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うつしおみ 第14話 道なき大地
生まれたばかりの私は、
震える足で大地に立ち、彼方の地平線を見た。
小さな私にとって、大地はあまりに広すぎて、
そこでただ立ち尽くすしかなかった。
空はさらに広大で、
それを想像することすらあきらめたのだ。
ここで私はいったい何をすればいいのか、
分からなかった。
そこで考えを巡らしても、
何かが分かるわけではない。
私は思い切って一歩を踏み出したが、
なぜかまだ同じ場所にいた。
早足で歩きそして駆け出したが、
その場所から離れることができない。
それからずっと、
私はその場所から逃れようと大地を旅している。
空はときおり風のささやきを届けるほかは、
ただ無言で見つめるているだけ。
生まれた理由も分からずに、
そうして私は悠久の時を過ごしている。
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