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不死身ラヴァーズを観て

松居大悟監督の「不死身ラヴァーズ」をテアトル新宿で観ました。
松居監督の作品は大好きで、今回も楽しみにしていました。

不死身ラヴァーズは、両思いになると相手が消えてしまうという女の子の奮闘物語であり、好きということはどういうことなのかを見つめられる作品になっています。

ここからはネタバレも含むので注意ください。

観ながらずっと思ったことは、好きという感情は成就した瞬間に1回目のゴールを迎えるものであるということです。好きな人と付き合えたということは、とても嬉しいことでありめでたいことであるけど、所詮スタートでしかない。

もっというと多くの場合は別れがその2人にとっての一端の結末になります。そうなると、叶えられた希望が絶望に変わったと思う人もいるし、それをなかったことにしてしまってもおかしくないなと思いました。
結果だけを見るのか過程を見るのかで変わってくるけど、結果的にうまくいかなかったならどんなに幸せだった二人の過程を無かったことにしてしまうことをくだらない妄想だとは片付けられないなと。

ただ、この映画はそれが伝えたいことではないと思いました。映画の後半に出会う男の子は一日しか記憶がない。その男の子に毎日想いを伝え続けて、葛藤しながら自分と相手に向かい合っていきます。

その姿から思ったことは、
「想いを伝えることはスタートでしかないし、毎日同じ想いを伝えることはすごいこと」ということ。ただ、それと同じくらい思ったことは、「結果がどうなろうが過程にこそ意味があるし、その人と出会えて過ごした毎日が自分にとって価値がある」ということ。

たとえ毎日忘れられたとしても、自分にとってはうまくいかずになかったことにしたとしても、その過程で自分が苦しみ楽しかった記憶は本当にはなかったことにはならない。ほんとは自分のために恋愛をしてるし、それが本当に価値があるよなと。

自分にとっても、すべての出会いが意味があったことだと思うし、なかったことにするのはもったいないなと改めて思えた作品でした。
やっぱり恋愛映画はいいものだし、自分の今までとこれからをちゃんと見つめられる瞬間でもあるし、純粋にその2時間は最高に楽しいなと。

いい映画に出会えてよかったです。

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