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お風呂に入れた!2

今日は入浴日。いつものように看護師さんと助手さんの二人一組で、お迎えに来てくれました。


介護福祉士として働いていた私は、「ここのお風呂は横になって入るタイプなんですか?」など、興味があったので色々質問していました。


すると、看護師さんが「それなら、娘さんも一緒に行ってみますか?」と言ってくれました。私は高齢者施設での勤務しか経験がなかったので、病院のお風呂場を見られることは貴重ですし、父がどのように入浴しているかも普通はなかなか見られるものではありません。同業者ということで、声をかけてくれたのです。


「じゃあ、よろしくお願いします。父さん、今日は私も一緒に行くね。」と言うと、その日は嫌だと首を振ることはなく、特に反応は示しません。本当に日によって色々です。


早速着替えや石鹸などの準備をして、ベッドに横になった父と一緒にエレベーターに乗り、浴室まで行きます。


浴室の中は広く、機械浴が一台ありました。私がいた高齢者施設では次から次に何人も誘導し、入浴するのですが病院なので当然それはなく、完全にマンツーマンで対応してくれます。


看護師さんたちは防水のエプロンと長靴を着用します。すると、私にも手渡されました。


「あれ?見学だけじゃないの?」と思いながらも、身体を洗う手伝いを気がついたらしていました。浴槽に入ると父はウトウトしていました。手や足を擦ると垢がたくさんでてきます。本当に気持ちが良さそう。


「ここに就職しちゃえば毎日お父さんにも会えるしいいのにねー!」なんて笑い話をしながら浴槽から上がって、着替えの手伝いをしました。


部屋に戻ってもぐっすり眠っている父。皮膚が乾燥する為全身にたっぷりと保湿クリームを塗ります。


夕方来た母に言うと「えー!一緒に行ったの?」とびっくりしていました。


父の入浴介助をしたのは、これが最初で最後でしたが、遠慮せずに行って良かったと思っています。

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