空月ロロ

第一子を出産し、体力の限界に挑み続けるアラフォー。

空月ロロ

第一子を出産し、体力の限界に挑み続けるアラフォー。

最近の記事

恋してる時に限って…

初めて恋愛らしい恋愛をしたのは34歳。今の夫がその恋人なんですが。 34年間片思いはあれど成就せず、こじらせにこじらせていた私。 やっと好きな人と恋人同士になった私はこのチャンスを逃してならないと猫に猫を被り、本当の自分をひた隠し、失敗してはならぬと毎デートには並々ならぬ緊張感を持って挑んでいた。 今思えば自分で自分に可愛らしい時期もあったもんだと思うが、その時は必死すぎて空回る。 その日のデートも私は緊張していた。こじんまりとした雰囲気の良い美味しいお気に入りの居酒

    • 日本語って難しい!

      毎晩息子とシャワーで済ますには肌寒くなってきた今日この頃。 そろそろお風呂をためますか! 久しぶりのお風呂はぬくぬく気持ちいい〜。息子もお湯をバシャバシャして楽しそうである。 うちには追い焚き機能がない為一回冷めると入れなくなってしまう。なので、私と息子が夕方入ると夫の帰宅時間には当然冷たくなっていて夫は入れないのだ。それにお風呂を溜めるということは浴槽内を掃除しないといけない。 私が息子と入った後掃除しようにもまだ1歳の息子は一人でお着替えも出来ないので私は超特急で自

      • 栗ぜんざいとは?

        これは美味しい記憶だが、苦い記憶でもある。 秋といえば栗。 おばあちゃんの家の畑には大きな栗の木があり毎年栗が沢山実る。秋になるとおばあちゃんは栗ご飯、蒸し栗、栗餡のあんころ餅、そして栗ぜんざいを作ってくれた。 私は栗ぜんざいが好きで毎年の楽しみだった。 そんな私が二十歳そこそこの頃、ある男性と初めてのデートで有名なスイーツ専門店に行きました。少し肌寒くなった季節。アイスやパフェよりほっこりするものが食べたくなりました。そんな私がメニューから見つけた栗ぜんざいの文字。

        • 産みたくないと言ってもいいですか?〜命懸けの妊娠出産〜73

          おそらく3時間ほど経ったのだろう胸の張りで目が覚め、看護師さんにまた搾乳のお願いをした。すると数分後 「空月さん、入りますね。」 と入って来たのは小児科の看護師さんだった。 「すみません、今産科の助産師さんが手が離せないので小児科から来ました。搾乳させてもらいますね。」 と小児科の看護師さんまでわざわざ来ていただくなんて!申し訳ない! 「すみません…。」 というと小児科の看護師さんが小さな写真を渡してくれた。 「急いで撮ったのでちょっとブレちゃいました、ごめんな

        恋してる時に限って…

          おうちカフェご飯

          子供が出来てから外食はしていたが最近離乳食の完了期だったり、なんでも触って口に入れたがったりで外でゆっくり食事なんて出来なくなってしまった。 そこで!もともと料理が好きだったことと、夫が遅出出勤だったことで朝からせっせとご飯作り。 きんぴらごぼう、さつまいもご飯、きのこの味噌汁、鰤は塩焼きにしようか、照り焼きにしようか。サラダも添えて。 食器は最近買ったお気に入りの食器。お揃いの急須と湯呑みで秋の和風カフェご飯! おしゃれ!素敵! 自分で褒める。 体を労わるメニュ

          おうちカフェご飯

          産みたくないと言ってもいいですか?〜命懸けの妊娠出産〜72

          泣き疲れて寝入った私はガヤガヤと騒がしい音で目を覚ました。ICUは基本個室にはなっているが正面はカーテンで仕切られているだけでカーテンの向こう側は煌々と明かりが付いている。それに隣の部屋の壁は薄く大きな窓もついていて(ベッドからは向こうは見えない位置に)、隣が電気をつけるとこちらにも漏れてくる。 左隣からいろんな声が聞こえてくる。 「大丈夫ですか!?」 「目を開けてください!」 何人集まっているんだろう。女性の声、男性の声それぞれ話しかけたりしている。 (ここはIC

          産みたくないと言ってもいいですか?〜命懸けの妊娠出産〜72

          産みたくないと言ってもいいですか?〜命懸けの妊娠出産〜71

          夕飯から数分過ぎた時、病棟にいるときに来てくれた循環器の波多野先生が来てくれた。 「空月さん、どうですか?ICUはガヤガヤと忙しないと思いますがここなら安全なので、安心してください。血をサラサラにする点滴を24時間ずっと流しています。ある程度血栓が小さくなって今の緊迫した状況が落ち着けば病棟に戻れますので。少し辛抱してください。」 すると波多野先生が 「血圧を測ったり採血で毎回刺さなくていいようにしますね。」 というと左手首に麻酔をする。点滴を刺すだけに麻酔?と思って

          産みたくないと言ってもいいですか?〜命懸けの妊娠出産〜71

          産みたくないと言ってもいいですか?〜命懸けの妊娠出産〜70

          がらがらとICUへベッドで運ばれていく。すると助産師さんが 「急なことでビックリしましたよね。でもICUだとしっかりと見てもらえるので安心してください。それにおっぱいが張ったら看護師に言ってください。助産師がすぐに搾りに行きますので!」 「ありがとうございます。」 「赤ちゃんなんですがICUは外界扱いなので連れていくことは出来ないんですが、毎日写真や動画をお届けしますね。」 「ありがとうございます。」 私は状況が掴めず、ICUという初めて行くところに緊張していた。

          産みたくないと言ってもいいですか?〜命懸けの妊娠出産〜70

          産みたくないと言ってもいいですか?〜命懸けの妊娠出産〜69

          夫が帰ったあと助産師さんがきて 「空月さん!だいぶ起き上がっていられるようになったみたいなので尿道カテーテル外していいと言われました!今から外していきますね!」 「本当ですか!よかった〜、地味に痛くてきつかったんですよ。」 助産師さんに処置してもらい外してもらうと下半身がスッキリした。足を動かすのに邪魔がない!これだけのことだけど全然違った。 「ではこれからトイレは自分の足で行ってもらうことになりますがいろいろと繋がっているので呼んでください。付き添いますので。」

          産みたくないと言ってもいいですか?〜命懸けの妊娠出産〜69

          産みたくないと言ってもいいですか?〜命懸けの妊娠出産〜68

          車椅子を押してもらいナースステーションの横を抜ける時、ひとりの助産師さんが 「GCUですか?いってらっしゃい!」 と笑顔で見送ってくれる。GCUは一つ下の階になるためエレベーターを待っているとちょうど退院の方が家族と対面したようだ。生まれたての赤ちゃんを抱っこした女性とその両親だろうか。嬉しそうな顔で助産師さんが向けるカメラに笑顔で答えている。 (私ももうすぐ退院になって夫と笑顔で帰るのかな?) ワクワクするような、不安なような、なんとも言えない気持ちになっていく。エ

          産みたくないと言ってもいいですか?〜命懸けの妊娠出産〜68

          産みたくないと言ってもいいですか?〜命懸けの妊娠出産〜67

          出産3日目、今日はお昼から夫が面会に来てくれることになっていた。 「おはようございます、空月さん。朝の検温と血圧測りますね。お風呂の許可がまだ出ないので、今日は洗髪をしようかと思うんですが、何時がいいですか?」 「おはようございます。出来れば夫が来る前にしてもらいたいです。」 「わかりました!やっぱりご主人さんには綺麗で会いたいですもんね!では午前中に洗髪の予約を入れておきます。あと、今日も午後からリハビリが入ってますし、もし車椅子に座れるのであればGCUの方に赤ちゃん

          産みたくないと言ってもいいですか?〜命懸けの妊娠出産〜67

          産みたくないと言ってもいいですか?〜命懸けの妊娠出産〜66

          リハビリが終わった後、夕食まで少し時間があったので夫にLINEをしようとスマホをいじる。さっき撮ってもらった赤ちゃんとの写真。綺麗に撮ってくれている。赤ちゃんの顔がはっきりと写っており私は満足して夫に写真を送りメッセージを添えた。 『やっと赤ちゃんに会えたよ〜!でも朝から気を失っちゃった…。真っ白な世界で怖かった。なんかそのまま死んじゃうんじゃないかと思ったよー…。』 LINEに夢中になっていると部屋がノックされ慌てた助産師さんが入ってきた。 「空月さん大丈夫!?」

          産みたくないと言ってもいいですか?〜命懸けの妊娠出産〜66

          産みたくないと言ってもいいですか?〜命懸けの妊娠出産〜65

          主治医の大野先生に赤ちゃんがくると聞いてから数十分後、コンコンと部屋のノックが聞こえた。 (き、きた!) 「は、はい。どうぞ。」 私は若干緊張して返事をする。カラカラと小さいコットに乗せられて赤ちゃんが入ってくる。 「わぁ〜!」 こんなに小さかったっけ?と思うほど小さな小さな赤ちゃん。そうだそうだこんな顔だった。2日ぶりに見た我が子がスースーと寝息をたて気持ちよさそうに寝ている姿はなんて儚いんだろう。 細く小さい手はしっかりと人間として作り込まれている。 私はベ

          産みたくないと言ってもいいですか?〜命懸けの妊娠出産〜65

          子供のやる気を削ぐ親は情熱泥棒かもしれない。

          何もかもに手のかかる時期を過ぎ、自我が芽生え、あれこれとやりたいことが出てくる時、親はいかにその子のやる気を応援し手助けすればいいのだろう。 もしかしたら我が息子はサッカーがしたいと言うかもしれない。 もしかしたらピアノがしたいと言うかもしれない。 いざその時親はサッカー教室やピアノ教室、今なんてプログラミング教室も人気みたいだが通わせることにするだろう。 そして親はその子のやる気を持続させ、物にできるように将来『何者』かになれるように情熱を注ぐかもしれない。それは親

          子供のやる気を削ぐ親は情熱泥棒かもしれない。

          防災について。子供がいると思うと急に怖くなった結果。

          先日3・11が過ぎ、子供が産まれてからというもの育児に忙しく防災について考えることがなかったなとふと思いついた。 私は幼い頃に阪神大震災に遭い、震源地から離れてはいたが震度5強という揺れを体験している。ここ日本は地震大国、また近年ゲリラ豪雨、洪水といった災害も多発している。防災は常日頃から考えておかねばいざその時になって何も用意がないとなると大人だけだった頃より一層怖いことなんじゃないかと思い至った。 今子供はまだミルクである為にもしライフラインが止まってしまったら命に関

          防災について。子供がいると思うと急に怖くなった結果。

          産みたくないと言ってもいいですか?〜命懸けの妊娠出産〜64

          「空月さん。」 呼ばれて目を開ける。また眠ってしまっていたようだ。胸が張って痛い。 「レントゲンに呼ばれたので行きます。ベッドを動かしますのでそのままでいてください。」 二人の助産師さんがベッドを押してレントゲン室へ連れて行ってくれる。天井がどんどん進んでいくのを見ていると目が回ったので目を瞑ると助産師さんがすぐ 「しんどいですか?」 と聞いてくれ、私は 「いえ、天井見てると目が回ってしまって」 と笑いながら返事をする。助産師さんもそうですよねと笑ってくれた。

          産みたくないと言ってもいいですか?〜命懸けの妊娠出産〜64