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そぉ~と侵入、失敗に終わる

以前、帰宅して『「ただいまぁ」を二回言うのが習慣に』を書きましたが、

https://note.com/soshuho/n/n7d33a933846f

最近は玄関を開けて「ただいまぁ」を言った瞬間、「お帰りぃ~」の代わりにマシンガンのような高速・高音・大音量で「どないしてくれんや!一人でこんなところに閉じ込めて!人生終わったでぇ!明日捕まるやんか!私は一人で裸にされて恥かいて今晩しぬんやで!私をこんなに苦しめて楽しいんか!私はもう辱められて人生終わったんやでぇ~!」と母がまくし立てることが増え、というより最近はほぼこのパターン。
甲高い声で帰宅後息つく間もなくこれをされると15~20分も経たないうちにメンタルがやられそうになるので、すぐに母に会いたくないなぁ、と感じる日は玄関脇からベランダを伝ってそぉ~と自分の部屋に入るようにしている。

泥棒シルエットの気まずさ
金曜日のお昼前。今週は月~木曜日の4日間をなんとか二度目のお迎えでデイケアに行ってくれたので、今日もきっとデイケアに行ってくれてるはず、と油断していたのだと思う。ベランダから部屋に入る際、無造作に窓を開けたのでガラガラガラと音が聞こえたのだろう(ってそもそも自分の家になんでこんなコソコソと気を遣って入らなアカンねん、って話だが)、ベランダで脱いだ靴から浮かせた右足を窓枠をまたぐように上げて部屋のカーペットに落とそうとした瞬間、母がドカツカと部屋に入ってきた。
思わず「ぎぇっ!」と「ひぇ~」が混ざったような情けない声が出る。
よくマンガで描かれる背中を丸めて抜き足差し足の泥棒シルエットのまま固まっている姿を母に見られた気恥ずかしさ!デイケアに行ってるはずの母が家にいる驚き、というよりホラー!数秒後に訪れる落胆(はぁ、今日は午後からずっと母と同じ屋根の下かぁ、と思ってはいけないのだろうけど、これが今の本音)が混ざった複雑な感情。あ~、なんという間抜けだ。
山で見た倒木の風景(写真上)が一瞬で凍てつく冬景色(写真下)に変わったような、衝撃的な出来事だった。

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介護従事者への感謝と認知症在宅介護の難しさ
☆午後、デイケアから「お母様、今日は二回ともどうしても来てくれず、お役に立てずにすみませんでした」と申し訳なさそうに謝られましたが、何度も足を運んでいただいた挙句に行かずに返してしまって、謝るのはこちらの方で、ホンマ母ちゃん頼むわぁ、と溜息しか出ません。

☆自分が行くことを拒んだのに「こんなところに閉じ込めて私を殺す気やろ!」とかよくゆうわ!母が放つ常套句の中で、ついムカっ!と来る言葉のひとつです。

☆「外においしいもの食べに行こうか?」「お散歩いこうか?」と言っても「行かない!行きたくない!」と言った直後「いつまでここに閉じ込める気や!」と矛盾を平然と叫び続ける母に効く妙薬が欲しいです。

最後までお読み下さり、ありがとうございました。お礼も何もできませんが、せめて青空をご覧になって晴れやかな気持ちでいて下さいませ。

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写真1・2枚目 武奈ヶ岳御殿山コースの森
写真3枚目 神戸市西区モーニングデューファームで見た青空



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