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ラジオから学ぶポッドキャスト収録の準備と反省の大切さ

ポッドキャスト予備校を聞きました。大変ためになり、ポッドキャストを収録するための重要なtipsの塊だったので個人的にまとめていたのですが、これは記事として公開した方が喜ぶ人が多いのでは無いか?と思いnoteにまとめる事にいたしました。

ポッドキャスト予備校とは何か

本当に優良なオリジナル音声コンテンツを発掘することを目的に立ち上がった JAPAN PODCAST AWARDS 実行委員会から優良なポッドキャストの参考書になるようにと公開されたポッドキャスト、それが「ポッドキャスト予備校」です。

今回の記事はこちらの「ポッドキャスト予備校」で話されているポッドキャスト講座を書き出し、まとめたのが本記事の内容になります。

書き出しをする意図

ポッドキャストとして公開されているのに何故わざわざ書き出すのか?

音声と文字の特徴の違いとして、情報を拡散するには文字の方が利便性が高い点が挙げられます。
ですが、音声の場合には文字以上の感情やニュアンスを伝える情報量が多く含まれているので、魅力的なコンテンツになります。

自分の目的としましては「ラジオや音声コンテンツに親しみが無い人」に向けて文字の「拡散力」を使って「音声コンテンツの魅力」「音声コンテンツに触れるキッカケ」を作りたいと思い活動しています。

さらには参考書という目的としては振り返りしやすい情報の保存方法として「文字」でまとめた方が良い情報だと感じているため、実際に聞いて書き下してみたいと思います。

なお、ある程度省略していたり私自身の解釈が含まれているため、本家の情報元を聞く事を強くオススメします。

「作り方」としての立ち位置

ポッドキャストの作り方としてはざっくり3つの項目に分けて考える事ができると思われます。

・手法
・内容
・構成

今回はポッドキャストの作成として「構成」の記事になる内容となっています。

ちなみに「手法」としての記事はこちらがオススメです

「内容」は私が過去に書いた記事になりますが、こちらがオススメです

前情報としてのラジオを作る人達の役割

前情報として特別講師として呼ばれている「石井D」はラジオディレクターとしての立場で話されています。

1番組を作り上げるためのそれぞれの人の役割は以下になります

・プロデューサー
=> 番組の大枠であるタイトルや方向性、演者や予算を決める人
・ディレクター
=> 大枠や演者を元に構成や番組の設計図を作る人
・放送作家
=> 設計図を元に話す内容などの台本を作る人
・パーソナリティ
=> 台本を元にマイクに向かって喋る人

となっています。他にもミキサーさんなどが居るとは思いますが今回は省きます。

石井Dはディレクターとしての立場、主に「構成」のプロとして話しているため自然と構成の作り方や重要性を伝える事になったのが今回の記事になります。

以下、本文

0. 準備して本番して反省する

物作りとして何事でもそうですが

・準備して
・本番をして
・反省をする

それの繰り返しがすごい大事。喋り方や声質などは回数を増やせば問題なくなるけど、準備と反省、特に準備は時間をかけて用意するのが大事です。

1. 一番時間をかけるべき準備

流れとしては

・構成を作り
・台本を作り
・打ち合わせをする

事を行います。

構成

・番組の流れやコーナーをどこに置くか
・面白い話しは最初にして掴みを作る
・ハガキコーナー等のお楽しみは後半に

主に上記の内容を意識して番組の屋台骨、流れを作ります。

面白い話しや引きになるコンテンツ性、リスナーが楽しみと思える武器や強みを明確にしておかないとこの流れは作りにくいかと思われます。

他にも以下の項目を意識して作成します

・定番の流れをちゃんと作る
・それをあえて外した作りにしてもいい
・大抵ハズすけど正解は無い

・やりたい事じゃなくて、聞きたい事
・パーソナリティがやりたい事を出す
・構成を作成するディレクターは聞きたい事を意識

台本

・OPに紹介する事をちゃんと書く
・誰で何の番組で何のためにやっているか

構成を元に実際に喋る予定の事を書き出します。だらっと喋り始めるのではなく「始まった感」や喋るための指針を書き出します。

・ゲストが居る場合
・こう言う理由があって呼びました
・ゲストは「僕はこう言う人です」とちゃんと立ち位置を明確にして入りやすいようにする

・EDもきっちり終わるように分かりやすく
・ラジオは見えないので終わった感をちゃんと出す

打ち合わせをする

事前に台本の確認をすしてコミュニケーションを取る、分からない部分が無いか見直す。

2. パーソナリティの力量を見せる本番

・パーソナリティは台本を元に喋る
・そのまま読んでもいいし
・それを元に話を調整してもいい
・ライブを楽しむ

台本を用意したとしても、必ずしも台本通りに喋る必要はありません。文字のコンテンツを発信するのではなく、その場の空気で変わっても目的が達成出来るのであれば構わないと感じます。

・ディレクターは話の盛り上がり等で時間やコーナーの調整を都度行う

パーソナリティが自分の話しを喋っている時には終わらせるタイミングを見失いがちになります。そこでディレクターが本番中に指示を飛ばしたり構成を都度調整しなおすのですが、ポッドキャストでは「ディレクター」という存在が居ない場合が多いので以下の項目を取り入れてる事もオススメです。

・収録時間を決めて制約を作るのがおすすめ
・中身が濃くなる
・言い足りないぐらいの腹八分目がまた聞いてくれやすい

3. 次に生かすための反省

しっかりと聞き直すことが反省には大事です。

・客観性を持ち
・同じ話をしてないか
・話の流れがおかしくないか

を意識して聞き直す過程で編集を行って不要な部分をカットしていきましょう。

最後に

特別講師として迎えられた石井Dはあくまで「ラジオの人」なので、ポッドキャストの専門家というわけではありません。

「ラジオの作り方を参考にポッドキャストを面白くしよう」という回なので、放送時間の制限やスポンサーへの配慮、サイマル放送としての特徴や収益化を常に考えなければラジオ放送局として成り立たなくなったり、マスメディアという利点や欠点などはポッドキャストに当てはまりません。

上記の点を踏まえて、まとめた参考書は必ずしも全てが当てはまる訳ではありませんが、たとえばパブロ・ピカソの絵で言うと世界が崩壊してしまったような崩した画風が評価されていますが、その絵が書けるようになるまでには基礎をしっかりと構築する期間があったからこそ描けた絵です。

それと同じようにラジオで蓄積されてきた音声コンテンツの作成方法を知ることは基本を知らなければ出来ない「狙った外し」を打つ事に有益な参考書になります。

音声とは別業界の話しになりますが、昔のゲーム産業、ファミコンが発売されていた当時は日本から発売されるゲームの存在感が大きく、海外のクリエイターたちが羨む存在となっていましたが、今では海外ゲームの方がクオリティが高いものが多く発売されて日本産のゲームの魅力が霞んでしまう状況になっています。

その要因としてはゲーム開発者の実務的なイベントであるGDCを開催して情報交換が活発だったことや Game Programming Gemsのような参考書の存在でゲーム会社の垣根を越えて技術者達へと技術を伝える事によって日本でのゲーム開発が遅れをとった要因となっています。

企業秘密と言っても過言では無い「面白さを実現するためのコア部分」であるゲーム開発の手法を率先して共有していった成果です。

大袈裟かもしれませんが、これが今まさにラジオ業界での「音声コンテンツの作り方」が公開されて、継承されている瞬間だと思っています。

これから音声コンテンツはもっと面白くなっていく事が予見されてワクワクしています。

こちらもオススメです

「反省」について、ポッドキャストだからこそ収集できるアナリティクスを活用する方法を紹介した以下の記事がおすすめです。

ラジオを普段聞かない、オールナイトニッポンについて親しみがない、石井Dという人を知らない方にはこちらの記事をおすすめします


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