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空通信vol.82_【姫路の大学生が送る】姫路の魅力発信インタビューVol.21【プロ棋士神吉七段の大逆転将棋倶楽部・お好み居酒屋 まごみ】

「可能性を感じることが好きなんです。」

姫路城の東、播磨国総社の近くに、『プロ棋士神吉七段の大逆転将棋倶楽部』という将棋倶楽部があります。

今回は、この将棋倶楽部の席主である、冲中尚平さんにインタビューをさせて頂きました。

是非、最後まで読んで頂けると幸いです。

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▼飲食との出会いと別れ

「チャーハンを作る姿がすごいかっこよかった」

兵庫県立伊川谷高等学校を卒業後、アルバイトをしていた焼肉屋さんで西神オリエンタルホテルのシェフと出会い、本格的に飲食業の道へ。

元々、高校在学中に餃子の王将でアルバイトをしており、その時に見たチャーハンを作る姿が忘れられず、西神オリエンタルホテルのシェフと出会う前から、漠然と”料理を作る道”に行きたいなと思っていたそうです。

ところが、配属されたのがホテル全体の料理の仕込みを行うセントラルキッチン部署。
お客様にお出しする料理を作るわけではなかったのですが、2年間、様々な食材に触れることができていい経験だったと冲中さんは語ります。

ホテルで約2年の修業を経た後は、全く異業種である車業界へ。マツダのディーラーとして働き始めます。

▼将来をイメージし、足りないものを身に付ける

ホテルで働いている中で、周りは遊んでいる(当時20歳前後で周りは大学へ進学した人も多かった)のに、自分は何でこんなに仕事ばかりしているんだろうと冲中さんは考えます。

「料理という点では一流のものを学べるけど、新しい世界に羽ばたいてみたい」

自分の今後を考えたときに、このままこのホテルで働くのもいいけど、どうせなら羽ばたきたい、起業したいと一念発起し、行動に移しました。

「起業をするには、何が必要なんだろう。自分に何が足りないんだろう。」

そう考えた結果、『資金・人脈・営業力』が自分に足りていない。じゃあ、それを身に付けるために、まず職業訓練校へ就学し、パソコンスキルをGET。その後、資金確保と営業力を身に付けるために、好きだった車業界へ。神戸マツダのディーラーへ転職したそうです。

自動車ディーラー:自動車ディーラーとは、新車や中古車を小売する事業者のことである。なかでも、自動車メーカーと特約店契約を結んだ販売業者のことを指す。販売だけでなく、点検整備などのアフターサービスも提供する。

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▼俳優になりかけた24歳

マツダのディーラーとして働く中で仕事に慣れてくると、やはり独立したいという思いが再燃。

「すぐに独立できそうなのは何かなー?」

そう考えた冲中さんは、なんと芸能事務所のオーディションを受ける事を決意します。

有名俳優が多く所属する事務所でありながら、結果は『合格』!

当時の貯金も全て東京で生活するための資金にしようと考えていた時、思い留まらせる出来事がありました。

ディーラーとして仲良くさせて頂いていたお客様の中に、音楽事務所の社長と歌手の方がいたそうで、その方々のお話を聞く機会がありました。

「これは…自分の考える独立ではない?」

そう考えた冲中さんは芸能界への道を辞退したのですが、当時働いていた神戸マツダへも退職手続きをしてしまっており、いよいよ切羽詰まった状況になってしまいます。

▼これまでの経験×稼げるものは?

「25歳までの経験で開業できることって何だろう?」

そう考えたときに頭に浮かんだのが、飲食店開業でした。

飲食業界と車業界で働いた経験を形にするには、飲食店を自分で立ち上げようと考え、26歳(2011年)の10月10日に東加古川で『お好み居酒屋 まごみ』をオープンしました。

▼採用媒体を使わない採用方法とは?

ふとした時に行きたくなる、なんだか落ち着く空間でお好み焼きや鉄板料理を提供している『お好み居酒屋 まごみ』ですが、お客様のリピート率も高いですが、スタッフの定着率もすごい高いそうです。

「バイトが辞める時も、次に働く子をみんな紹介してくれる。」

アルバイトがアルバイトを紹介してくれるサイクルがいつの間にかできていたそうで、アルバイト系の求人媒体はほとんど出したことが無いそう。

スタッフへの教育方針を聞いてみると、

「すごい自由にやらせてます。一つ決めているのは、何かを伝えるときは、その背景や理由をきちんと説明してます。」

「一人一人が行っている作業の意味や理由をきちんと伝えていますね。」

という事を仰っており、これこそスタッフ定着の要因なんだなと聞いていて思いました。

ちなみに、『まごみ』の由来は、冲中さんが高校の体育祭の時に作った応援旗のデザインから由来しており、【丸印の中に「好」→まるごのみ→まごみ】になっているそうです。

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▼飲食だけではない「羽ばたき方」を模索

飲食業をする中で、冲中さんの中では次なる構想を考えていました。

「飲食業界はこの先難しくなっていくだろう。となると別のビジネスを模索しなくては行けない。」

自分の中にある”羽ばたき”を考えたときに、飲食業だけで進むのではなく、別の業界の収入口を作っていく必要があると考えていたそうです。

冲中さんは中島薫さんや聖書の考え方に大きな影響を受け、「収入口は3つ以上持つ」という考えを持っており、別業界への進出に対するハードルは低かったそうです。

そんな時に、プロ棋士である神吉宏充さんと『まごみ』で出会うことになります。

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▼小さな興味が大きな事業へ

神吉宏充さん(以下、神吉先生)は『まごみ』のオープンからの常連のお客様で、冲中さんともすぐに打ち解け、ランチ仲間だったそう。

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一緒に時間を過ごす中で、神吉先生は全国を飛び回って講演などをしており、体力的にしんどくなってきていると聞いた冲中さんは、

「では、拠点を創ったらいいんじゃないですか?経営の部分は僕が見ますよ。」

という提案をしてみたそうです。

そこから話が進んでいき、2018年3月21日に『プロ棋士神吉七段の大逆転将棋倶楽部』をオープンさせました。

冲中さん自身、最初は将棋に対してなんとなく面白そうという印象だったそうですが、今では初心者ながらも席主(店主)として、神吉先生の協力のもと、子ども向けの将棋教室やプロ棋士を呼んだイベント、今では自分が講師となり将棋の勉強をしながら、初心者向けの将棋レッスン動画の販売まで手がけています。

初心者向けの将棋レッスン動画はこちら(ウェブサイトリンク設定)

店名でもある『プロ棋士神吉七段の大逆転将棋倶楽部』には、神吉先生が出演しているNHKBS2の「大逆転将棋」という番組からきているのもあるが、「いつでも大逆転できるぞ」という冲中さんなりの”羽ばたき=大逆転”という経験から来ているそうです。

この「プロ棋士神吉七段の大逆転将棋倶楽部」は、将棋というと和室や堅苦しい、少し静かであるというイメージを払拭し、若い方でもカジュアルに将棋に触れることができるようにと、カラフルでポップな店内の雰囲気になっています。

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▼まだまだ続く、冲中さんの羽ばたき

現在、『まごみ』の代表、『プロ棋士神吉七段の大逆転将棋倶楽部』の席主という2つの顔を持つ冲中さんですが、その前進は止まりません。

2021年11月には、神戸市の『umie』で子供服のブランドである『BeBe Petits Pois Vert』(ベベプチボワヴェール)の新店舗をオープンします!

「お好み焼き・将棋・子供服」という一見共通点のない業界を選んでいる理由として、冲中さんは

可能性を感じることが好き。お好み焼きは自分にとって初めての開業だったし、将棋もグローバルに広がる可能性、BeBeは働くスタッフさんの新しい一面を見れるかもしれないという可能性を感じたんです。」

と語ります。

羽ばたくという事は、挑戦するという事、今を変えるという事。その中で、ポジティブな可能性を感じ、さらに新しいステージに挑戦する冲中さんの覚悟を感じます。

▼この記事を読む、大学生に向けて

これまで様々な経験をされている冲中さんですが、この記事を読んでいるあなたへこんなことを伝えたいと話しています。

「お金について学んだ方がいい」
「将来の自分の選択肢の中に、起業を入れたほうがいい」
「収入の本数を増やしましょう」

今の日本経済に羽ばたいていく学生の方々にとって、「自分の将来をどういう風に描いていくのか?」は考えるべき点であり、大きく悩む点でしょう。

若いうちからこの”3つ”について考える事は人生に対して有利に働きます。

30歳から考えるよりも圧倒的に早いですからね。

今回のインタビューを通して、”自分がやりたい!可能性を感じるというステージに、自ら羽ばたく”という事も、今後の人生における一つの指針であるという事を、冲中さんは教えてくださいました。


◆◇◆◇◆店舗情報◆◇◆◇◆◇
店名:お好み居酒屋 まごみ
住所:兵庫県加古川市平岡町新在家2丁目270−11 2F
電話:079-490-5528
HP:https://www.magomi-higashikakogawa.com/
Instagram:https://www.instagram.com/magomi0307/

◆◇◆◇◆店舗情報◆◇◆◇◆◇
店名:プロ棋士神吉七段の大逆転将棋倶楽部
住所:兵庫県姫路市総社本町21 2F3F 旭ビル
電話: 079-223-0853
HP:https://www.himeji-shogi.com/
twitter:https://twitter.com/daigyakuten01?s=20

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