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うつしおみ 第20話 空の叫び

遠い世界のどこかで叫ぶ声が、
あの澄んだ空を伝って届けられた。

それが真実なのか分からず、
私は空を見上げたままじっとしている。

何事かを求める世界には、
いつも希望か絶望かが訪ね来る。

それで空には叫び声が絶えず、
私も困惑して、ついに叫び返すのだ。

私の叫びは雀たちの鳴き声になって、
小さな庭を飛び跳ねる。

そんな世界をどう理解すればいいのか、
腕を組み眉間に皺を寄せてうつむくしかない。

それで何かが分かるわけでもなく、
結局、世界の甘い香りに心奪われていく。

空の叫びは目覚めよと聞こえるが、
私は戸惑いながらも知らぬ顔でやり過ごす。

希望と絶望は微笑みを絶やさず、
相変わらず温かな手で私に触れてくる。

だが、世界を包む空が私だったとき、
そこですべてはひとつとなって目覚めていたのだ。

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