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シリーズ【ふせんをはりたい、ことばたち。】 #7「待ち合わせた場所で当てもなく 虹を眺めていれば」シングライクトーキング『It's City Life』の歌詞より

1988年デビューの、シングライクトーキング。
昨年、35周年を迎えました。

佐藤竹善さん、藤田千章さん、西村智彦さんの、スリーピースバンドです。

ジャンルは最近では「シティ・ポップ」といわれることもありますが、ロックやソウル、ファンクなど、幅広い音楽性と実力を持つ、素晴らしいバンドです。


毎日の仕事で多くの悩みを抱え、へとへとになっていた時期。通勤時間も長く、電車の中でも仕事、家に帰っても持ち帰り仕事…!

理不尽なことも多く、自分の経験不足もあり、精神的にも肉体的にも疲弊していました。

そんな時、よく聴いていたのが、アルバム「Humanity」(1992年)に収録された、

『It’s City Life』

(下のリンクより、少しだけ試し聴きができます。12曲目になります。)


都会の喧騒の中で葛藤する主人公が、好きな人に会いに行く気持ちをポップな曲調で歌っている曲です。(私の個人的な解釈です)

『It’s City Life』
 SING LIKE TALKING
作詞:藤田千章 / 佐藤竹善
作曲:藤田千章 / 佐藤竹善


雨に煙る
街を彷くたび
ただ 会いたくなって
いつのまにか
足が向くのさ
即ぐ 君の近くへ

光る微笑ほほえみ
みつける迄
何も摑めずにいた
夜に
身を沈めて
過ごすしか
僕は
救われなかった

I  wasted the time
It's city life
わらえる事ばかり(※)

あきらめて 黙って
思い違いした
冷めた
Silly life


ざわめいている
人の波間に
唯 紛れていても

一人よりも
ずっと 淋しい
現在いま
沁みてくるけど

待ち合わせた場所で
当ても無く
虹を
眺めていれば
味気ない時間を
感じない
たぶん
他の誰よりも

I  wasted the time
It's city life
空しい事ばかり

あきらめず 愛して
君がささえている
僕の
Empty life


楽しいことだけで
満たされる
幸福しあわせ
まやかし

二人で在ることを
胸にして
きっと
はじめられた
なら

I  wasted the time
It's city life
空しいことばかり

あきらめず 愛して
君に捧げたい
それが
City life


(※)歌詞カードの表記で「わらえる」は、くちへんに笑の字です。

SING LIKE TALKING 「It's City Life」
/ アルバム「Humanity」より



中でも、私が心に留めておきたいと感じた歌詞の一部分を抜粋します。

待ち合わせた場所で
当ても無く
虹を
眺めていれば
味気ない時間を
感じない
たぶん
他の誰よりも


気持ちに余裕が無くなり、周りが見えなくなると、ふと、この歌詞を思い出すことがあります。


「当てもなく虹を眺めていれば  味気ない時間を感じない」


そう思える自分だったはずなのに…!と思い出して、

「たぶん  他の誰よりも」


のところまで聴くと、自信を取り戻せたような、きれいな空気を思い切り吸い込んだような感覚になれるのです。

本来の歌詞の解釈とは違うのかもしれませんが、
音楽にのせた「歌詞」のほうが、言葉だけより思い出しやすいような気がして、
お守りのように大切に心に持っています。

誰の心にも、そんな歌詞があるのかもしれないなと思いました。



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