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20230513 ジュンク堂書店のサービスはAmazonや楽天ブックスよりも優れているところがある

読書会のグループに参加している。
その課題図書が、ド・ラ・メトリの「人間機械論」だった。
岩波文庫である。

この本、増刷をかけていないみたいで、岩波書店にも在庫がない。
手に入れたいなぁと思って楽天ブックスやアマゾン、HMVなど検索をかけてみたが、購入不可のモノになっていた。
Amazonや楽天では、中古が出ていたのだが、プレミア価格。
定価520円+税の本が、1600円やら2000円という値札がついている。
そして、電子書籍にもなっていない。

そこで、いつもお世話になっているジュンク堂のアプリ、Hontoで検索をかけてみたら、いつも行く書店や近隣にはないが、遠いところには在庫がある様子だった。
まさか、新幹線を乗って買いにいくわけにもいかない。
Hontoアプリでは、取り寄せができるみたいなので、ダメもとで試してみた。
そうすると翌日には、「商品を手配することができました」とメールで連絡が入る。
5月2日にアプリから注文をかけて、5日には返事があり、8日には店頭に届いたとの連絡が入った。

今日は、電車に乗って出掛けてきたのだが、定価で購入することができた。
電車賃は定期でカバーできるので、交通費はタダ。

日本全国のジュンク堂書店系列店の在庫をアプリで調べることができ、そしてそれを最寄りのお店に取り寄せてくれるサービスがあるなんて、ほんとすごい。
ジュンク堂が遠い店からの送料を丸々負担してくれているようなもの。

リアル書店はたくさん潰れていっている。
近くにあったTSUTAYAも何軒も無くなってしまった。
TSUTAYAができたと同時に小さな個人経営の書店は皆潰れてしまったのだけど、そのTSUTAYAでさえなくなる時代に来ている。
大型書店も、経営はなかなか難しいいところはあると思う。
しかし、こういったサービスがある限り、ネット書店には負けないだろう。
そして、応援もしたくなる。

過去に出版された名著というものがおそらくたくさんあるだろう。
データ化するのは難しいのかもしれない。
この「人間機械論」という本を開いてみると、いかにも昔の文庫という感じの小さな字、印刷の悪さ、そうした感じがありありとみられる。
1932年初版、1957年第16刷改版発行、2020年第49刷発行と書かれている。
2020年の第49刷でもおそらくは1957年の版を使っているのだろう。
よって、デジタル化されていないはず。
だから、Kindleで読むことができないようだ。

今後は、こうしてアナログ時代の名著を電子書籍化してもらいたいなと思う。
書籍は知の根源でもある。
書籍がなくなるということは、そのままその国の知の没落ということでもあるはず。
いろいろなものが消えてなくなってしまい、取り返しがつかなくなる前に、ぜひそうしたことが進めばと思う。

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