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香川、四国 自由研究(後編)

香川のおむすび山が気になり調べてきたものを、プチ自由研究、備忘録としてまとめてきた。

調べものをしている内に、丸亀城で出会ったじいさんが「あそこに見える山のすぐ向こうが徳島、車ですぐ」「香川は雪が降らない」と教えてくれたのを思い出した。その時私は初めて讃岐山脈を目の当たりにしたし、私の生まれた千葉の関東平野も降雪が少ないことを思い出していた。(中学で、降水量の少ない瀬戸内式気候というのを習ったような気もするが、今の今まで忘れていた。)
そして四国自体フィリピンプレートの沈み込みによって隆起して出来たと知った時、四国山地と関わりがあるのかどうか気になった。



まず前編でも取り上げたが、四国は海中でフィリピンプレートが沈み込むことにより付加体がどんどん積み重なり、隆起して出来た島だ。沈み込む時に元あった堆積物の下に潜り込むので古い層が上に持ち上がる。それがプレートの動く限り続くので古い層はどんどん底上げされてゆき、標高を高めていく。そして次第に海から顔を出し、陸地となる。
茶色いプレートが左下にめり込んで行って、一番標高の高い領家帯がこの中で一番古い付加体、地層だよ。↓

多彩な地形を作ったプレートの動き|四国西予ジオパークより http://seiyo-geo.jp/geostory/03.php

この領家帯という地層と、その向こう側にある高圧変成岩がおおむね四国山地といっていいだろう。四国を南北真っ二つにするような、背骨のように位置する山地である。

A002 四国の地質の概要|研究紹介|産総研地質調査総合センターより

この図の香川県のピンクじゃないところはまだ海や湖だったってことだよな。前編での湖底火山も見えてくるようだ。

四国に残された日本列島5億年の歴史|産総研より https://www.aist.go.jp/aist_j/new_research/2018/nr20181101/nr20181101.html

瀬戸内海での火山活動は果たしてこのような図で行われたのかな。いつから四国山地は四国山地として標高の高いものとして君臨してたのだろうか。


ジオパークとはなんですか?
地質・地形から地球の過去を知り、未来を考えて、活動する場所です。
ジオパークとは、地球科学的意義のあるサイトや景観が保護、教育、持続可能な開発のすべてを含んだ総合的な考え方によって管理された、1つにまとまったエリアです。

ジオパークとは|日本ジオパークネットワークより 

ジオパークの大地のなりたちがわかる見どころを「ジオサイト」と呼びます。
ジオサイトをめぐることで伊豆のなりたちを知り、地球の営みを身近に感じることができるかもしれません。

ジオサイト | 南から来た火山の贈りもの 伊豆半島ジオパークより 

前編をまとめるにあたって調べものをしている間に讃岐ジオサイトという言葉をよく目にした。讃岐に限らず四国は世界的に貴重な土壌から成り立っており、たくさんのジオサイトがあるという。そしてひときわ貴重な自然遺産となるようなジオサイトが四国西側にあり、それらを内包するジオパークを“四国西予ジオパーク”と呼ぶ。そしてこの四国西予ジオパークのHPが本当にわかりやすく、子供から大人まで楽しんで学ぶことができる。↓

内容は割愛するが、目を疑うような地層が忽然と現れていて本当にすごいから画像検索だけでもいいのでどうぞ↓

四国西予ジオパーク|ジオパークとは より https://geopark.jp/geopark/shikoku-seiyo/

奥の岩、地層が縦になっている…。

今回の余談
世界でも希少な沈み込みプレート地形、たくさんの地層が、5色の石を作り、海に流れ着くという。

A007 四国の付加体-海と陸の石が交わるところ|産総研 地質調査総合センターより

プレートの働きに加え河川の働きも合わさると…

A007 四国の付加体-海と陸の石が交わるところ|産総研 地質調査総合センターより

今まで見てきた地層の説明資料たちはなんだったのだ?
“メランジュ”状態の地層から生まれてきた石たちが愛媛高知と縦断する二淀川に流され、行き着く場所が“五色ノ浜”というカーブした高知県のど真ん中にある浜である。無骨な地層を見て圧倒されたい気持ちもあるし、ツルツルに磨き上げられた石たちを見て地球の歴史に思いを馳せたくもある…。
とはいえ綺麗な石が拾える場所は全国各地にあるともいうので、それはそれでまた全国各地に思いを馳せたいと思う。


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四国山地からかなり脱線したが、山がどうやって生まれたかなどは意外と知らないものだ。
これを機にと地元千葉の地層も調べたら大変なことになったが、それも割愛する。
今回香川高松、丸亀を観光し、地元よりも詳しくなって(地面のことを…)不思議な心地だが、博物館や資料館などで目が滑ってしまう私がここまで入れ込んで自主的に調べ物をするなんて本当に珍しかったので、なんとかして記事に残したくて苦労した。私はテレビを持っておらず購入する予定もないが、ぶらタモリなんて今見たら楽しいだろうなぁと思う(年始スペシャルがやってて実家で見ました。面白かった)。
地層は川の水が干上がって出てきたやつを見るだけでもちょっとドキドキするので、いつか山とかの大きな岩肌で見てみたい。

以上 おわり

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参考
・四国西予ジオパーク 

・A002 四国の地質の概要|研究紹介|産総研地質調査総合センター
・A007 四国の付加体-海と陸の石が交わるところ|産総研地質調査総合センター

・四国に残された日本列島5億年の歴史|産総研

・日本ジオパークネットワーク

 ・伊豆半島ジオパーク


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