見出し画像

組織発酵学が目指すモノ

組織発酵学®の中身の本格的な開発がスタートして1年が経った。

1年前の今頃、組織にあふれる課題、個人がつまづきやすい落とし穴、そして自分自身が囚われていたこと、これらをもつれた糸をほぐすように、1つずつ、本当に1個1個を大切に、メンターとなる方にコーチングしていただきながら、解きほぐしていった。

その時に、マグマのようなじわじわとしたエネルギーが湧いてきたのをよく覚えている。

それは自分の一番身近な課題であっても、企業のあの社員にも同じことがあって苦しそうだ、いやいや、あの組織風土を生んでいるのは、同じような鬱屈した想いや空気感じゃないか?と、自分と同じ様に苦しんでいる(あるいは気が付かない)、落とし穴にはまっている方や企業が多数浮かんできたから。

ここ、痛いけど、皆もこれを解決したら、スッキリするんじゃない?
そんな使命感に背中を押されたのであった。

その1つが、「決めて 決めない」
というキーワードでした。

画像2

ん?日本語おかしいですかね。
確かに反対語が連なっていて、結局どっち?となりますよね。

少し説明すると
1回決めるけど、その決めたことに執着しない
ということなんです。

企業での活動や、プロジェクト、そして個人のビジネス活動は、ほとんどが締め切りがあって、スケジュールがあって、目標がある。その目標に向かって、活動やタスク、リスク管理をするのが、一般的なビジネススキルとして正しい、あるいは必要となりますよね。

つまり、しっかり「決めて」取り掛かる。
決めたら、ブレずに進む
これが、王道であり、正攻法ですよね。

しかし、これだけが正解じゃないんじゃないか?
いや、もしかしたら、これが邪魔していることがあるのでは?
という「?」が自分の中に生まれたのが、キッカケだったんです。

というのも、決めてそこに向かって進むのはいいのですが、時に、障害にあたったり、予測できない事態が起こる、よくありますよね。すると、多くの場合、その障害を乗り越えようとしたり、対策を立てたり、時には精神的に苦痛を伴いながらも(ややきつい)挑戦をすると思うのです。

これは、確かに王道であり、一回は挑戦してみるべきことだと、今でも思いますが、時にそれだけが正解じゃないのではないか?と感じるのです。コントロール出来ないことにイライラしたり、逃げるのは間違いだ!自分が駄目なせいだ!と自分を責めすぎたり、結果、精神的に追い詰められたり・・・

人生、想定外のことが起こるもの
自分がコントロールできないことの方が多い
一度決めたことも、段々と状況が変わってくるもの
ましてや、最初からずっと上手く行き続けることなんてない

こう考えると、ある程度決めて!ある程度以上決めない!

ぐらいの感覚、気持ち、マインドでいた方がいい!
こう思えたのです。

あなたは小さな飛行機の操縦士
しっかり目的地とルートは決める
しかし、飛び立った後、悪天候はコントロールできない
突然、目的地が視界不良で変更になるかもしれない
当然、最初の目的地には到達できない
だけど、それは失敗ですか?
駄目な自分ですか?
失敗の旅ですか?

そんなこたーない

発酵も同じだ
菌が発酵して何かを生成する、という機能は決まっている
ただ、環境や条件で、発酵しないこともある、腐敗することもある
腐敗から産まれたものもある
発酵しないけど、一時的なことかもしれない

画像2

人や組織の成長も同じ
目標があって、計画や予定がある
だけど、それだけが全てではない
決めたけど、決めないことの中に、新たな発見やアイデアが隠されているかもしれない。それは、このVUCA時代、ニューノーマル時代、そしてイノベーションが求められる時代に、必要なマインド、感覚なのではないか?

イノベーションなんて、まさに想定外ばかり!
プロセスにさえ注目し、楽しんだ(夢中になった)結果!
固執しないで、強みを活かしあった結果!


この考え方が、企業やビジネスマンに、セカンドスキルとして備わったら、それこそ「しなやかで軸のある強い」ビジネスマン、組織になれるのではないか!?

これが組織発酵学で一番目指したいこと。
(セカンドスキルと称したのは、ひとまず決めて行動するスキルを身につけることは一定程度必要と考えているため)

世界に誇る、しなやかで軸のある強いビジネスマンを生むこと

これこそが、組織発酵学®が目指す境地


ぜひ、この考えに共感いただけたら、仲間として一緒にやっていきたい。私も、チームや会社という枠組みを外れた、発酵的組織に憧れています。ピンと来たら、ご連絡お待ちしています。


組織発酵学プロデューサー
原 佳弘


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?