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何だかんだと使っていたポメラ

出先での文字入力に関して、結構紆余曲折があった。

デジタル以前は、当然ながらノートにペン類でメモをするというのが普通のこと。
ノートパソコンが出てきても、そのノートパソコンで入力するというのは2000年代では無かった。まだまだノートパソコンは重たくて大きく、仕事で使っているとバッテリがへたってくるので、電源なしで使う事は考えづらかった。

そんな中、自分が使うデバイスとして「画期的にバッテリが長持ちになったな」と感じたのは、iBook G4が最初。それまで使っていたNECのノートパソコンなど30分も持たなかったのが、普通にスリープさせながらだと8時間は持った。デスクから離れている間、勝手にスリープしているけれど、スリープから復帰させてバッテリが減っていないことにもの凄く驚いたくらい、印象に残っている。
しかし、iBookを常に鞄に入れて持ち歩いていたが、講演などのメモ入力として打ち込むには、やっぱり大きすぎた。

そんな中、手に入れたのがこのポメラだった。

単4電池2個で動く。電池はどこででも手に入るし、エネループでも十分動く。
起動が早い。
ATOKが入っている。
膝の上に置いて使っても、痛くならない。
キータッチがいい。
コンパクトで重たくない。
昨日の割り切りがものすごく良い。

ブラインドタッチを身につけていることから、キーボードを見ずに入力できることもあり、良いこと尽くめだった。

これで、出版することになった書籍のプロットから下書きもどんどん入力した。
仕事の研修で出かけた際に、机がなく椅子だけのようなところででも重宝した。入力したテキストデータをPCに取り込んで、ちょっと体裁を整えればそのまま研修報告書として使うことができたから。

しかし、時代は進み、最近は使わなくなってしまった。
同じ仕事をするのに、iPadがやっぱり便利になったのが大きい。
データを同期する手間が本当になくなった。
手書きのメモも一緒にできるところも手間が減った。
デジカメで撮影していたのも、iPad1台で済むようになった。
iPad専用のキーボードが良くなってきた。
日本語入力の変換精度も上がってきたので、ATOKでなくても不満がなくなってきた。

第一線で使わなくなってだいぶ経つ。
だが、時々出しては電源を入れている。
そして、まだ使えることを確かめて、文書を一つ書いてみて、キーボードの感触を確かめる。
そして、電源を落とす。

活躍するときは、もうないかもしれない。
でも、捨てることのできない道具の一つであることは間違いない。

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