🟢白秋の恋を歌ってみる:短歌
さくさくと林檎を噛めば澄む音の弦響かせてをみなといふは
こわれそうな月の光に触れようとしているようなためらい 君は
ちょっと僕らしくもなくロマンチック。女性をこんなふうに歌うのは気恥ずかしいが、この歌は北原白秋の次の歌を引き歌に、白秋の気持ちをイメージしてみたもの。
言葉の魔術師と言われる白秋。
この歌も身体の五感に響いてくるいい歌だが、実は危険な背景を持っていて(簡潔に言ってしまえば不倫ということなのだが)Wikipediaには次のように書かれている。
白秋を歌うなど全くもって烏滸がましいのだが、もう三首作ってみた。
雪ほそく雪のつめたく降る朝を白秋の背とすれ違ひたる
きぬぎぬの白秋の背に降る雪のさんさんと人恋するこころ
君を抱けばかすかに川のせせらぎのさらさらと夜を君と流るる
白秋がどうだったかは知らない。
でも、「美しさ」は多く「禁忌」と隣り合わせにあると言えるかもしれない。
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