見出し画像

だから僕たちは日曜日の夜は必ず同じ時間に歯を磨く。

ご飯も食べた、お風呂も入った。
あとは歯を磨くだけだ。

毎週観ているバラエティ番組のエンディングがテレビのリモコンを歯ブラシに持ち替える合図だ。
洗面所にはパイナップルの頭のように毛先が扇状に広がっている歯ブラシが3本ある。
全て自分のだ。
使いを終わった歯ブラシ2本と使用中の歯ブラシ1本。
掃除用にいつか使うだろうと取っているが、いつ使うのか自分でも分からない。
「いつかのために」
そう言っていつもモノが捨てられず増えていく。洗面台の下に隠している歯磨き粉も必要な時に無いと困るからと言って4つほどストックがある。
歯ブラシの隣にも使いかけの歯磨き粉が2つある。
最後まで使い切れない性格だ。

それなのに歯ブラシはパイナップルの頭のようになるまで使い続ける。
歯ブラシの頭の角度を器用に調整すれば毛先がちゃんと歯の隙間に行き届くと信じている。
だからまだ使える。
なんなら摩耗して毛先が無くなるまでは使えると思っている。

歯磨きは寝る前にすることが多いが日曜日は決まっていつも同じ時間だ。
平日は仕事や飲みに行って帰りが遅くなり、生活が不規則になる。
ただ、日曜日は違う。
日曜日は極力予定を入れない。
なぜなら月曜日から始まる仕事に備えて体力を温存しておきたいからだ。
学生の頃あんなに遅くまで部活をしたり、少しでも長く友達と遊んでいたことが不思議でたまらない。今は日曜日に目を覚ました時から月曜日と戦い始めている。
日曜夕方のアニメを観ると日曜日終了のチャイムと感じ憂鬱になる人がいるらしいがその気持ちわからなくも無い。
僕は日曜日目を覚ました時から憂鬱だ。



全部嘘だ
「僕は今の仕事がすきだ」
だからこの時間まで寝ていない。
朝は元気に起きて仕事をする。
なんなら土日も自己研鑽に励んでいる。
それくらい魅力的仕事に出会えたから今は日曜日の夜も関係ない。
自分の人生1分1秒を余すことなく楽しめている。

これからも自分の人生の主人公であり続けよう。