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映画鑑賞会「人生、ここにあり!」

当事者会「空色のつどい」を再開して、6月に1周年を迎えました。ひとえに来てくださる方、告知にご協力いただいた方、遠くからではあっても応援してくださっている方のおかげです。新年度からは「空色」として事業の整理や開拓も行うことができました。みなさま、いつもありがとうございます。

「空色のつどい」の定例会では、少人数で近況報告をおこない、最近考えていたことや、みなさんで共有したいこと、質問してみたいことをテーマトークで扱っていますが、6月は周年イベントということで映画鑑賞会を行いました。

1978年、イタリアでは、バザリア法の制定によって、次々に精神病院が閉鎖された。「自由こそ治療だ」という画期的な考え方から、それまで病院に閉じ込められ、人としての扱いを受けていなかった患者たちを、一般社会で生活させるため地域にもどしたのだ。本作は、そんな時代に起こった実話を基に、舞台を1983年のミラノに設定して誕生した。

これまでイタリアでも語られることの少なかった実話を、思慮深く細やかな感性でコメディ仕立てに練り上げられたこの物語は、何の偏見も持たず、時に深い悲しみを誘い、また時に全てを軽やかな笑いに包み込む。たとえ転んでも、あきらめないで夢に向かっていけば、いつか現実になる―『人生、ここにあり!』は、”やればできるさ!”を合言葉に、夢に向かって挑戦する〈希望〉と〈元気〉を届けてくれる、愛と笑いに溢れた人間讃歌エンターテイメント。

【ストーリー】

舞台は1983年のイタリア―ミラノ。型破りな活動で労働組合を追い出された熱血男・ネッロが行き着いた先は、精神病院の閉鎖によって社会に出ることになった元患者たちの協同組合だった。オカド違いな組合の運営を任されたネッロは、精神病の知識が全くないにも関わらず、持ち前の熱血ぶりを発揮。個性が強すぎて社会に馴染めない元患者たちに、“シゴトでオカネを稼ぐ”ことを持ちかける。すぐに手が出るキレやすい男、彼氏が100人いるという妄想を持つ女、UFOが年金を支給してくれていると信じる男… そんな一筋縄ではいかない面々とネッロは、ドタバタなトラブルを巻き起こしながら、無謀ともいえる事業に突っ走っていくが―。

公式映画紹介文より引用

鑑賞した作品は「人生、ここにあり!」は、わたしがとてもすきな作品で、まさに愛情とエネルギーに満ちています。個人的にもっとも「ピア」の感覚に近い作品だと感じます。作中の病をもちながらも、ひた頑張る彼らが悲しめば悲しく、なにかを成し遂げれば一緒に拳を突きあげて喜びたくなる。そんな物語です。

空色で映画上映会をするなら、この作品にしようと考えていたので、実現させることができて、代表としても達成感がありました。

「空色のつどい」では、鑑賞後に映画に絡めたワークを行いました。物語の世界にとびこみ、その登場人物になったつもりで「じぶんのやりたいこと・得意なこと・サポートが必要なこと」を紹介しあうワークです。映画作品のなかでは、主人公のロッシが元患者たちの強みや特徴(おそらくはこれまで生きづらさとされてきた部分)を仕事に有用な形でピタリピタリとあてはめていくのです。

このロッシになったつもりで「わたし」というキャラクターにどんな仕事を与えるか。紹介後には、参加者だけではなく、物語のキャラクターも含め、誰なら「わたし」をサポートしてくれそうか、誰と組めば業績をあげられそうか、などを語り合いました。

こういったワークをおこなう理由は「自身の傾向や得意分野をじぶんで認める」「苦手なことを明らかにしたうえでヘルプを求める」「チームとして機能するために譲らなければならない部分を考える」などの目的があります。

ちなみに成瀬の場合、任命先は「現場統括・営業職」

企画作成や書類作業が得意な一方、ワーカーホリックな側面もあるため、根詰めすぎてしまい、休みをとるのが苦手なので、一緒にリラックスするように声掛けしてもらったり、一緒に仕事を退勤してくれる仲間が欲しいと話しました。

3時間という短い時間ではありましたが、映画鑑賞会とテーマトークは、ありがたいことに参加者さまにご好評いただくことができました。今後も、小規模ではありますが、こうしたイベント回も開催していきたいと考えています。遅ればせながら、空色映画会にご参加いただきました皆様ありがとうございました。

「人生、ここにあり!」のDVDはAmazon等で販売されており、毎年メンタルヘルスデーには上映会を行う団体さんも見受けられます。ぜひ、機会をみつけてご覧いただければと思います。(鑑賞したことのある方は、ぜひコメント欄で感想など書いていただけると、映画の1ファンとしても嬉しいです)

ライター 成瀬



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