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「そらえ」のはじまり


2020年9月某日

ああもうこんな時間か?、そういえばだいぶ前に娘が小学校に出かけていく「行ってきます」の声がしてたな。
ベッドの上でスマホを確認すると、時計の針は10時を少し回っていた。
頭はぼぉーっとしているし、だるいがなんとか身体を起こして洗面所に向かった。
顔を洗い歯を磨き、テーブルの椅子に座った。

こんな感じで10時頃に起きて、1時過ぎに昼飯を食べて、気づくと夕食の時間になり、1時頃にベッドに行く。
こんな毎日の繰り返しで、今日が何曜日なのか全くわからない。こんな日々をもう何日続けたのだろうか?
たまに気が向くとランチにカオマンガイとかガパオライスなどの得意のタイ料理を作るが、手にする包丁をふと見て、これを刺せばこの何もない毎日とおさらばできるかも?なんてたまに変な考えが浮かび、いやいやそれはダメでしょと我に帰る事も正直何度かあった。


調子が良い時に作ったカオマンガイ


会社倒産と自己破産

私は11年間父親から継いだ老舗のゴム風船製造メーカーの代表を務めていたが、諸事情により2020年4月会社の破産と自己破産の手続きを始めた。
社長としての11年間は自分が考えうる全ての事をやりきったし、債権者にかかる迷惑を少しでも減らすために、最短での破産を決めた時も前向きな気持ちでいたはずだった。

しかし破産準備の2ヶ月と破産後の事業整理の3ヶ月は、妻と2人で想像を超える心労と身体の辛さで、最後の仕事として自宅マンションを売却し賃貸マンションに移った7月初旬には、身も心もボロボロになってしまっていた。

当時はコロナで接触を避けるムードもあり、妻と私は誰とも会わずにずっと家に籠って、ただただご飯を食べて寝る以外に何もしない生活に突入した。


2020年9月30日「免責決定通知書」

そんな状態が3ヶ月ほど続いたこの日、1通の封筒が届いた。それは裁判所からの自己破産の免責決定通知書であった。沢山の方に迷惑をかけたが、これでなんとか自分の責任を果たせたと少しだけ安堵をした。
そしてここからまた再起を図らないとならないとと、まずは個人事業主となる事を決めた。


2020年9月30日に頂いた「免責決定通知書」


「そらえ」の意味

個人事業主の届出書類には屋号を書く欄があり、これは会社名のような物で、まずはこの名前を決める事にした。
今までの私の歩んだ人生と今後の人生に想いを馳せ、コピー用紙に頭に浮かんだ漢字を片端から書き出した。その数は30個を超えていたと思う。
それを眺めているうちに、漢字の読みの頭文字が「そ」「ら」「え」となる9つの漢字が自然と浮かび上がってきたようにみえた。


「そらえ」とは漢字の読みの頭文字が「そ」「ら」「え」となる9つの漢字のこと


「そらえ」のロゴ

この「そらえ」に込められた想いを元に、これからは自身と同じような中小経営者の支援をして、風船のように一緒に浮かんでいきたいという想いを込めて、手書きのロゴを作った。


ロゴは「そらえ」に込められた想いを元に、これからは自身と同じような中小経営者の支援をして、風船のように一緒に浮かんでいきたいという想いを込めて手書きしたもの


これが私の第二の人生である「そらえ」のはじまりです。



最後に

ここまで読んで下さった方、ありがとうございました。
ここでは、私の想いや活動などを書いていきたいと思います。
シリーズをマガジンにしました。「スキ」して応援よろしくお願いします。

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