謙虚さと真面目さに潜む罠

謙虚さと真面目さは成長していく中で大切な部分。

人の話をしっかり聞くことができる。

練習・試合中に手を抜かない。

そんな当たり前の事が子ども達には難しかったりする。

この事に関しては、目標が明確でなかったり、集中力が散漫だったり、色々理由はあると思うんだが、

可能性をたくさん秘めてる子ども達の成長スピードは、

可能性が不確定だからこそ、謙虚さや真面目さとリンクしているように思う。

実際の指導現場でも、本当に子ども達の可能性は無限大だなと思う事がこれまでも多々あった。

4年生までは、Cチームくらいだった選手が、6年生になったら、Aチームになっている。

6年生までBチームだった選手が、中学になって1学年上のカテゴリーでしかもレギュラーとして試合に出る。

こんな子達は、やはり謙虚で真面目だ。

どんな状況でも腐る事なく、成長しようと努力し続ける事ができるし、

何でも吸収しようと、しっかり言ってる事に耳を傾けれる謙虚さがある。

ただ、

「謙虚さと真面目さの罠」もあると思っている。

謙虚で真面目であっても、自己表現が大切なサッカーにおいては、

単なる謙虚さと真面目さだけでは、大きな成長は期待できない。

単なる謙虚さと真面目さとは、

「組織の規律やルールを忠実に守る事ができる」

という事である。

変わりゆく状況の中で、判断・決断を自分で下さないといけないサッカーでは、

言われた事を忠実にプレーするだけでは、言われた分しか成長できない。

だから、ここで言う大きな成長に必要な謙虚さと真面目さにはもう1つの意味がある。

それは、

「自分自身に対して謙虚で真面目であるという事」

言われた事に対してもただ耳を傾けるだけでなく、自分に足りない部分であれば、謙虚に聞き入れる。

練習中、試合中に自分に対して嘘をつく事なく一生懸命頑張れる。

このような、自分視点での謙虚さや真面目さが必要だ。

そして、このような謙虚さや真面目さは、柔軟性に繋がり、プレーの自己表現に現れる。

結果、その積み重ねが大きな成長に繋がっていくんだろう。

複雑化したり、高度化していくと、規律を守るだけでは、やれる事に限界が出てきてしまう。

社会の仕組みもこれに似てて、前に習えだけの単純な謙虚さや真面目さだけでは、生き残れない時代になってきている。

だからこそ、謙虚で真面目である事は大事なんだが、

その罠に引っ掛かってはいけない事をサッカーを通して子ども達に伝えたい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?