が「人」だった場合は that を who にすることができます。(稀に「もの」を強調するときにthatをwhichにする例もあります)

It was Mao who I met at the office.
事務所で会ったのは(他でもなく)マオだよ。

また強調する語は名詞だけではなく、副詞句、副詞節も可能です。

It's Nijisanji that I'm now really into.
いまめちゃハマっているのは他でもなくにじさんじだ。

It was in Nijifes that I cried a lot.
私が泣きまくったのは他でもなくにじフェスでだ。
(in Nijifes という副詞句を強調している)

It's because I love Nijisanji that I bought all the Valentine voices.
全てのバレンタインボイスを買ったのは他でもなくにじさんじを愛しているからだ。  
(because I love Nijisanji という副詞節を強調している)

また稀にthatが省略されることもあります。

It's laughter we're after.
我々が求めているのは他でもなく笑いだ。
(laughterの後ろのthatが省略されている。またここのafterは「~を求めて」の意味)
(ちなみにこの文はモンスターズ・インクの社是)



さて本文に戻りましょう。

It's the television that Mum uses to watch her comedy-dramas.
ママがコメディードラマを見るために使っているのは他でもなくそのテレビだ。

この文は桃ちゃんがテレビの前でボタンを押したときです。なので意訳的に訳出する場合は、「テレビだ!ママがこれでコメディードラマを見ている」とするとよいでしょう。


【例文7】(32:13)定型表現(from time to time)

Munchlax leaves leftovers around its bed from time to time.

単語:
Munchlax(名詞) ゴンベ
leave(動詞) Oを置きっぱなしにする/Oを去る
leftover(名詞) 食べ残し
around(前置詞) ~の周りに
from time to time(表現) 時々

直訳:
ゴンベが時々そのベッドの周りで食べ残しを置きっぱなしにする。

意訳:
時々ゴンベが食べ残しを置いておくベッドだ。

キーワード:
定型表現(from time to time)

解説:
知らないと読めなさそうなので解説。

Munchlax leaves leftovers は第3文型SVOで「ゴンベが食べ残しを置きっぱなしにする」。これに around its bed がつき、「ゴンベが食べ残しをそのベッドの周りに置きっぱなしにする」となります。

そのうしろの from time to time は定型表現です。もともと from A to B で「AからBまで」という意味なのですが、 from time to time は「時々」の意味になります。

sometimes や at times も同義です。

Roha has got mysterious symptoms from time to time.
ロハには時々不思議な症状が現れる。

さて本文は Munchlax leaves leftovers around its bed from time to time. なので直訳すると「ゴンベが時々そのベッドの周りで食べ残しを置きっぱなしにする」となりますが、ゲーム中ではベッドでボタンを押した時のテキストなので「時々ゴンベが食べ残しを置いておくベッドだ」と意訳してもいいでしょう。


おわりに

またしても1万字を超えてしまったのでここで区切ろうと思います。
お疲れ様でした!

まだ桃ちゃんが家を脱出していないのに、既に仮定法や強調構文まで出てきて、いよいよ高校英語終わるんじゃないかという勢いです笑

とはいえこの先にも、まだ説明していない重要な文法事項&知らないと読めない情報を(ゆっくり?)書いていこうと思います。

それではまた次回〜

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