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映画レビュー

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#日本映画

映画レビューの一覧表

ア行 愛、アムール 愛がなんだ アイ、トーニャ 愛のむきだし アイリッシュマン 青い棘 赤い天使 アシュラ  あちらにいる鬼 アトミックブロンド アンダーグラウンド イースタン・プロミス 息もできない 1987、ある闘いの真実  イズ・エー 愛しのアイリーン IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。 いのちぼうにふろう ウェスト・サイド・ストーリー 雨月物語 ウルフ・オブ・ウォールストリート 映画作家 田中登 エクソシスト  Xエックス エブリシング・エブ

大菩薩峠

あらすじ:理由もなく巡礼の老人をいきなり斬り捨てる非情な男、机竜之介。ある日、奉納試合で勝負を譲らず相手を殺害し、相手の妻だったお浜と夫婦になるが、その後も竜之介は手当たり次第に狂刃をふるい、血だらけの闇と狂気に飲み込まれていく・・・。 岡本喜八監督版『大菩薩峠』は、私の一番好きな時代劇映画。目障りな者を無慈悲に斬りまくる机竜之助を仲代達矢氏が演じている。いつものことながら、仲代達矢氏の役の入り込みように驚嘆する。巡礼の亡霊に惑わされて新選組を延々斬りまくるラストシーンは、

おろち

あらすじ: 人の世をさまよい、人間の心の闇を見つめてきたおろちが家政婦として潜り込んだ門前家には、二人の美しい姉妹がいた。当家の女性は29歳を過ぎるころには突然、その美ぼうが崩れ、果ては化け物のように醜く死んでいくという。ある日、妹の理紗は死にゆく母親の口から、もう一つの門前家の秘密を打ち明けられる。 いやぁ・・・・良い意味で騙されました。ああいう終わり方になるとは思わず、ラストに向うにつれ驚きの連続だったので、観終わった後は爽快感さえ覚えました。又最近、成瀬巳喜男監督など

折り鶴お千

あらすじ:神田明神の境内近くで古美術鑑定と称して、いかがわしい商売をしている連中がいた。首領は熊沢と言い、若い娘・お千も彼らに食い物にされていた。熊沢に養われている少年・宗吉は、あまりの仕打ちに耐えかね、お千とともに熊沢一味から逃げ出そうとするが・・・。 溝口健二監督作品だけあって愛する男の為に身を堕とし、尽くす女を情緒豊かに作り上げている。私的に心に深く刻まれたシーンがある。それは、勉学に励む宗吉の為に金を稼がねばならず、体を売るお千。売春をした罪で警察に捕まり、連れて

「新聞記者は観たい映画ではなく、観るべき映画である」

あらすじ:東都新聞の記者・吉岡エリカのもとに、医療系大学新設計画に関する極秘情報が匿名FAXで届く。日本人の父と韓国人の母のもとアメリカで育ち、強い思いを秘めて日本の新聞社で働く彼女は、真相を突き止めるべく調査に乗り出す。一方、内閣情報調査室の官僚・杉原は、現政権に不都合なニュースをコントロールする任務に葛藤していた。そんなある日、杉原は尊敬するかつての上司・神崎と久々に再会するが、神崎はその数日後に投身自殺をしてしまう。真実に迫ろうともがく吉岡と、政権の暗部に気づき選択を迫

極道の妻たち三代目姐 ※ネタばれあり

あらすじ:関西の広域暴力団・坂西組の三代目組長が急死した。舎弟頭の寺田が組長代行として急場を凌いでいたが、対抗して若頭補佐の赤松を推す幹部たちが台頭、激しい主権争いが始まった。坂西の妻・葉月は、三代目の遺志を継ぎ、一万五千人の組員をまとめられるのは赤松だと見込んで肩入れしたものの、その赤松はヒットマンに殺されてしまう。怒りに燃える葉月は、この大組織を自らの肩に負うことを決心するのだった 東映作品である『極道の妻たち』シリーズの最終章。岩下志摩の男勝りな姉御と違い、三田佳子が