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#16 最低な1日を最高にする魔法 映画「Cloud」を観た

こんばんは。少々久しぶりの投稿になります。
先日、映画「Cloud」を公開日にレイトショーで観てきました。

その日は朝一度起きて少しスマホを見て二度寝をしてしまい気づいたら夕方になっていました。贅沢な1日といえばそうなんですが、最近生活習慣が良かっただけにショックがありました。どうにかして今日という日を取り返せないかと模索したところ、黒沢清監督の「Cloud」がちょうど公開日だったので滑り込みで観に行きました。しかもU-NEXTのポイント利用で無料で観ることが出来たので金欠の僕にはありがたすぎました。

前情報無しでしたが、思っていたよりも怖くて驚きました。ホラー的な怖さではなくて常に後ろから誰かに襲われそうな恐怖と始まりから終わりまで少しも気が抜けない緊張感が感じられてこれは映画館で観るからこそ得られるものだと感じました。絶対に映画館で観るべき作品です。

恥ずかしながら黒沢清監督の作品を観たのは初めてでしたが、あのガンアクションとカットの絶妙な位置、動かし方、さすがに世界で評価されている監督はとてつもないなと。転売屋という現代で問題になったテーマを扱っていて、自分の知らないところで恨みを募らせていく怖さ、間違ったやり方ではどれだけの努力をしていても幸せを掴めないのではないかと感じました。

特にあんなに酷い目にあった菅田将暉が事が済んだ後スマホで売れ行きを確認する執着というか、そこがなんか良かったです。僕だったらあの体験をしたら即座に辞める決断をしますが菅田将暉狂ってます本当に。

最後の「ここが地獄の入り口か」というセリフが頭に張り付いてはなれないです。それをわかっていたとしても辞めるという選択肢がない進み続けることを選んでしまう狂気を見事に映画として完成させていて本当に観てよかったと思いました。

帰り道は時々後ろを振り返りながら帰りましたが、特に僕は狙われていませんでした。良かったです。

なんでもない一日がたった一本の映画で最高の一日になってしまうんだから映画って素晴らしいです。


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