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人はどれだけペットを愛せているのか

先日、私はSNSで動物が好きな方と知り合いました。
その時に飼っているペットの話になり、偶然にもお互いがハムスターを飼っているということで意気投合したんです。

豊富にあるエサのことや、ハムスターがいかに可愛いか、癒されるかということについて話をしました。
お互いのハムスター愛を理解したところで、ハムちゃん自慢をしようということになり、画像を見せ合いっこしました。

めっちゃカワイイ!! 小っちゃい~w
色がきれいだよねー!

自分のハムスターを自慢しつつ、お互いのハムちゃんに癒されましたね 笑
当たり前のことなんですが、個体によって顔つきが違ったりクセがあったりと、本当に見ていて可愛いし飽きないなと思います。
実は、おやつの好き嫌いがあるとかw

そういうことを考えると、人間も動物もいろんなタイプがいて似てるよな~おもしろいな~と思います。
しかし、ペット動物と人間のあり方については深刻な問題もありますよね。

では、どのような問題があるのか?
数々の問題がありますが、主なものを以下にあげてみたいと思います。


『主なペット問題』

・捨て犬や捨て猫(その他のペット動物を捨てる行為)

・ペット環境及び衛生管理(フンやオシッコによる異臭など)

・動物虐待

・野良犬や野良猫に対する無責任なエサやり

・多頭飼育崩壊

・ペットロス

・犬猫の殺処分


これらは皆さんもよく知る問題ではあるかと思いますが、現状として深刻なペット問題がこれだけあるということですよね~
自宅でペットを飼っている人や動物が好きな人からすると、目を覆いたくなるような問題もあります。

本来、ペットというのは私たち人間と密接な関係にあります。
それは、ただ単に可愛いとか癒されるというだけの存在ではないからです。
もちろん前提にはそういった飼い主さんの思いもありますが、たとえ私たちとは姿形が違ってもなにか通じるものがあったり、言葉や感情を理解してくれたりというところで特別な存在なんですよね。

つまり、ひと言でいうとペットは家族なんです。
よく聞くフレーズだと思いますが、飼い主さん達はそれだけペットに愛情を注いでいるということです。
だからこそ、家族という言葉が出てくるのだと思います。

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ペット問題はずっと以前からも取り上げられていましたが、いざ自分が飼うとなると問題の重大さがよくわかります。
そこで私は、自分の住む県と市がそれぞれ管理する動物愛護センターから話を聞きました。
(*○○県・○○市など、詳しい場所は控えさせていただきます。)

今現在、私が住んでいる県や市の動物愛護センターでは、捨て犬・捨て猫の数はそこまで多くはないということでした。
ここ数年の統計や過去のデータと比較してみても、犬猫の数はだいぶ減ってきたそうです。

また、そういった野良以外の犬猫についても聞いてみました。
つまり、飼い主さんから引き受けた犬猫ということになります。
それについては、センターに連れてくる人がけっこういるようですね~

その理由は様々なものがあるということですが、だいたいは経済的に飼うのが困難になったという理由みたいです。
この事に関しては、センターの方も幾度と飼い主さんを説得しているそうなんですが、結局はやっぱり困難だということで再び犬猫を連れてくることになってしまうのだとか。

ただ、私の住む県や市の動物愛護センターでは、譲渡率がわりと良いということらしいです。
ご存知の方が多いと思いますが、動物愛護センターでは保護している犬猫の譲渡を行っていますね。

もちろん、ただ犬猫がほしい・飼いたいということだけでは引き取ることはできません。
なんせ、動物愛護センターで保護している理由が理由ですから。

私たちが動物愛護センターなどから犬猫を引き取る場合は、注意事項や約束ごとをしっかり理解した上で同意しなければいけません。
なおかつ、センターからの説明や質問を受け、飼い主として適してるかどうかの判断をクリアする必要があります。
しかし、何よりも重要なことは、責任をもって最後まで飼うかどうかです。

これらのことが誓えなければ、そもそも譲渡などできません。
簡単に言えば、ペットに対して責任と愛情を持てるのかということです。
私が話を聞いた動物愛護センターでは、譲渡率が良いということですので、結果、犬猫の殺処分も少ないようです。

しかしながら、決して殺処分がゼロというわけではないのです。
動物の殺処分というのは、非常に心が痛む問題ですよね。
特に犬猫のようなペット動物の殺処分は、悲しくてやりきれないものです。

しかも残念なことに、そういった動物のほとんどが人間の身勝手な理由などによって処分されてしまうのです。
これって、本当に深刻な問題だと思いますよ。

そうは言っても、中には致し方ない理由によってペットを飼うことをあきらめざるを得ない飼い主さんがいることも確かです。
例えば、自身や家族が動物アレルギーだったということが判明したとか。
家計状況が激変して困難だとか、独り身高齢者だとか。

泣く泣くペットを手放すことになってしまった人もいるわけですよ。
高齢者のペットロスなんて切なすぎますよね。
ひとり暮らしの高齢者にとって、ペットは何よりかけがえのないパートナーだったりするんです。
今は高齢者でも安心してペットと暮らせるように問題が見直されています。

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そうした悩みから泣く泣くペットと別れる決断をする人たちがいる一方で、無責任にペットを捨てる人たちがいるわけですよね~
ペットを捨てるという行為自体が無責任ですが、捨てるその理由も無責任なものばかりです。

ペットが大きくなったから飼えないとか、繁殖で増えすぎて飼えないとか。
こういった理由をどうしようもできない理由とするわけなんです。
でも、これって初めからわかっている事だったり、飼い主さんの飼育・管理次第の事だったりしますよね。

あとは、自然に返すという感覚で野にペットを放つ人もいるようです。
自然に返すと言えば聞こえはいいですが、あきらかに身勝手な飼育放棄に他なりません。
これは犬猫に限らず、小動物や爬虫類、魚類などに関してもよくある事なのです。

その為、ペットとして飼われていた蛇が捕獲されたり、カミツキガメや多くの外来種が見つかったりしていますよね。
この問題は生態系を崩すばかりか、一定の動物を絶滅に追い込む原因となる可能性もあります。
私たち人間の生活にも大きく影響してくることが考えられます。

それに、一度人の手が加わったペットを野に放つということは、けして自然に返すということにはなりません。
ケガをした野生動物を保護した後に森へ返すとか、孵化した稚魚を放流するという事とは訳が違いますよ。
それを、「捨てる」と言うんです。

ペット動物が人間の身勝手な理由によって捨てられたら、ペットたちはどう生きていけばよいのでしょうか?
動物なんだし、そもそも自然にいるものだし、だから本能的に獲物を捕らえて環境に順応していくと言いたいのでしょうか。

そんなことは身勝手な飼い主の都合のいい解釈でしかありません。
のちのち発見や捕獲されるようなペット動物は、たまたま運よく生きていただけです。
ある日突然、人の手が加わったペットが自然に捨てられて、厳しい自然の中で野生動物として生きていけると?

野生で生きていく術も、獲物を捕らえる経験もないんです。
自然の変化も、どう環境に慣れていったらよいのかもわからないんです。
そうこうしている間に野生動物の餌食となったり、事故に遭ったりして命を落とすことにもなります。
ペットは動物であっても、野生動物とは違うんです。

たとえ運よく生きたとしても、田畑を荒らすようになって駆除や保護の対象となったり、生態系を乱すなどのただ迷惑な存在に追いやられることになるだけです。
それでも自然に返すと、自分たちの行いを正当化するのでしょうか。

身勝手な理由でペットを捨てる前にできることはあるはずなんです。
それをよく考えもしないで飼育放棄することは、そもそもペットを飼う資格もないし動物好きでもないと思います。

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それと、私は特に多頭飼育崩壊という問題が気になりました。
簡単に言うと、繁殖しすぎて手に負えなくなったということです。
その為に経済面でも飼育が困難になったということのようですが、これってどうなんでしょうか。

多頭飼育崩壊については、私が話を聞いた動物愛護センターの方も問題重視していました。
ペットが可愛いというだけで、あるいはその子供たちを見たいというだけで繁殖させることは正しい判断ではないと私は思います。

愛するペット、その子供たちを見たいということ自体は悪いことではありません。
飼い主さんであれば、そのような気持ちになることはむしろ自然なことでもあります。

しかし、それは自分が飼育できる範囲の中で繁殖すべきであって、その範囲を超えるようであればそもそも繁殖すべきではないと思います。
それで増えすぎたから飼うのが困難というのは勝手すぎやしないですかね。
なぜなら、繁殖で増えすぎるかどうかは飼い主さんで管理できる問題だからです。

わかりやすいところで言うと、猫やハムスターなどのネズミの仲間は繁殖率が高いですよね。
オスメスのペアで買う場合、今どきはペットショップの店員さんからも増えやすいなどの説明や飼育時の注意事項があります。

ハムスターの場合だと親が子供を食べてしまったり、相性が悪いとケンカをしたり、繁殖率が高いからオスメスを別に飼育しないとどんどん増えてしまうことになる。
その為、別々のケージで飼うことがよいという説明があるはずです。

また、どのペットを買うにしても、注意事項や免責事項をよく理解した上で誓約書にサインをしなければなりません。
これは当然のことですが、これを守れない人たちがいるということです。

だからペットは可愛いや欲しいだけでは飼えないと言うんです。
そりゃあペットをたくさん飼っている飼い主さんもいますよ。
でも、そういった飼い主さんは可愛いや欲しいというだけで多くのペットを飼っているわけではありません。
必ず、飼い主としての責任と自覚、ペットに対する愛情をもっています。

ペットブリーダーの方々もそうですが、たくさんのペットを飼っている飼い主さんたちは、自分が飼育できる範囲でペットを飼っています。
個体によっては一匹を飼うのも大変な動物もいます。
しかし、ただ好きな動物をあれもこれもで飼っているのではなく、必ず飼える範囲というものを考えているはずです。

そこまでたくさんのペットを飼えるようになるまでは、いろんな失敗や飼育経験を多くしてきたのだと思います。
ペットを飼うと一言で言っても、お金もかかるし手間もかかります。
エサ代や備品代、トイレの砂やワクチン接種もあるんです。
動物によっては温度管理も必要になります。

こういったことで遠出ができないということも多々ありますので、ペットを飼うというのは本当に簡単ではありません。
でも、それを踏まえた上での飼育なんですよね。

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これらの事は、なにも飼っているペットに限らずの事です。
野良犬や野良猫に関しても同じことが言えるんです。
たまにテレビやネットなどでも、野良に対する無責任なエサやりをする人を見ることがあります。

エサやりをする本人たちは、「かわいそうじゃないか」とか「いつの間にかこんなに猫がよって来るようになって」とか言うんですね。
だいたいは年配の人たちなので、自分らも寂しいとか可愛いとかあるんだと思いますが、動物愛護ということから考えるとこれも無責任なことになるんです。

良かれと思ってやった事でも、野良たちにエサを与えるということは責任がついてくるということです。
いつもそこに行けばエサがあるとわかった野良たちは、仲間をたくさん連れてきます。

エサは自腹でやってるからいいということではなく、近隣住民の人たちには迷惑となります。
それは鳴き声であったり、フンやオシッコによる異臭などの不衛生な問題となります。

エサやりをする人たちは、エサはあげてもフンやオシッコのあと始末はしていません。
たくさんの野良たちにエサをやるなら、フンやオシッコのあと始末も責任をもってすべきではないでしょうか。
それができないどころか、しないからエサやりは問題なわけです。

人の迷惑となるのであれば、それは無責任な行いになるということです。
もし、そのような不衛生な環境でエサやりをしていれば、やがて野良たちは病原菌にかかってしまうでしょうね。
それが後に人体に影響を及ぼす感染症となることも大いに考えられます。

これでは動物の命も人間の命も危険に晒すだけのことになります。
そんな事になれば、これ以上ないくらいに悲しいだけです。
だからこそ人間の無責任というのは罪になるんですよね。

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長々とペット問題について話をしてきましたが、無責任な飼育放棄がこれ程の問題となっていることを、私たちは考えていく必要があると思います。
ペットを売り買いするのも、かわいいと飼うのも人間の勝手です。
しかし、勝手だからといって捨てることも勝手ということにはなりません。
勝手だからこそ、飼う責任というものがあるのだと思います。

大きくなったから、増えてしまったから。
そんな事は最初からわかっていることで、飼い主の知識としてもっていなければいけない事なんです。
けしてペットを捨てる理由にしてはいけない事だと思います。

死ぬことがかわいそうで、見ていられないからペットは飼わない。
それも一つの正しい選択だと思います。
身勝手な繁殖はやめましょう。捨てるくらいなら飼わないで下さい。
致し方ない場合は預けましょう。虐待はもってのほかです。
預ける前に、知人やネットを通じて里親を募ってみましょう。

動物愛護センターに預けるのは最後の手段と考えてほしいと思います。
ペットは私たち人間に寄り添ってくれる存在です
癒しを与えてくれたり、いつも隣にいてくれたり、元気も与えてくれます。
けしてお金では買えないものや思い出を与えてくれます。

ペットを飼うということがどういうことか、私たちは今一度考え直す必要があるのではないでしょうか。
人間は食物連鎖の頂点にいるだとか、生態系の中でも特殊で優れているだとか、私たち人間が一番勘違いをした存在なのかもしれませんね。

ペットを飼うなら可愛いも手間も、お金がかかるも死んでしまうもすべてをひっくるめてだということ、その責任と覚悟をよく考えるべきです。

それもこれも、私たちの愛するペットのために 笑



~チッチと出目金ぷっぷのひと言ふた言~

今回はペット問題について話しましたが、SNSを通じて知り合った方との話の中で、私が感じたことをそのまま言葉にしたいと思いました。

こういったペット問題は深刻なものなので、どうしても真面目な話になってしまいます。
しかし、なにも小難しいことを言っているのではなく、ペットを飼うということがどういう事なのかを考えていただきたいなぁ~という話です。

動物を飼うからには、飼い主としての責任や自覚をもたなければいけませんよね。
その責任や自覚というものは、愛するペットが亡くなるその日まで持つべきものなんです。

それを人間の身勝手な理由や飼育放棄によって、簡単にペットを捨てることをしてもいいのでしょうか。
調べていく中で、無責任な行動には身勝手な理由があるということがわかりました。

ペットを捨てる人たちは、自分たちの都合のいい解釈ばかりをしています。
野に放つ=自然に返すがそれです。
これはまったくの間違いで、野に放つ=捨てるということです。
それは、ペットが野生動物ではないからです。

こういった問題を根本的に見直していかなければ、無責任で身勝手な飼い主がいなくなることはありません。

それでも動物愛護センターで保護されている犬猫は、だいぶ減少しているということなので、少しずつペットに対する理解が深まってきたのかなと思います。

この良い兆しにのって、もっと多くの人たちにペットのことを理解してもらいたですね!
そうなれば、自然とペット動物を愛する飼い主さんが増えるということですから 笑

もちろん、私も一飼い主としてペットに対する責任と自覚をもって、愛情を注いでいきたいと思います。

*ちなみに、犬猫以外のペット動物が捕獲された場合ですが、各地域の警察署で拾得物の扱いとなるそうです。
その為、動物を警察署にずっと置けないので、動物愛護センターの方で預かってもらうとのことです。(2週間ほど)
その後はまた警察署に戻ってきてしまう為、その2週間のうちに警察は動物園なりペットショップなり、引受け先を探さなければいけないとのことでした。


今回、私の問い合わせにお付き合い頂いた各動物愛護センターと県警の担当部署の方々へ、快く話にお付き合い頂きありがとうございました。
心より感謝申し上げます。


それでは、また次のお話で。



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