通り魔犯の元彼女(第4話/5)
一分と言ったのに、全部で五分かかった。インタビューのあと、たっくんはまた感情のない目にもどり、約束通り、記者たちの一部に知られてはいるが、誰も記事にはしていない事情を教えてくれた。
鵜目夫妻と栗原元基との接点は、栗原の祖父の家をリフォームするときにあった。不便な土地ではあるが平屋で敷地が広かったため、鵜目夫妻は某有名ハウスメーカーを紹介し、その系列の不動産屋と組んで、モダンなアパートを作るよう祖父に勧めたのだ。
不動産屋は店子の確保を約束し、家賃収入で建築費はすぐに元