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「7つの習慣」を読み解く- はじめに: ボクが手を付けたくなかった本

さあ、土曜日だ。

先週までは、ガードナーの「自己革新」を読み解いてきた。
この「自己革新」について、ボクの解説を加えながら8週に渡って書いた記事をマガジンにまとめておいた。

ご興味おありの方はご購読いただけると幸いだ。

個人の成長がテーマの土曜日

今のところ、曜日ごとにテーマを設けている。
土曜日のテーマは「個人の成長」だ。人が成長するために役に立つ情報や書籍をピックアップしていこうと思っている。

個人の成長という観点で考えたときに、外せない書籍がある。
それは、スティーブン・R・コヴィーの「7つの習慣」だ。

喰わず嫌いだった理由

誰にだって本の「喰わず嫌い」がある。
そりゃそうだ。日本では新刊本が年間70,000万冊も発売されている。その中で10万部以上売り上げた本だけでも300冊もあるそうだ。当然全部読むことは不可能なので、誰だってその本を書いた人や、Amazonのレビューなどを参考にして読みたい本を選んでいるはずだ。

そんなボクの喰わず嫌い本のひとつが「7つの習慣」だ。
この本をベースにした自己啓発セミナーがいくつか開催されている。そして、それを一般企業が社員のスキルアップの研修に取り入れていたりする。ボクはそっち(会社が押し付けてくるスキルアップセミナー)が好きじゃないのだ。だから、一周回ってこの本を手に取ってみようという気にならなかったのだと思う。

でも、今はちょっと違う。
ボクは今、いくつかの世界的なベストセラービジネス書を、曜日ごとにじっくり時間をかけて隅々まで読み込んで、そこに自分のエッセンスを加えながらnoteに書き連ねている。それはボク自身の思考の筋トレのようなものだ。その結果として、ボクの思考は半年前に比べて格段精度が高くなり、反応スピードも上がったと感じていて、それはボク自身の仕事に応用できている。

今だったら、なんでも消化してやろうという気になっている。消化すれば、なにかしらの栄養が残ることが分かったからだ。とはいえ、さすがにボクもギャル曽根ではないので、消化できる量には限界がある。そうであるなら、世界的に有名な料理から喰ってみるのも選択肢の一つだ。

ボクはひとりで古びたレストランの席に着いている。
そして今、テーブルの上にクローシュ(銀色のドーム型の蓋)が掛けられた料理が運ばれてきた。結構ボリュームがありそうだ。ここまで来たら、もう手を付けないで帰ることはできない…

今、ボクがそういう心境にいると思ってもらえるとありがたい。

「7つの習慣」とはどんな本か

スティーブン・R・コヴィーは、アメリカの作家で経営コンサルタントだった人物だ。1932年にユタ州ソルトレイクシティ生まれ、2012年に亡くなっている。1957年にハーバード・ビジネス・スクールMBAを取得し、1971年からブリガムヤング大学で、学長補佐、および経営管理と組織行動学の教授を務めた。コヴィーは1984年にフランクリン・コヴィー社を共同設立して副会長に就いており、日本では1998年にフランクリン・コヴィー・ジャパン株式会社が設立され、管理職や新人、営業職などに向けた研修を行っている。

「7つの習慣」は1989年にアメリカで出版されており、4000万部以上売り上げた世界的なベストセラーである。日本語訳版は1996年にキングベアー出版社(現在はFCEパブリッシング社へ譲渡)から発売されているが、ボクが今手にしているのは2013年に発刊された「完訳」というやつだ。

副題に「人格主義の回復」とあるように、表面的なテクニックによって成功を得ようとする「個性主義」の手法ではなく、人間の内面にある人格的な部分を磨く「人格主義」でしか真の成功は得られない。その人格を磨くための具体的な習慣(行動指針・思考指針)を7つの習慣として体系立てたものがこの本だ。

本の冒頭にこんなコヴィーの言葉が書かれている。
「私たちが抱えている問題、感じている痛みは普遍的なものであり、問題の数も、痛みの度合いも増している。しかしその解決方法は、歴史の中で長く繫栄した社会すべてに共通する原則、不変にして普遍の原則、自明の原則に基づいている。これらの原則は私が考え出したものではない。私はただ、これらの原則を明確にし、体系づけただけなのである。」

これまで、アドラー心理学ガードナーの自己改革ドラッカーのマネジメントなどを読み解いて記事にしてきたが、どれも普遍の原則を明確にし、体系づけたものだと思っている。

体系化とは「個々のものを秩序や規則に基づいて矛盾なくまとめる行為」を指す。そしてボクが企業や経営者を観察するときに、その人が「ものごとを体系的にとらえることができているかどうか」という目線で見ていることが多い。それがその人や企業のレベルの高さを表すことが多いからだ。

どんな解説になることやら…

さて、この本は以下の「7つの習慣」で構成されている。
7つ習慣があるのだから各1週ずつ書いていくか。あとがきも含めて全9回で終わる想定だ。今回もボクの思考やエッセンスを加えながら読み解いていこうと思っている。

第1の習慣: 主体的であること
第2の習慣: 終わりを思い描くことから始めること
第3の習慣: 最優先事項を優先すること
第4の習慣: Win-Winを考えること
第5の習慣: まず理解に徹し、そして理解されること
第6の習慣: シナジーを創り出すこと
第7の習慣: 刃を研ぐこと

引き続き、お付き合いいただけると幸いだ。


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