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新たな発見はいつも小さな行動から(後編)

続く2階へ降りた時、またしても怪しげな扉があった。今度は手動ではなく、自動ドア。

ーー

4階の時と同じく少し人の出入りを観察していると、一般人利用者がいた。

「よし、これの扉も行ける」

と思い、思い切って扉の向こうへ進んでみる。
そこにはやはり、4階と似た通路があった。しかし、先ほどと変わっているのは、その通路は非常に短く、代わりに下へ降りられる階段があった。

なるほど、ここは1階へと続く階段か!と思い、階段を下っているとまたしても自動ドア。

「あれ、こんなところ1階のフロアになかったけど...」

と、思いながら自動ドアをくぐると、先ほど行った4階の広場よりもはるかに開けた場所。しかも上に開けているのではなく、上と下の両方に。

そこは、なんと広大な3階層の百貨店

日本でいうとイオンモールのような構造。それがホテルの2階通路から下に繋がっているイメージである。

自動ドアを抜けた先がちょうどその百貨店の2階フロアにあたっていた。

てっきり、ホテル滞在中はずっと自分の部屋と他人の部屋を行ったり来たりで過ごすしかなくなると思っていた自分にとっては思いがけない発見だった。

海外の百貨店、そこには服屋やゲームセンターらしきもの、スターバックスや食べ物屋さん、スーパーマーケットなど多種多様なものがあった。

その日は、時間も遅く唯一開いているのが夜の10時まで営業しているスーパーぐらいであったが、それでもなんて素晴らしい場所なんだ!と思ったほどである。

スーパーさえあれば、夜食に困らないし、飲み物は手に入る、お土産だって買える。さらには通常営業時間に来ればいろいろと楽しめる。ずっと部屋にこもりっぱなしでいたら絶対に気づけなかった発見である!

その日からホテル滞在時間が自分にとって夢のような時間に変わった。

翌日の朝から仲の良い友達2人に
「無料でプール泳ぎ放題の場所あるから来ないか?」
と誘って、他の生徒や先生が朝食を食べている間に、4階に行って早朝で誰も泳いでいない、通称貸し切りプールの中へドボン!
従業員がそばを通るが、昨日聞いた通りホテル利用者なら誰でも利用が可能なので、全く注意されない。昨日の散策のおかげで海外の見知らぬ場でも安心して遊べた。

また、食料やお土産などは昨日行った百貨店にあるスーパーマーケットに行って買いまくった。

制約で縛られて退屈であったホテル生活が小さな行動で一変して、最も海外生活を満喫できる場所に変わったのである。


確かに他の生徒のように部屋でおとなしくして、いつもと変わらずみんなとボードゲームで遊んでいても楽しかったかもしれない。しかし、それではいつまでたっても今回のような新たな発見やワクワク感を得られなかったと思う。

なぜなら、新たな発見はいつも小さな行動からなのだから。


ーー

おはよう、こんにちは、こんばんは。そらです。
ここまで長い文章を読んで下さり、ありがとうございました!
書いていく内に「あ、これめっちゃ書いてしまうやつや」と思い、初めて前半と後半に分けて書かせていただいたのですが、いかがでしたでしょうか?
楽しんで読んでいただけたら幸いです😊


あ、もしスキやコメント、フォローしていただけたら、おそらく画面の向こう側で飛んで喜んでいると思いますので、良かったら押していただけたらと思います(笑)


では、また次回の記事でお会いしましょう!

P.S. ホテルの下にあった海外百貨店のスーパーに通い続けていたある夜に、スーパー内でばったり教授に遭遇して「実は、この百貨店自体がホテル外にあるから本当は来てはいけない場所だよ」と教えられたが、先生もその場にいて共犯だったのでお咎めなしだったことは、今だからこそ言えることです(笑)

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