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映画レビュー

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#ドキュメンタリー

映画レビューの一覧表

ア行 愛、アムール 愛がなんだ アイ、トーニャ 愛のむきだし アイリッシュマン 青い棘 赤い天使 アシュラ  あちらにいる鬼 アトミックブロンド アンダーグラウンド イースタン・プロミス 息もできない 1987、ある闘いの真実  イズ・エー 愛しのアイリーン IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。 いのちぼうにふろう ウェスト・サイド・ストーリー 雨月物語 ウルフ・オブ・ウォールストリート 映画作家 田中登 エクソシスト  Xエックス エブリシング・エブ

デ・パルマ

様々な映画監督のドキュメンタリーがあるが、『デ・パルマ』のインタビュー側の声を消し、監督のみの言葉で構成された作品は珍しい。今作品の構成のおかげで監督の作品の意図や想いが観客側にシンプルに伝わるし、映画を作る上で監督の苦悩が垣間見えて面白い。箇条書きになるが、心に残ったデ・パルマ語録を記す。 “芝居を効果的に見せるために新しい手法を考えた。二つの映像を撮り並べる編集だ。前方を大写しにしつつ画面後方の情報と並列にする” “セリフのない長回しのシーンには音楽が必要だ” “我

サム・ペキンパー 情熱と美学

映画製作に一生を捧げたバイオレンス映画の巨匠、その孤高の生涯に迫るドキュメンタリー。 サム・ペキンパー監督は大好きな監督のひとりである。ペキンパー監督は観客に媚びを売ることなく、自分の信念を貫いて映画作りしている偉大な監督だと思っているからである。彼の映画で初めて観たのが『ワイルドバンチ』 あの破滅の美学あふれる銃撃シーンに衝撃を受けた。あの後世に残る銃撃シーンは、一度は名画座で観に行かねばと思っている。 ダスティ・ホフマン主演の『わらの犬』も主人公の精神的に追い詰められ

沖縄スパイ戦史

解説:第2次世界大戦末期、連合国軍の上陸により、1945年6月に降伏するまでの3カ月の間に民間人を含む24万人余りが命を落とした沖縄戦。しかし、降伏後も沖縄北部ではゲリラ戦、スパイ戦が繰り広げられていた。その裏には、1944年夏に沖縄の地に渡り、身分を隠して沖縄の各地に潜伏していた工作員養成機関「陸軍中野学校」出身者42人の存在があった。 「護郷隊」「陸軍中野学校」「軍命による強制移住とマラリア地獄」「監視し合う市民とスパイ虐殺」など衝撃的な証言が繰り広げられ大変驚かされた

殺人鬼との対談:テッドバンディの場合

あらすじ:悪名高きサイコパス、連続殺人鬼テッド・バンディに迫る初のドキュメンタリー。これまで公開されたことがなかった、"米国版切り裂きジャック"とも称される殺人鬼本人に対する唯一のインタビューを通して、我々は生々しい恐怖で包まれます。本作品は、社交的でハンサムなある一人の男の心理に迫る震撼のドキュメンタリーシリーズです。典型的な連続殺人犯像と結びつかず人々の中に紛れ潜んでいた彼は、1978年に逮捕されるまでに30人以上の女性を監禁の上暴行し惨殺していました。しかし裁判中には、

ゆきゆきて、神軍

『知らぬ存ぜぬは許しません』あらすじ:天皇に向けパチンコを撃ったこともあり、過激に戦争責任を追及しつづけるアナーキスト奥崎謙三が、ニューギニア戦線で起きた疑惑の真相を探るべく当時の上官を訪ね歩く姿を追った衝撃のドキュメンタリー。1982年、兵庫県神戸市。ニューギニア戦の生き残りで、いまはバッテリー商を営む奥崎謙三。ある日、終戦後23日もたってから、“敵前逃亡”の罪で二人の兵士が射殺されたことを知った奥崎は、処刑した上官5人を訪ね歩き、当時の生々しい状況を聞き出していく……。

すべての政府は嘘をつく

あらすじ:公益よりも私益に走り、権力の欺瞞を追及しない大手メディア。それに抗い、鋭い調査報道で真実を伝えるフリー・ジャーナリストたちが今、世界を変えようとしている。彼らに多大な影響を与えたのが、1940~80年代に活躍した米国人ジャーナリストのI.F.ストーンだった。I.F.ストーンは「すべての政府は嘘をつく」という信念のもと、組織に属さず、地道な調査によってベトナム戦争をめぐる嘘などを次々と暴いていった。そんな彼の報道姿勢を受け継いだ、現代の独立系ジャーナリストたちの闘いを

人生フルーツ

あらすじ:自身が設計を任された名古屋近郊のベッドタウン、高蔵寺ニュータウンに夫婦で50年間暮らす90歳の夫・修一さんと、敷地内の雑木林で育てた野菜や果物で得意の料理を手がける87歳の妻・英子さんの津端夫婦。敗戦から高度成長期を経て、現在に至るまでの津端夫婦の生活から、日本人があきらめてしまった、本当の豊かさを見つめなおす。 『食は命』 『ときをためて、こつこつ、ゆっくり』 津端夫妻を通して人生のきらめきがみえる作品。丁寧に、ちゃんと生きないといけないと心の襟を正してくれ