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英語の発音がよくなるなら...なんでも


【英語、Native になるためなら】

2002年、米国の「ロサンゼルス・タイムズ」に、英語の発音を良くするため、子供に口腔の手術を受けさせる韓国の親たちの記事が掲載された。同紙によると、東アジア人はアルファベットの「R」と「L」を区別して発音することが難しいが、一部の韓国人は舌の下側を切開して舌を長くし柔軟性を高めれば、発音の問題は解決できると信じているという。

【信じるか信じないかはあなた次第!】といいたいところだが、
私が子供のごろ、そして、中学生、高校生の時に、よく耳にしていた。
子供の時に手術した方が発音がよくなるんだとママたちで話していた。

小帯切除術 - Wikipedia とは】

一応、そういう手術はないわけではないようだ。

しかし、日常生活に支障がないのに、英語の発音をよくするために、
手術をすることは、あまりにも信じがたい。

【舌の長さと発音との関係】

健康保険審査評価員(韓国)では、0~9歳の児童に対する「舌小帯切除術」が2010年2,042件に続き、去年は3,065件に4年間で、50%増加したと報告した。
「舌小帯切除術」は数年前、英語の発音がよくなるという誤った情報から、
”効果が立証できない”という結論となった手術であります。
李耳鼻咽喉科教授は、“新生児の時、舌小帯に異常が見られたとしても成長に伴い回復するケースが多い”といい、最低18か月以降、手術を決めるのがよいと言いました。(一部著者による日本語訳)

【英語の発音はどうして重要なのか】

そもそも、英語の発音がよくなることはどうして重要なのか。
何が、そうさせたのかを考えたい。
特に、教育の一部として、”発音”に注目した理由についてである。
私が考えるには、二つの可能性があると感じた。

  • 英語教育を絶対さ、それゆえ、発音さえ完璧であればネイティブになれる

  • 発音が悪ければかっこ悪い。特にアメリカの発音が重要

  • 発音のくせは直らない。発音は若い時から始めなければならない

つまり、大前提として、ありとあらゆる手段を使って英語教育をさせるつもりでいる場合、「文法、文章を書く、読解」などは、塾などでも補うことができる。塾で、教えられた英語があるのにも関わらず、
いざとなると話せないことから、発音にしたのではないだろうか。

また、「発音」に対する認識として、第一、「大人になったら、発音は直せない」というバイアス(固定観念)があると考える。つまり、英語の文法、表現が上手になっても、発音だけは、よくならなかった経験があったのかもしれない。それを逆に考えると「子供の時から発音を勉強すれば、発音は上手になる」と思ったのかもしれない。

ここで、ポイントは、どの発音なのか?についてである。ほとんどの英語の発音といえば、「アメリカの発音」である。「アメリカ」の発音?と言えば、「r」と「l」とかで、よく「r」の発音は舌を丸くして、近づけるだけで、「l」はしっかりと丸めて、タッチする必要があるみたいだけど、
そんな、「r」や「l」のために、手術をするということにつながるのだろうか。

【直すことではなく、工夫をしていくことが大事】

第二言語を学ぶことに、特に、発音を学ぶ際に、「発音を直す」と考えている人がいる。結果的には、「直す」ことになるかもしれないが、
自分が持っている動きが分かることや、動きややり方を変えることで、
音が変わること、自ら意識して、どのように工夫をしていくのかを認識することが、何より大事であり、発音練習の醍醐味だと思う。



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