眠れる森

あらすじ：蘭専門の植物園で働く大庭実那子（中山美穂）は、３年前のコンサート会場の異臭事件で出会った、年上の恋人・濱崎輝一郎（仲村トオル）との結婚を3か月後に控え、幸せな生活を満喫していた。しかし、実那子は15年前の「市議会議員一家惨殺事件」の生き残りの次女であったが、当時の記憶を失っていた。その事件直後、事件の第一発見者であり、実那子の姉・貴美子と恋人関係にあり父親から交際を反対されていた大学生・国府吉春（陣内孝則）を、警察は殺人容疑で逮捕。裁判では死刑求刑されるも、情状酌量で無期懲役となっていた。、模範囚としてわずか15年で仮出所した国府は、「あいつに相応しい地獄を考えている」と告げて行方をくらます。

現在、再放送中。私は脚本家の野沢尚さんが大好きです。今作品のシナリオ本があるので、シナリオを読みながら鑑賞しています。今日は４、５話目が放送。このシナリオ本は完全版なので、シナリオのどのシーンがカットされていたり、役者が言い回しを変えたりしているのがわかるのでとても見応えがあります。キャラクターそれぞれの台詞で表される感情を野沢さんが括弧書きで時々説明されているので、役者陣が演技で野沢さんの指示通りに表現しているかどうかを確認できるのもとても楽しいです。

野沢さんが描くサスペンスは狂気が咲き乱れているので大好きです。今作品を鑑賞するのは３度目なのですが、何度見ても飽きません。国府が誰に復讐しようとしているかを惑わす野沢さんの匠の技に感嘆させられます。そしてこれほどの狂気を生み出す才能に脱帽させられます。