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ブライダル市場は異世界(ウェディングドレス選び編。短期決戦そして金銭感覚が崩壊)

ご無沙汰しておりますが、ご覧いただき本当にありがとうございます!
ようやく、運命の一着を予約確保して気持ちも固まり、「あの試着ラッシュの2週間なんだったんだろう?」という夢の後の気分です。ハイと憂鬱を行ったり来たりして自律神経が落ち着かない感じでしたが、3年ぶりにゴッドハンドのお姉さんに美容矯正してみらったらひとまず眠れるようになりました。カラダっておもしろい…。
そんな前置きはさておきで、今日はドレスをめぐるあれやこれやを書きたいと思います。

ドレス、それは結婚式のハイライト。出遅れると予約が取れないらしい…。

結婚式の仮予約をしたときに、とにかく念押しされたのが「お忙しいようですが、ドレスだけは、なるっべくはやく試着してください!!」ということ。私たちが結婚式の仮予約したのは、挙式の4カ月ちょっと前。多くの方が半年とか、1年前とかで予約をしていることからすると、だいぶスロースタートだ。

突如ブライダル市場に足を踏み込んだぼんやりな私たちと違って、世のプレ花嫁さんたち(※「プレ花嫁さん」とか「卒花さん」とか呼ばれるらしい、知らんけど!)は、ずっと前からドレスのリサーチをしているらしい。ググってみると、Wedding Park DRESS というクチコミサイトが出てくる。クチコミの数はなんと18,000を超えている。くらくらする。

試しにググって情報収集をしはじめると、あっという間に数時間が経過してしまう。どうやら、土日になると試着予約することすら困難らしい…。くらくらする。でも、折角、挙式の本契約をしたのに、着たいドレスが全然残っていない…なんてことになったらあまりにも悲しい。よくわからないけど、とにかく予約を取ろう。

提携ドレスショップとそのほか

あとから同僚に聞いた話によると、結婚式を少しでも節約するにはいろいろな小技があるらしく、その人の奥様は、好きなドレスショップに先に行って、そのドレスが着られる会場を探すというルートでだいぶ安く挙式できたそうだ。(自分はそのルートをやっていないのでよくわからないのだが…)

私たちは、急遽、思い立って話を進めたので、割引をうまく使うことは全然できなかった。でも、アラフィフには時間の方が大事だからそこはヨシとしている。まったく予備知識なく、ブライダル市場を右往左往することになった私たち。よくわからないけど、とにかく提携ドレスショップの予約だ。

「提携ドレスショップ」は、挙式会場と提携しているドレスショップだ。このドレスショップでドレスを選べば、「持込料」がかからない。提携ショップ以外のドレスショップでレンタルしたり、あるいは自分で買って持ち込んだりする場合は、持込料が5万円とかかかる。一方、多くのドレスショップは、持込料を肩代わりするキャンペーンとかもやっているようだ。ここもまた、華麗なる花嫁争奪戦が繰り広げられている。

衣装に詳しい知人は、ドレスレンタル料があまりに高いのが納得いかないといって、自分でメルカリで買って持ち込んでいた。これができると結婚式代は数十万レベルで節約できる。ただ私は、詳しくないのでここはもう割り切ってお金をかけることにした。

ドレス選びは7日間が勝負

とりあえず、提携ドレスショップの中で、なんとなく気になる所を4カ所ピックアップして予約をする。プレ花嫁さんのブログとかを眺めるうちにわかったのは、どうやら、多くのドレスショップは「1週間の仮予約」ができるらしい。その期間を過ぎたら、予約をリリースするか、キャンセル料10%を払わないといけなくなる。

ということはつまり、1週間でなるべくたくさんのドレスショップを回ることが大事ってこと!でも、実際に電話すると、すぐ近くの土日はほとんど予約が取れなかった。結局、1週間のなかで、平日夜2カ所・休日1カ所の予約を取れた。4件目は少し先の休日になった。

ちなみに、試着は1カ所あたり2時間は見ておいた方が良い。(なんならもっと時間がかかる)コロナ以降、在宅勤務の方が多い、インドア派の私にとって、こんなに平日の夜に私用を入れたことは無かった。しかも繁忙期である。私どうなっちゃうんだろうか。くらくらする。

試着に必要なもの

試着に必要なものを教えてもらったところ、ストッキングまたはタイツさえ履いていればOKだ。長い髪の毛は、店員さんがアップにしてくれるし、ブライダル用のインナーも貸してくれる。あとはとにかく行ってみればなんとかなる、らしい。

試着1件目、まったく何もかも初めてな感じ

平日仕事後、はじめてのお店へ。彼とは現地集合。まずは、お店の非日常感にくらくらする、視界に美しいものや可愛いものしかない。さっきまでおっさんに囲まれて働いていた身には異世界だ。

白い手袋をつけて、店内を回って試着したいドレスを4枚選ぶ。どのドレスもレースやビーズがたくさんついていてキラッキラに美しい。着てみないと見当も付かないけれど、ブライダルインナーに着替えたりするから、ドレスはまとめて先に選ばないといけない。事前にググって、ドレスのタイプだけは勉強しておいて良かった(Aライン、プリンセス、マーメイド、エンパイヤ…体型診断みたいなのがネットにある)。店員さんに相談をしてひとまず4枚を選ぶ。

まずはブライダルインナーを装着する、といっても、インナーの前だけ持っていれば、後ろは店員さんが着せてくれる。髪の毛も長いとアップにしてくれる。店員さんはかわいくて若くて手際が良い。

店員さんが1着目のドレスに、パニエという、スカートの内側にセットする骨組みみたいなのをセットしたら、そこに足を入れて、あとは着せてもらうのを待つ。基本的になすがままな感じだ。

ドレスのことをよくわからないまま試着を始めたが、よく教会ウェディングで見かける、後ろに長く伸びているレースは、ベールよりも、トレーンというドレスの後ろ側の裾のことが多いらしいと理解する。どうやら私が憧れていたビジュアルは、ロングトレーンのふちのレースが美しいドレスらしい。

試着してみると好みがわかる

ここで4枚試着して、感覚がわかってくる。マーメイドとエンパイヤは体型的に無理。プリンセスラインは可愛すぎて若くないと合わない。自分は、Aラインで、デコルテとウエストのくびれがキレイで、肩があるか、オフショルダーのが好きなようだ。特に、3着目は自分が憧れていたイメージを全部満たしていた。こんなに綺麗なロングトレーンのドレスを実際に着られるのだと思ったら幸せな気持ちになった。もうこのドレスで決まりで良いんじゃない?ぐらいの気持ちになって初日を終える。

とりあえず、心配していた「着たいと思えるドレスがすべて予約済」という状態は回避できたので、ここでとにかくホッとした。

試着2件目…「運命の一着」に出会う

休日、彼と一緒にドレスと指輪選びの行脚をする。土曜日の午後、2件目の提携ドレスショップに行く。こちらはアンケートに好みや要望を記入した後、店員さんが良さそうなドレスを何着か持ってきて見せてくれるスタイル。1件目での経験を活かして、似たようなラインのドレスを数着、その他に「他におすすめのがあったら教えてください」とお伝えしたところ、ミカドシルクという素材のシンプルなドレスを見せてくれたので、それも試着することにした。

このドレス、一度は試着前に「他の予約が重なっていて…」と言われたのだが、それでも試しに着てみたいといって着せてもらった。

「運命の一着」っていうのはあるものだなとと感心した。私が思い描いていた、ロングトレーンのバックレースが綺麗な、レースをちりばめたデザインと違って、そのドレスには刺繍は何もない。でも、素材感とシルエットに一目ぼれしてしまった。そして、アラフィフの私の体型の欠点を全部うまいこと隠したうえで、むしろ、自分の良いところを5割増ししてくれるんだ。そして、アラフィフにとって、肌映りを良くしてくれる素材感の良さは代えがたい。

日程が近い予約は入っていたけれども、改めて調べてくれたところ、可能なスケジュールとのことで、このドレスを予約してもらった。

試着3・4件目:そしてやはり「運命の一着」に戻る

「運命の一着」にほぼ決まりしつつ、もしかしたらもっとお気に入りがあるかもしれないし、もしかしたら似たようなラインでもう少しお安いドレスがあるかもしれないし、なにより、異世界が楽しいので、予約した提携ドレスショップはひととおり回ってみることにした。

3件目のドレスは素敵なレースが多くてワクワクしたものの、試着サイズがいまいち合わないこともあって、試着をしてみて、やはり「運命の一着」だな、ということを再確認した。

4件目では、「運命の一着」とかなり似たラインのドレスを着せてくれたけれども、やっぱり、素材やシルエットの細部などで、「運命の一着」を再確認することになった。いろいろなドレスを試着していくと、やはり、年齢が年齢なので、「あと10歳若ければこういうのも良いんだろうな」というドレスがたくさんある。「ドレス試着もこれで最後か…」と思うとほんのり感慨深かった。もう、こんな風にふわっふわできらっきらの衣装ばかりを何着も袖を通すなんてこと、二度とないんだろうな。

ドレス選びは、夢の国の夢の時間

それにしても、ドレスショップってなんという夢の国なんだろう。自動ドアを開けてその空間に入ると、とにかく目に映るものすべてがお姫様の世界。うっとりするほど美しいドレスたち、キラキラのアクセサリー、そして、とても可愛い店員さんたち。

店員さんたちはものすごく優しくて、アラフィフでもすんごく褒めてくれる。「とってもお似合いですよ」「お綺麗ですよ」と、優しい言葉をかけてくれる。店員さんたちはどうみても自分よりも可愛く、自分よりずっと若いので、そう言われていることの真偽を自問自答…すると変な感じになるので、深く考えずに、ポジティブな言葉は嬉しいものだと、優しいお気遣いのシャワーを浴びる感じ。ここは夢の国だから、美しい衣装・美しい人々・美しい言葉しか存在しないのだ。

差額を許容して、運命の一着を受け容れる

結局、10着以上のドレスを試着して、やっぱり「運命の一着」が圧倒的に素敵だなと納得して、私のドレス選びは完了した。
運命のドレスに一目ぼれしたことで、1着目よりレンタル金額は125,000円UPした。このあたりで、金銭感覚はもはやよくわからなくなってくる。レンタル料だけですごいことになっている…。

さらに、意を決してドレス代を覚悟しても、まだそれで終わりではない。お店によっては、シューズ・パニエ・ベールなどにもレンタル料やら、ベールはお店によっては買取費用やらがかかる。ブライダルインナーもグローブも必要だし、アクセサリー一式をレンタルするとまた数万円が上乗せになる。
異世界過ぎる。ほんと、ブライダル市場をさまよっていると、金銭感覚がゼロひとつおかしくなる。私は現実世界にちゃんと戻れるのだろうか…。

アクセサリーもメルカリを諦める

ブライダル費用を抑えるための切り札になるのが「持込」だそうな。ドレスをメルカリや中古ドレス購入にすると大幅節約ができるが、ドレスは提携ドレスショップで予約しても、アクセサリーやグローブをメルカリ調達したりすると節約になる。

ということでしばらくメルカリを眺めていたが、折角ドレスを奮発しているのに、おしゃれ偏差値が低い自分が、メルカリで合わない小物を買ったりするのは悲劇だなと思ったので諦めた。メルカリを使いこなせる人は本当に立派だと思います尊敬しています。

結論、アラフィフだって着たいんだもん。

客観的にみて、私はあまりお洒落ではないと思う。ちゃんとして見えるとは言われるけれども、若いころも今も流行にはまったく付いていけない。洋服のシルエットにはこだわっているが、反面、一度気に入ったら5年以上も同じスーツを着ていたりする程度に無頓着だ。

そんな自分でも、美しいドレスに囲まれて、美しいドレスに袖を通すととてもウキウキする。そして、写真を撮ってもらうと「やっぱり若くないんだな」という現実に改めて気付いたりもする。実年齢よりは若く見える方ではあると思う、けれども、やっぱり、アラフィフだもの。

気にし始めると、どのタイミングで髪を染めるのがベストだろう?とか、この首のシワを少しでも減らしたいし、顔のシミも気になりだす。悩み始めると、「ああ、30代前半までに結婚していれば、白髪だのシミだの悩まずに済んだんだろうな・・・」などと、じっと手を見るような心境になる。

そんなことを気にしているうちに、「一体、いい歳して私は何を浮かれて大枚はたいてコスプレ大会しようとしているんだろうか…」などと、ぐるぐる気分が迷宮入りしていき、空しい気持ちに襲われたりもする。

でももう今は、ひととおり、メンタルのアップダウンも通り過ぎたような気はする。もうドレスも決めた。何歳だって、一生に一度くらい、なるべくキレイな自分を整えてドレスを着たいと思う時があったって良いじゃないか。
残り数カ月を、楽しんでいこうと思う。

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