【詩】#119 味わいの茶
茶を飲む
心静かに味わう茶は
心身のすみずみまで
茶の気がしみわたる
まさに時間が止まったような
俗世の煩悩から解き放たれる
味わいは楽しみであり
気晴らしであり
享受するものである
茶葉を入れて湯を注ぎ
立ち上る水蒸気からは
清々しい雅やかな香りが漂う
茶葉は
ゆっくりと羽を広げたように
ゆらゆらと舞い
つないだ茶の気を
余すことなく命にとりこんだ
一杯の茶が
私の記憶に触れている
味わいの茶は
優しい光に触れている
photo & words by KU-GO 2023
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