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記憶の小道へとつながる身体の揺れ〜デジタル時代の子育て〜

デジタル時代の子育てとして重要になる「集中力」について書いています。運動との関係、人間のスキルによる分類を見た上で非認知能力について書きました。今日は、記憶にフォーカスしたいと思います。

「記憶」が大事。「結局は記憶よ。」

記憶偏重!と言われそうですが、
記憶力って勉強する時に意識されますよね。

「記憶力いい」=頭いい
につなげることが多いと思います。
記憶力をあげる講座なども人気です。

ここでいう「記憶力」は、もっと身体の動きをコントロールする力に近いです。自転車の練習やピアノの練習も記憶力を使っています。
自転車の練習で言うと、乗るタイミング・こぐタイミング・体重の掛け方など、身体の動かし方、全てがしっくり行って自転車に乗ることができる。動きを分解するとすごいです。

練習している間に使われているのは「短期記憶」。

これが練習を繰り返すことで、練習の動きが「長期記憶」に固定化され、スムーズに自転車に乗れるようになるということです。

脳に損傷を受けると、損傷の部位により、当然のようにできていた動きができなくなったり、母国語なのに外国語訛りで話すようになったりするそうです。脳の動きは複雑です。

記憶は、いくつかの脳細胞が互いに繋がってできるもので、神経を通じてシグナルを送りあう。記憶のメカニズムは、「森の中の小道」のようなものと例えられています。

よく踏み固められた小道は見つけるのも簡単で、歩きやすいものです。
しかしあまり人が通らない小道はすぐに雑草におおわれてしまいます。

アンデシュ・ハンセン『最強脳』より

初めて何かを経験する度に、何か新しいことを学ぶ度に、新たに記憶の小道ができるのです。次に同じことをする時には、脳が「森の中の小道」を見つけやすくなっています。だから、何か出来るようになるためには何度も練習するのです。

アンデシュ・ハンセン『最強脳』

では、早く記憶できる方法はないのでしょうか?

人間は動物なので、心臓がドキドキしていると「危険」を感じて、強く記憶に刻まれるそうです。

心臓ドキドキ状態で、覚えたいことをやれば記憶が強化されやすい
と言うことです。

知識が最も良く頭に入るのは、運動をしている「最中」

運動しながら勉強ってなかなか難しいかもしれないですが、立ってやるだけでもテスト結果が20%向上する効果があったそうです。

落ち着きがない、座って勉強できないお子さんも、もしかすると静止を強制しなければ、もっと学習効果が上がるのかもしれない。

身体を動かす状態を求めている子どもたち。それ自体は脳の動きからすると、デメリットではないと言うことですね。


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