まるで花火のように心に響く恋でした。
花火。夜空に光が放物線に描かれる。色鮮やかな光が夜空を照らし出すのを、みんなこぞって見上げる。夏の風物詩であり、人々の心を癒す光の華。
……そんな花火が、私は苦手だった。
綺麗だと思う。花火大会なんかで何百発も打ち上げられるのは感動するし、ただ『見る』だけなら私も好きだ。
私が苦手なのは、あの大きな『音』だ。初めて花火を見たのは小学生くらいだったと思う。山の上の花火大会だった。初めての夜のお出かけということでとても興奮していた私は、『途中で寝てしまうかも』と心配していた両親を苦笑いさせるほど元気だった。花火を見に来た山のような人の中、父親に抱えられてその瞬間を今か今かと待っていた。……そう、その時はまだ平気だった。
――そして、花火が打ち上げられる。
その衝撃たるやすさまじいものだった。ドン、というお腹に響く低い音がしたと思ったら頭の上でバン、と弾ける音がする。体中に音が響いて内側から揺らしてくる。何度も何度も叩きつけられる重低音に怖くなって花火を見るどころではなくなってしまった。気が付けば私は父にしがみついていた。父の慰めるような、どこか笑っているような声がした気がしたが、私は顔を上げることが出来なかった。
……その日から、私は花火が苦手になった。大きくなった今でもあのお腹に響くような音が怖くてたまらない。あの音を聞くと体が強張って動けなくなってしまうのだ。……あれが恐ろしいものじゃないって分かってる。怖がるなんて変だ、と言われることにも慣れた。それでも『怖い』と思ってしまうのだ。みんなが楽しみにしているものを、みんなが好きだというものを。私は『好き』だと言えないでいる。
……それが何より、怖かった。
***
朝から教室内がそわそわしている。理由は分かってる。今日の夜、近所の神社で花火大会があるからだ。みんな友達を誘って見に行くんだろう。そんな会話があちこちでされている。
「はぁ……」
今日何度目かの重いため息が零れた。辺りの浮ついた熱を感じるたび、私の中を冷たい恐怖が嵩を増す。今年もこの日がやってきてしまった。気分がどんどん沈み込み、自然とため息が増える。
「マリ、だいじょうぶ?」
「……理香?」
憂鬱な気分で机に突っ伏している私に声をかけてきたのは友人である理香だった。私を覗き込む顔はとても心配そうだった。その表情に強張っていた顔が思わずゆるむ。
「うん、いつものことだから……。今日一日乗り切ればいいだけだから」
「いや、まーそうなんだけどね? こう毎年毎年だと大変だなーって。ムリしてもいいことないし、ダメならダメって言ってね! なんとかごまかしとくから」
理香はそう言ってにっこりと笑った。その自信満々の笑みが頼もしかった。
ありがとう、と答えるのとチャイムが鳴るのは同時だった。理香は手を振って席へと戻っていく。私は肺から空気を吐き切り、だれた体をゆっくり起こした。
夏休み前というのはどこも忙しい。部活もそうだけど、委員会もそうだ。休み前に溜まった仕事を片付けないといけないし、夏休み中にもやらなければならないこととかある。……美化委員は面倒だとつくづく思う。
放課後の委員会の後、私は校舎傍の花壇に来ていた。草むしりをしたり水やりしたり、が美化委員の仕事だ。いつもなら適当に水を撒いて終わりなのだが今日は違う。
「……ひどい」
花壇の惨状を見て思わず眉間に皺が寄る。今日の議題でも上がっていた「誰かが花壇を荒らしている」という事実を確認しに来たのだが、確かに酷いありさまだった。誰かが踏み荒らしたらしい、土にくっきりと足跡が残っている。花は折れて土にまみれている。いたずらにしては悪質だった。
「はぁ……育てるの大変だったのに……せっかく花が咲いたところなのに……」
零れるため息が重々しくなる。別になりたくなってなった美化委員じゃない。たまにある水やりも面倒だと思っていた。けど、世話しているうちに愛着もわいてくるし、ようやく花が咲いた時は嬉しくもなった。それを苦労も知らない誰かが遊び半分で潰すなんて……怒りで血液が沸騰しそうだ。
「花壇の外にも土が零れてるし……これ、誰が掃除すると思ってるの……」
握る拳が震える。今ここに犯人がいたら顔がボコボコになるまで殴っているだろう。
「ふぅー……。おちつけ、おちついて……」
一度大きく息を吐く。ここで暴れても仕方がない。犯人は分かってないんだし、早く片付けないと帰りが遅くなる。
「……とりあえず、零れた土をなんとかしないとね」
頭を切り替えてそう自分に言い聞かせると、用具入れに道具を取りに向かった。
……その後の作業は大変だった。無事な花を植え替えたり、次また同じ事がないように先生に報告したり。何が一番大変かって私一人でやったってことだ。他にも委員の人間はいるけど誰もやりたがらなかった。部活があるとか、用事がどうとか。私も別に暇なわけじゃないけど、誰かがやらなきゃいけないならやるしかないじゃない。……こんなことするから理香に「いいように使われるよ」って言われるんだろうけど。性分なんだから仕方がない。押し付け合いとか擦り付け合いとか面倒なのだ。その時間が勿体ない。感謝してくれとは言わないけど、せめて仕事の邪魔はしないでほしいのに……。あぁ、ダメだ、また怒りが戻ってきた。冷静にならないと、冷静に……。
「川村、ちょっといいか?」
「……はい?」
先生への報告も終わり、下校しようと職員室を後にしようとしたとき声をかけられた。声をかけてきたのは担任の藤井先生だ。藤井先生は困った顔でノートの山を指さした。
「悪いんだけど、これを理科準備室まで運んでくれないか?」
「はぁ……まぁ、いいですけど……」
「悪いな、ありがとう川村」
本当に申し訳なさそうな顔をする先生に苦笑いが零れる。先生から準備室のカギをもらって私は一抱えもあるノートを落とさないように慎重に運ぶ。
「お、っもい……。失敗した、分けて運べばよかった……」
職員室を出て数分、私は早くも後悔していた。ノートって結構重いし、準備室は距離がある。向こうの校舎の一階なんだけど、向こうに行くには一度二階に上がってまた降りなければならない。思っていた以上の重労働だった。
「どうしよう……一回どこかの教室に置かせてもらう? でもこの辺は別学年の教室だし……廊下に置くのはナシだよね。……っ、腕がつらくなってきたかも」
腕がプルプルとし始めるも良い案が全く思い浮かばない。途方に暮れていると急に横から腕が伸びてきて私からノートを奪っていった。
「え、笠原……?」
私からノートを奪ったのは同じクラスの笠原だった。短く切りそろえた髪に日に焼けた肌が健康的な体育会系男子だ。たしか野球部だったっけ?
笠原は私を見ると少年のような笑みを浮かべた。
「オレが持っていくよ。どこまで?」
「え……理科準備室……」
「おっけー!」
彼はそういうとスタスタと歩いて行ってしまう。一瞬呆けた私は慌てて彼の背中を追いかけた。
「ご、ごめん! 全部持たせちゃって……。半分持つよ」
「いいって! これくらい重くもなんともないしさ。それより微妙に前が見えないから、誰か来たら教えてくれよ」
「うん、それは別にいいけど……」
自分が引き受けた仕事なのに全部持たれてしまって妙に居心地が悪い。罪悪感を感じていると言ってもいいだろう。せめて半分、いや三分の一だけでも持たせてほしいと言っても笠原は笑うだけで応じてくれなかった。この男、意外と頑固だ。
結局、準備室まで私は手ぶらで来てしまった。落ち込みながらカギを開け、中にある机の上に適当に置くようにお願いする。
「なんかごめんね……今度お礼するから」
「いやいや、いいって! オレが手伝いたかっただけなんだしさ!」
笠原は焦ったような声を上げた。私としてはケジメはしっかりつけるべきだと思うけど、それは笠原を困らせるだけみたいだ。……ため息が零れそうになるのをぐっと堪える。自分はやっぱり、人付き合いが下手らしい。
微妙な空気になった私たちはぎこちない足取りで職員室へカギを返しに行く。何度も頭を下げる藤井先生にまた苦笑しつつ帰ろうとすると、別の先生から用事を頼まれた。今度はバスケ部の顧問の先生への伝言だ。それくらいなら帰りに寄るだけでいけるかなと引き受けた。……何故か隣で笠原が驚いた顔をしてたが。
職員室から体育館へと向かう。笠原は、何故かまだついてくる。もうノートも運び終わったし用事もないと思うんだけど、この男は私の隣で難しい顔をしてだんまりと歩いているのだ。
「……なぁ、川村っていつもこんなコトしてんの?」
「こんなこと……?」
彼の言っている意味が分からない。困惑した顔で首をかしげると、笠原はもどかしそうな顔で首を横に振った。
「こんな使いっぱしりみたなこと! 別に川村がしなくてもいいと思うぞ?」
「そうかもしれないけど、誰かがやらなきゃいけないんなら私がやってもいいよね」
「いや、そうだけど、そうなんだけどさ……!」
彼はまるでゼリーを飲み込むのに失敗した時のような渋い顔で頭を抱えていた。コロコロと表情が変わる男だ。なんか思ってたより愉快な人だ、笠原って。
体育館にいた男っぽい女の先生に伝言を伝え、私は今度こそ下校するために校門の方へと向かった。相変わらず渋い顔で笠原が隣にいる。私のことを放っておいて帰ればいいのに……律儀なのかお人好しなのか。
「か、川村せんぱいー!!」
校舎の外に出たとき、遠くから誰かが近づいてくるのが見えた。その人影は私に飛びつくとぐすぐすと泣き声を上げる。
「え、美奈ちゃん? ど、どうしたの!?」
泣いているのは部活の後輩の美奈ちゃんだった。今日の美術部は顧問の先生が個展関係の仕事があるって休みだからなかったハズなのに……なんでこんな遅くまで学校に残っているんだろう。しかも顔は涙でぐずぐずだし、心なしか制服が土で汚れているような気がする。
混乱しながらも彼女に声をかけると、彼女は涙で言葉をつっかえさせながらも「飼育小屋のウサギが逃げた」と恐ろしいことを言った。
「に、逃げた~!? なんでまた!」
「そ、そうじしてるとき、男子が開けっ放しっに、したんですー!」
「うわぁ……最悪だわ、それ」
思わず顔に手を当てて天を見上げる。掃除するときは一人でやらずに誰かと一緒に、逃げ出さないように毎回戸締まりを確認する。そう口酸っぱく言われてるはずなのに……一年坊主め、やらかしたか。
その時、ふと悲惨な花壇の様子が頭によぎった。もしかすると……いや、もしかしなくとも、あれは逃げ出したウサギを探しているときに踏んづけたんだろう。まぁだからと言って許せるものではないが、行き場のない怒りが少しだけ和らいだのは確かだ。
「ずっと、さがしてる、んですけどっ、ぜんぜん、見つからなくって、それで、わたし、う、ふぇっ」
「分かった分かった。私も探してあげるから、もう泣かないで」
「せ、せんぱい大好きー!!」
抱き着いてくる彼女を宥めつつ、ポケットからハンカチを取り出してぼろぼろの顔をぬぐってあげた。私が助けてくれると分かったからか、彼女の顔から悲壮感が少しだけ消えた。よかったよかったと思いつつ、今度問題の一年坊主を見かけたら締めあげてやると心に決めた。
「はぁ……とりあえず、その子には飼育小屋で待っててもらおう。もしかするとひょこっと顔を出すかもしれないしさ。先生に報告してないなら先に報告してもらって……君はちょっと休んだ方がいい。逃げたウサギはオレと川村で探すから」
「え、笠原も探してくれるの?」
関係ない笠原が手伝ってくれるとは思わず驚いた顔で隣を見ると、笠原はどこか呆れた顔で私を見ていた。
「いや、だってお前……ここで『オレ関係ないから帰るわ』とか言えないって。その馬鹿、うちの後輩のような気がするし、オレにも責任あるってことで」
「そこは別に気にしなくてもいいと思うよ……手伝ってくれるのはありがたいけど」
「遠慮するなよ。人手は多い方がいいだろ?」
「……分かった、お願いします」
「おう!」
……そう言って笑う笠原の笑顔は真夏の太陽に似ていて、どこか眩しかった。
美奈ちゃんを落ち着かせてから笠原と二人で学校中を走り回った。校舎内にいれば誰か見かけたはずだけど、職員室に行ったときにそんな話題は一切なかった。だからたぶん外だ。出来れば小屋から離れててほしくないなと思いながら、いろんな場所を走り回った。最後には先生方を総動員しての大捕物になってしまった。非常に申し訳なく思いつつも、くだんの少年はこっぴどく怒られることになるだろうなと他人事のように思っていた。
「ふぃー、終わった終わったー! 部活の練習より疲れた!」
「あはは、確かに。焦るというか、『見つからなかったらどうしよう』って思うと気持ちが疲れちゃうんだよね」
「そう、それだ! 精神的に疲れたっていうかさ。これなら試合で満塁サヨナラになるって場面でマウンドに立たされる方がマシだって」
「そっちの方がプレッシャーに押しつぶされそうなんだけど……」
思わず苦笑いを浮かべると、彼はいたずらっ子のような笑みを浮かべた。笠原とはこの短い時間で少しだけ仲良くなれたような気がする。苦楽を共にすると仲良くなる、というのは本当のことだったようだ。
「外も真っ暗になっちゃったし、本当に見つかって良かったよなぁ」
いつの間にか陽が落ちていて空は真っ暗になっていた。うっすらと星が見える。こんなに遅くなるとは思ってなかった……――。
「……いま、なんじ?」
真っ暗な空。浮かび上がる月。それを見てようやく今日が『何の日』だったかを思い出した。声が震える。手が、足が、感覚が鈍くなる。
「えっ、時間? えーっと……今は七時くらいか? 結構遅くまで探してたなぁ」
私の中に溜まっていた恐怖がぶわりと溢れだす。臨界点を超える。来る。来る。来て、しまう。脚から力が抜ける。立っていられなくなってそのまま地面にしゃがみこんだ。
「お、おい、川村!? どうした!!」
焦る声。肩を優しく揺らす手。笠原だ。急にしゃがみこんだ私を心配してくれてる。でも今、返事を返す余裕は私にはない。私は耳を塞いで目をつむり、体を丸めてお腹を隠すようにした。
「大丈夫か!! なにが――……」
――それは、突然やってきた。
重いものが破裂する音。遠くまで響く重低音が私の体を揺らす。怖い。耳を塞いでも、体を丸めても恐ろしい音が私に襲い掛かってくる。逃げたいのに逃げられない。唇をかみしめる。お願い、早く、早く終わって……。
震える私の肩に暖かいものがまわされる。私の頭は何かにぶつかり、そのまま宥めるようにゆっくりと撫でられた。
「大丈夫、大丈夫だから……だいじょうぶ、大丈夫……」
落ち着いた声だった。パニックになる私の中にじんわりと染み込んでいく。その声に、暖かな熱に、何故だか私は「大丈夫だ」と思えた。体の震えが止まる。いつも感じていた恐怖が薄らいでいく。その奇妙な感覚に戸惑いながらも身をゆだねていた。
「……もう終わったぜ」
いつの間にか音が止んでいた。ゆっくりと体が離れる。見上げると照れくさそうに笑う笠原と目が合った。なんとなく、『可愛い顔』だなと思った。
「川村、花火苦手だったんだな」
彼の一言でぼんやりしていた意識が一瞬にして覚醒した。冷や汗が背筋を流れる。上げていた顔を伏せて反射的に距離を取った。
「花火が苦手っていうか、花火の音が苦手っていうか。昔からダメだったんだよね大きな音が。テレビで映像を見るのとかは好きだし写真も全然大丈夫。夏っぽいし可愛いって思うよ」
「川村――……」
「うん、分かってる、分かってるよ。変だよね? この年になって『花火が怖い』って意味が分からないよね。私もそう思うもん。花火を怖がる人なんて見たことないし信じられないって思っても――……」
「そんなことない」
頬を掴まれて無理矢理顔を上へ向けられる。真剣な目をした笠原がじっと私を見つめていた。
「かさ、はら……?」
「そんな風に思ってないから……だから、落ち着けって」
私を宥める声はひどく優しいものだった。彼の目は私を嘲笑うでもなく、気味の悪いものを見る目でもなく、ただひたすら私を案じている目だった。そのことに私が戸惑ってしまう。こんな風に見つめられたことなんて今までなかった。
「……正直、オレもそんなに好きじゃないんだよ、花火」
私の頬から手を離すと、笠原はそう呟いた。
「知ってるか? あれって『仏花』なんだってさ」
「仏花……?」
「そ、墓参りとかで供える花のこと」
「そう、なんだ……全然しらなかった……」
笠原の話だと、あれは亡くなった先祖を供養するために花火が打ち上げられているらしい。全部が全部そういうわけじゃないけど、神社なんかで夏に花火大会が行われるのはそういう目的があるそうだ。
「オレ、初めてその話を聞いた時、悲しくなった。まぁ、聞いたのがじーちゃんが亡くなったときだったってのもあるかもしれないけどな。あれ以来、花火を見るとじーちゃんのこととか色々思い出して……なんとなく、しんみりするんだよ」
そういう彼の顔は少し眉間に皺が寄っていた。いつもとは違う、何か堪えるような表情に胸がぎゅっと締め付けられる。
「でもさ、みんな楽しそうにしてるだろ? 花火見て笑って、はしゃいでさ。今日も友達に『花火大会行こうぜ』って誘われてたんだけど用事があるって言って断ったんだ。……だって、絶対シラケる」
言いながら困ったように笑う笠原に、私も似たような笑みを返す。その場面が容易に想像がついたからだ。みんながテンション高く花火見て騒いでる横でさっきみたいな神経質そうな顔されたら……間違いなく、気まずい雰囲気になるだろう。
「……私、笠原とは仲良くなれそう」
未だ引きつる顔で無理やり笑みを作った。これ以上心配かけたくなくて茶化すように言うと、笠原もいつもの少年のような笑みを返してくれた。
「おっ、マジで? オレも前から川村と仲良くなりたいって思ってたから嬉しい!」
思ってもみなかったことを言われて思わず彼の顔を凝視した。笠原は本当に嬉しそうに笑っていた。……特に私をからかっているわけでも、ないみたい。
「そんな風に思ってたの? なんでまた……」
その純粋さに呆れて笑ってしまう。物好きにもほどがあるだろう。私みたいに根暗で堅物な女と仲良くなりたいって普通は思わない。しかも同性ではなく異性、だ。
乾いた笑みを浮かべる私に対し、笠原は満面の笑みを浮かべた。
「ん? だってオレ、川村のこと好きだから」
――今日一番の爆弾が投下された。
「…………はい?」
思考が止まる。何を言われたのか理解できない。頭がぐるぐるする。顔が熱くて涙が出そう。
「お前が、好きなんだ」
目の前で笑う男は、夜なのに太陽のような輝きを纏っていた。
Unsplash(https://unsplash.com/)
photo by chuttersnap
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