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「バカの壁」養老孟司

以前、読書会に激震を走らせた作品。

著者の痛烈で、鋭い指摘に衝撃を覚えた。

私にとって教訓ともいえる筆者の言葉。

すごくためになることをたくさん吸収できた。

今回は、感想というより覚書としてnoteに残そうと思う。




考えることを放棄している

近年、WEBやSNSの発達により調べ物が楽になった。

このことにより、人々は楽をし始めた。

ちょっと気になると、スマートフォンで検索しすぐに答えを得ることができる。

すごく便利な一方、自分の力で調べ物をする能力が落ちている。

以前は、紙の辞書や図鑑で調べていたものも、今はスマートフォンや電子辞書で事足りる。

手指を使って紙を捲り、答えを導き出す。

その行為に意味がある。

「自分の力で調べ、考えること

本来、人間が行ってきたであろう思考能力がなくなってきていることに気付かなければならない。


自分の無知を知らない

簡単に調べ物の答えを見つけることができるため、自分はあたかもそのことについて知っている気になる。

表面上の知識だけで、物事を理解していると思うのは間違いである。

「自分は無知だ」と自覚することで、世界は広がる。

自分の内側の世界しか知ろうとしない人は、バカの壁に囲まれている、と言える。

この壁をぶち抜かない限り、自分で考え、知ることはできない。


無意識の時間を大切にすべき

近年の若者は、夜遅くまで夜更かしをし、大学の授業で1限まるごと居眠りをする人が多い。

これは、起きている時間に何かしらしたい、という考えからの行動。

起きている時間は意識が働いており、寝ている時間は無意識の時間である。

つまり、無意識の時間より意識する時間を重要視している結果ともいえる。

しかし、睡眠は人間の生理現象であり無意識の時間も大切である。


このように、起きている時間ばかりを大切にしようとする人ほど「物を知らない」。

そして「自覚せず思考停止している」のだ。

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