フィジー旅③38歳、初めて一人海外へ
ショップでの用事も無事終え、ようやくホテルに戻りスーツケースを開けてふっと一息。「まだきょうフィジーに着いたばっかりだった」と思ったらどっと疲れが出てしまい、おいしそうなお店を探すのをやめホテル1階のカフェ&バーで軽く済ませることにした。
店内を見渡すと、家族連れ数組、一人でカウンターで飲んでいる人数人。
自身も一人なのでカウンターの空いている席を指さし確認したら、隣のおっちゃんが「どうぞどうぞ。俺のココ(隣)、空いてますよ」ばりに歓迎してくれた。人見知りなくせに変に人懐っこいところもある私は、なんか気さくそうでよかったと迷わずそこに座った。
ふとテレビ中継に目をやると、ラグビーの日本VSアイルランド戦が映し出されていた。友人と二人で飲んでたらしい隣のおっちゃんが「日本人?」と聞いてきたのでYESと答えると、一気に和やかなムード。「今ちょうど日本戦やってるね!一緒に見よう!」なんて誘われ、(ラグビーなんてほとんどみたことがないよ。。。)とは言えず流れに合わせて一緒に見て盛り上がってる風を装った。
さすが国技がラグビーのフィジー。ご多分にもれずこの二人も大好きなようで、「10月末には観戦のため来日するよ」って教えてくれたり、そうかと思うと、私の住む岩手で行われたフィジーVSウルグアイ戦を「あんなん勝てるはずの試合なのに負けちゃってさ…」と愚痴ってきたり、まあ盛り上がる盛り上がる。
そうこうしているうちに、バーで生演奏をしていたスタッフがいきなり「日本語の歌歌います」って言いだしたから(あくまでたまたま)、「ここに日本人いまーす!」っておっちゃんが勝手に手を上げたかと思うとマイクのほうに連れていかれる&SKIYAKI歌わされる…。
私のへたくそでかなりあやしい歌詞の上を向いて歩こうがバー中に響き渡るハプニングもありつつ、和やかな時間が過ぎていった。
「明日はどこにいくの?」
「ビーチコンバー島で泳いでくるつもり」
「とてもきれいだよ。楽しんでおいで」
「帰ってきたら、ディナーを一緒に食べよう。おすすめの店に連れていくよ」
「ありがとう」
そんな会話で長い1日を締めた。
続く
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