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男の子の育て方、女の子の育て方、我が子の育て方。

書店に行ったら特設コーナーができていた。「男の子の育て方」「女の子の育て方」の本がずらりと。これって昔からあったのだろうか?それとも最近の流行りなのだろうか。

中学生女子10人と男子10人を並べて、性格で活発かそうでないかを分けろ、と言われたら、くっきりはっきり男女に別れるってことはまあない。

「リーダーシップがある子」「数学が得意な子」「運動が好きな子」「コミュニケーション能力が高い子」「プライドが高い子」「自己肯定感が高い子」「気持ちの切り替えが早い子」「周りの空気を読む子」様々な分け方で分けても、100%男子がこっち、女子がこっちってこともない。男の子の育て方、女の子の育て方なんてものが本当にあるのか私にはわからない。だけどあれだけたくさんでてる、ってことは、需要があるんだろう。

ちらっと中を見てみたらある本には「男の子はプライドが高いからおだてて育てましょう」というようなことが書いてあった。女の子だってプライドが高い子はたくさんいるし、できれば乗せてあげたいと思う。また別の本には「女の子は励まして自信をつけさせましょう」と書いてあった。男の子だって励まして自信をつけさせたいものである。

こうなったら、どっちも読んでいいとこ取りするのが一番いいんじゃないだろうか、と思ったのだが、結局子どもなんて100人いたら100通りなので、本に書いてある通りになんて育つはずがない。

あれはあくまでも「参考資料」だと思うのだが、中には盲信してしまう人もいて、「うちの息子、2歳なんですけど、言葉の発達がお友達の男の子よりずっと早く、女の子みたいに会話が成り立つほどおしゃべりなんです、これっておかしいですよね?」とか言い出す。

いいじゃないか、会話が成り立つんだから、なんでそれが問題なのだろう、と思う。「男の子なんだから言葉の発達は遅いはずなのに、うちの子は喋ってる!!」って心配してしまうのだ。

女の子の場合「うちの娘はとにかく不器用で、空気が読めないんです。クラスの女子と気が合わずいつも男の子とばっかり遊んで服も泥だらけにして帰ってきます。それで全然平気なんです。大丈夫なんでしょうか?!」って相談が来る。

いいじゃないか、元気に遊んでるんだから。周りの空気なんて読まなくても、本人が楽しんでるんだからそれでいいのだ。服が泥だらけなら洗えばいいし、汚れても良さそうな服にしてあげればいいのだ。


男の子、女の子の大きな傾向はあるんだろうけれど、AB型が変人だとか、B型がマイペースだとか、日本人は全員空手をやってるとか、そのくらいに思っておいたほうがいい。当てはまる人もいるけど、そうじゃない人もいる。当てはまればその通りにやればいいんだし、当てはまらなかったら「ああ、うちの子は違うんだな!」でいいんじゃないか。


我が子を見たこともない著者さんがかいた「男の子の育て方」でも「女の子の育て方」でもなく、「我が子の育て方」に自信を持つことだ。だって、その子を生まれた時から一番よく見ているのは、親なんだから。

参考資料は参考資料として学んで、その通り完全には当てはまらない、この世でたった一人の存在である目の前のその子と、「世界初の子育て」を楽しんでいけばいいんじゃないだろうか。


あ、ちなみに私はAB型である。変人かどうかは自分ではよくわからない。さて、どうなのだろうか。

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