酷道日記 その1
年始に読んだ少年Bさんの険道記事が面白かったので、真似して私がこれまで通ってきた酷道について書いてみる。
新年一発目に書くべき記事かは疑問が残るが、今年の抱負とかそういうの書く気になれない人間なので駄文でゆるーくスタートを切る。しばしお付き合いいただきたい。
はじめに
車を所有していた実家暮らし(石川県)時代の話なので、北陸近辺の国道、もとい酷道が中心になる。
また、そもそもだが私自身はじめから酷道に興味があったわけではなく、趣味である風景写真を撮りに行く上で、
・ なるべく人里から離れていて
・ 周囲に人工物が少なく
・ 見晴らしがよくて
・ あまり知られてなさそうなところ
・ かつ車で楽に行ける
ような場所を目指した結果酷道に迷い込むはめになった、という経緯がある。実際のところ楽とは程遠かったので、最後の横着精神は捨てるべきだったかなと今にして思う。
この記事ではそんな私が迷い込んできた酷道を通った順で紹介していく。
写真を添えて紹介したかったが、現地では運転に集中していて撮影する余裕がなかったのでほとんど文章のみ。Youtubeにアップロードされている車載動画を貼っておくので、興味が湧いた方はそちらで確かめてほしい。
国道158号(油坂峠)
記念すべき(?)初酷道。どんな道かは以下の動画をご覧いただきたい。
もともと通るつもりはなく、九頭竜湖が見たくて福井県側から158号線に入り、そのまま岐阜県郡上市に抜ける手前で「なんか良さげな写真が撮れそうな道あんじゃーん」と進入してみた。そして後悔した。ただただ馬鹿である。
景色は確かに良かったが、道路自体の見通しが良いとは言えず車を停められるような待避所もほとんどなかったので、写真を撮る余裕は全くなかった。そして当時の私は早いところまともな道路に戻りたい一心でひたすら進んでいた。
そして怖いのが対向車。こんな道に誰が来るんだと思うが、地元の人なのか単なるもの好きなのか一定数の車通りがある。自分一人ただ走るだけならともかく、対向車の存在を意識すると途端に難しくなる。
教習所等々でよく言われる「かもしれない運転」を明確に意識する必要があった。見通しの悪いカーブの先に何があるかわからないのはかなりのストレスになる。
ちなみに油坂峠への分岐に入らずそのまま素直に進むと中部貫徹自動車道の無料区間を経て安全に郡上市に行ける。聡明なる皆様にはこちらの道をぜひお勧めする。
国道417号(林道冠山線)
滋賀県の琵琶湖の写真が撮りたくて、道中に面白そうなフォトスポットがないか探していて発見し、行くことにした。心底ふざけた判断だと今この記事を書いていて思う。
ちなみにこの林道冠山線、形としては国道417号線を繋いでいるただの林道らしい。ということで厳密には酷道の定義から外れそうだが、まあ気にしないことにする。
(動画では岐阜県側から入っているので自分とは逆順)
この道にはスペースの広い待避所がいくつかあったので、若干ながら写真を撮る余裕があった。
林と言うよりはもはや森を進んでいくような雰囲気である。そして当時の私はなぜこんな天気の悪い日に通ろうと思ったのだろうか。
多分この頃からフォースの暗黒面よろしく酷道面に落ちつつあったのだと思う。
さてこの道路、Wikipediaの当該記事には下記のように書かれている。
全線アスファルト舗装がなされており、1.5車線程の道が続く林道としては走りやすい部類の道である。
確かに林道の基準からはそう言えるかもしれないが、真に受けて気軽な気持ちで行くと後悔するぞ、と通った人間として一応言っておく。
とりあえず道の真ん中にイノシシの死体が転がっていても動じないぐらいの覚悟はしておいた方がいい。実際転がっていた。
それを差し引いてもアスファルトが痛んでいたり落石が多かったり洗い越しになっていたりと路面状態は悪く、上の写真のような悪天候でも対向車はゼロではないので気を抜くことができない。
油坂峠同様こちらも風景写真なぞ撮るよりはまともな道路にありつきたかったのでほとんど運転し続けることになった。なんのために行ったんだ。
しかしやっぱり悔かったので時期を変えて再チャレンジ(懲りてない)。
こんな感じで紅葉のシーズンに行くとなかなかの景色を堪能できる。この景色は素直に人にお勧めできる。
ただ、同じことを考える人もそれなりにいて往来が増えるので、この時期は対向車や路肩に停まっている車に注意が必要。
余談だが、林道を抜けた岐阜県側の徳山湖も紅葉シーズンに行くとなかなかの景色が見れる。岐阜県(または滋賀県)側からなら比較的アクセスは容易なのでお勧め。
(ただし途中が幅狭な箇所があるので注意が必要)
中締め
このほか、安房峠と国道352号(新潟県側)についても書こうと思ったが、思ったりよりも記事が長くなってしまったのでいったんここで区切ることにする。続きはまた今度。
ではでは。
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