バイオマス素材が、サスティナブルで環境にやさしい3つの理由。
バイオマスプラスチックとは、植物由来のプラスチックのこと。プラスチック問題の解決につながる、サスティナブルな素材として注目を集めています。その用途は、レジ袋や衣料繊維、緩衝材からカーシートまで、暮らしのなかで幅広く使われています。
この記事では、2031年に創業100年を迎える東京新富町の紙製品メーカー・山櫻が、この素材が環境にやさしい理由を解説。合わせて、同社が提供する緩衝材も紹介します。
バイオマス素材のプラスチックとは
まずは、この素材の概要について解説します。
バイオマスは「生きた資源」
バイオマスとは、植物や動物などの生物由来の有機資源のことを指します。
有機資源は再生可能であり、成長過程で二酸化炭素を吸収するという特性から「生きた資源」とも呼ばれています。
この素材は、石油などの化石燃料のように枯渇する恐れがなく持続的に利用できるところから「地球環境の保護や持続可能な社会の実現に貢献する資源」として注目されています。
植物由来のプラスチック
バイオマスプラスチックとは、トウモロコシやサトウキビの澱粉、トウゴマのひまし油などを原料として生成される、植物由来のプラスチックです。
石油由来のプラスチックが焼却されるときにCO₂を排出するのに対して、二酸化炭素を吸収するといわれる有機資源を活用することで温暖化対策となると考えられています。
その用途は幅広く、食品トレイ、レジ袋、衣料繊維、ペットボトルのラベル、緩衝材、自動車のカーシートなど、身近な製品に使われています。そのほか、ほぼすべてのプラスチック製品についての代替が期待されています。
詳しくは、こちらの環境省のサイトをご覧ください。
バイオマス素材が環境にやさしい3つの理由
ここからは、バイオマス素材が環境にやさしい3つの理由をご紹介します。
環境にやさしい理由①カーボンニュートラルだから
この素材が環境にやさしい理由のひとつ目は、カーボンニュートラルな特性を持っている点です。
カーボンニュートラルとは、温室効果ガスの排出量を実質的にゼロにする取り組みで、日本政府は、2050年までにカーボンニュートラルを実現する目標を宣言しています。
バイオマスは、燃焼させたときに原料となる植物が成長過程で吸収した二酸化炭素と相殺されるため、CO2の実質的な増加がありません。地球温暖化の原因となる二酸化炭素が増えない点が、環境にやさしいと目されているのです。
環境にやさしい理由②海洋のプラごみ問題に対応しているから
この素材が環境にやさしいふたつ目の理由は、海洋ごみの解消につながる点があげられます。
分解されないプラスチックごみが海に流入し、生態系をおびやかす海洋プラスチックの問題に対して、バイオマスプラスチックのなかでも分解できる製品は、海洋ごみの問題解消に一役買っています。
ただし、非生分解性の製品も存在するため、すべてが対応しているわけではありません。
環境にやさしい理由③バイオマス素材のレジ袋は無料だから
環境にやさしい最後の理由は、バイオマス素材を利用したレジ袋にあります。
サトウキビ由来のバイオマス素材を25%以上含んでいるレジ袋には、認証マークがついています。
このレジ袋は従来のポリエチレン製レジ袋と比べて環境負荷が低いため、認定マークがあることで有料化レジ袋の対象外となります。
環境にやさしい素材を使用したレジ袋が無料配布されることで、消費者のお財布にもやさしい仕組みができあがっています。
バイオマス素材の緩衝材とは?
ここからは、身近な例として、山櫻が提供するクッション封筒について解説します。
環境への配慮と使い勝手の良さを備えた山櫻のエアパック
山櫻のエアパックとは、封筒にセットして使う緩衝材です。
この緩衝材は、従来の石油由来のポリエチレンに、サトウキビ由来のバイオマス素材を配合してつくられています。
緩衝材単体の利用だけでなく、通常の封筒にセットして使うことが可能です。環境にやさしいだけでなく、使い勝手の良さも備えているのです。
「バイオマス素材が、環境にやさしい3つの理由」まとめ
SOREALでは、封筒にセットして使うエアパックを提供しています。通常の封筒にセットすると、内容物を保護するクッション封筒をつくることができます。詳しくは、こちら。