私の子育て 長男編③(鬱・フリーター)
前回の続きです。
数ヶ月勤めた頃でしょうか、休みの日に、洗い替えのワイシャツを買いに行ってくると出掛けて行きましたが、長時間帰って来なかった上に、帰ってきた時、手には何も持っていませんでした。
不思議に思って、「ちょうどいいのがなかったの?」と聞いたところ、「うん」という一言の返事だけ。
どう見ても様子がおかしいので、何かあったのか聞いても、何もないと言うし、もしかしたら失恋などという可能性もあるので、あまり深く聞いてはいけないと思い、それ以上聞くのは止めました。
でも、夕食の時間になっても明らかに様子がおかしかった為、思いきって再度聞いてみました。
最初は、「何もない!」という言葉を繰り返していましたが、とうとう重い口を開きました。
「毎日毎日、朝からずっとパソコンに向かって、電話とって、これがこのままおっさんになるまで続くんだと思うと、何だか絶望してきて、何の為に生きてるんだろうって…」と言いました。
そして、「会社からの帰り、車運転してる時、もしここで事故起こしたら、もう会社行かなくていいのかなって何度も思ってしまった…」
と、涙ながらに語りました。
それから息子は続けて、「でも、おじいちゃん達もすごく喜んでくれてたし、辞めるって言えなかった」と言いました。
息子がそんな風に思いながら毎日会社に行っているとは全く気づかなかったので、正直びっくりしました。
死にたいと思う程辛かったのに、気付いてやれないなんて、なんて親なんだろうと、自分が嫌になりました。
私は、もう辞めていいと思いました。
ここで、すぐ慣れるから頑張っていけ!とか、仕事っていうのはそういうもので、休みの日に趣味とか楽しいことすればいいんだと言う人もいるかと思います。
でも、私は、息子は別の生き方をしないと死んでしまう、そう感じ、辞めていいと思いました。
甘い親なのかもしれませんが、苦しくない生き方をして欲しいと思いました。
生きててくれればいい、そして、後に、本人が幸せと思える道へ進んでくれたらいいと思いました。
今は、フリーターとしてトレーニングジムで働いていますが、今の職場は、仕事も人間関係も全然嫌じゃないそうです。
今は、取り敢えず、ホッとしています。
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