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生産性―――マッキンゼーが組織と人材に求め続けるものを読んで、生産性を高める本当の意味を考える

読んだ本の個人的な気づきをメモしたり、考えたことを残しておきます。

生産性を高めるには?

生産性を上げるには、得られる成果を大きくするか投入する資源を少なくするか、2つの方法がある。

インプルーブメント(改善)とイノベーション(革新)という2つの手段と成果UPか資源DOWNを組み合わせることで、4つのアプローチに分類される。

イノベーションを起こすには、生産性を気にしてはダメなのか?

組織全体が生産性の向上に意識的になることこそが、イノベーションを生みやすい組織風土をつくる。

イノベーションのための時間的な余裕

オペレーショナルな作業は生産性を上げて時間を短縮し、イノベーションのための時間には生産性を持ち込む必要はない。

イノベーションを起こす必要があるという意識

  • 技術的イノベーション

    • 知的好奇心→研究上、技術上の画期的な発見と発明

  • 非技術的イノベーション

    • 現実の問題の認識→問題解決への強い希求

ビジネスイノベーションを起こすためには、
問題認識力=課題設定力
その問題を一気に解決したいという強い動機づけが求められる。
制限が設けられるからこそ、それを超えるために思考して、イノベーションにつながる。

量から質の評価へ切り替えていく

徹夜して良い資料があがったときに「すごいな!よく頑張った!」ではだめ。
「資料はよくできている、素晴らしい。これには何時間かかったのか?」「30時間かかっているなら、15時間でこのクオリティを出せると一人前だ」
といった生産性を意識させる意識改革を起こさせるのが経営者や管理職の役割。

成長とは生産性が上がること

1.今まで何時間かかってもできなかったことが、できるようになる
2.何時間もかかっていたことが、1時間でできるようになる
3.同じ1時間ではるかに高い成果が出せるようになる
4.生み出せた余裕時間で今はまだできないことをチャレンジし始める

成長のためのフィードバック

厳しく見えるけれど優しい
優しく見えるけれど厳しい

成長のためのフィードバックだからこそ、弱みではなく能力開発のポイントとして伝える。それを素直に受け入れる組織風土があるか。

ランク付けの評価と成長のためのフィードバックを使い分ける。

マネージャーに求められる役割

マネージャーの仕事とは、トレードオフが存在する状況において判断を下すこと。
どちらも正解であり、どちらも完璧ではない。
選んだ選択肢に伴う問題をあらかじめ想定し、備えておくこと。

完全な正解など存在しない。リスクをとって決断すること。

会議時間の短縮ではなく、成果を高める

達成目標を明確にする

  • 決断すること

  • 洗い出しをすること

  • 情報共有すること

  • 合意すること=説得すること=納得してもらうこと

  • 段取りや役割分担など、ネクストステップを決めること

意思決定のロジックを問う

意思決定に必要なのはロジックと情報。
ロジックがなければ、いくら情報があっても決められない。
足りないのは本当に情報なのか?意思決定のロジックは明確なのか?

まとめ

目指すべきは労働時間や残業時間の削減ではなく、生産性の継続的な向上である。

労働時間が長すぎるから労働時間を減らそう。というのはコインの裏返し。
そうではなく、解くべき課題は生産性を上げることだと認識し、イノベーション(改革)や継続的なインプルーブメント(改善)を通して仕事の生産性を高めれば、結果として残業も労働時間も減少する。

仕事ができる人とは生産性の高い人であり、成長するとは生産性が高くなること。人材育成の目的は、個々人の生産性を少しでも高めるために支援をすること。

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