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早く動く被写体を撮りたくて、時速500キロのリニアモーターカーを撮影した話①

カメラの上達のためにいろいろと被写体を探しては試行錯誤しながら撮影しているのだけど、やはり被写体は圧倒的に風景や植物などの静止したものが多い。

シャッタースピードの設定を覚えるために、早い速度で動いているものを撮ってみようと考えた結果、山梨県都留市にあるリニア見学センターに行くことにした。ここは、山梨リニア実験線での走行試験の様子を見学できる。
建物の中から、間近に速い速度で動く乗り物を撮影できる絶好の場所である。

ということで、スーパーカブにカメラを積んでリニア実験線センターを訪れてみた。

リニア見学センターには2つの建物がある。手前にあるのは「わくわくやまなし館」という地元名産品を販売したり山梨の情報を展示している建物で、3階に走行実験を見学できる展望室がある。

わくわくやまなし館展望室

3階展望室

リニア実験線は山梨県笛吹市を起点とし、上野原市が終点となっている。実験のある日は、この起点と終点を随時発着して走行実験を行っている。このリニア見学センター前を通るのは、その走行実験中である。

展望室には、リニア車両が現在どこにいるのか表示しているモニターがある。さらに、リニア車両が近づいてくるときにはアナウンスもされるので、いつ来るかわからない車両をカメラを構えたまま待たなくて済む。

逐一情報が表示されるモニター

さて、さっそく車両がやってきた。まずは正面に構えてみる。設定はなんとなく決めてみた。

ISO320 20mm f/6.3 1/2000秒
ISO320 20mm f/6.3 1/2000秒

見事にブレブレである。さすが時速500キロ。わたわたとシャッターを切っているうちにあっという間に通り過ぎてしまった。

一度見学センターの前を通り過ぎ、終点もしくは起点に着いたら、車輪走行に移行して停止する。その後、すぐにまた車輪走行で走り出し、浮上して時速500キロまで速度を出して走行する。この繰り返しである。1日のうちに何度も往復するので、リニア見学センターの前は20分間隔くらいで通過する。

一息ついて、設定をどうしようか考えているうちにまた上野原方向から近付いてきた。今度は正面ではなく、上野原市方面にカメラを構える。

ISO400 27mm f/6.3 1/3200秒

シャッタースピードを上げてみたものの、やはりブレブレである。うーむ難しい。

次に、建物を変えて撮影することにした。敷地の奥にあるのは「どきどきリニア館」というリニアの歴史やしくみ、体験コーナーなど充実した設備のある施設で、こちらは有料である。見学ができるのは、2階のテラスと3階の見学ラウンジ。

どきどきリニア館2階見学テラス

まずは2階の見学テラスに行ってみた。ここは屋外のテラスになっていて、ガラスがないので撮影には適している。ただ、安全性を考慮してネットが離れている。

笛吹市から上野原市に向かう車両を撮ってみた。上野原市側と比べて笛吹市側はすぐトンネルに入るので、あまり距離は稼げない。

屋根が出ている分暗いので、ISOを1600まで上げて、シャッタースピードは8000秒にしてみる。

ISO1600 40mm f/6.3 1/8000秒
ISO1600 40mm f/6.3 1/8000秒

展望室よりも距離が近いのがうれしいポイントだけど、ネットが映り込んでしまうのが難点。シャッタースピードを8000秒に上げたことで、だいぶ車両のブレがなくなった。が、これだと今度は停車しているようにも見えてしまう。

3階展望ラウンジ

次に、3階の展望ラウンジで撮影してみる。ここはかなり人が多いので、いい場所を撮るのに苦労する。

笛吹市から上野原市への走行。カメラの設定は変えていない。

ISO1600 20mm f/6.3 1/8000秒
ISO1600 40mm f/6.3 1/8000秒

上野原市から笛吹市への走行。なぜかブレブレになってしまった。

ISO1600 40mm f/6.3 1/8000秒
ISO1600 40mm f/6.3 1/8000秒

振り返りと反省点

いくら動きの早い被写体を撮ってみたかったとはいえ、いきなり時速500キロを撮るというのは無謀な挑戦だった。せめて、電車くらいから始めればよかった。

さらに、これだけ早い乗り物を撮るというのに一切連写モードを使っていないのである。ただただ必死にシャッターを切っていたけど、間に合うはずがない。レンズはいつもの20-40mmを使ったのだけど、車両が遠いと迫力が出ない。せめて70mm以上はほしいところ。

近いうちに、もう一度時速500キロに挑戦する。次回は、もう少しまともな写真が1枚でも撮れるように健闘したい。

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