三百八十二話 台無し?

「ごきげんよう」「神のご加護を…」

朝の清冽な空気の中、女子生徒の挨拶がこだまする…。

学校の校門をくぐると、そこは身も心も清らかな乙女の園…。

そう、ここは神田ミカエル女学院…。

中庭の大天使ミカエル像が、通う女子生徒たちを守護している…。

天界の大天使ミカエルは、ここに通う女子生徒たちを見て何を思うか…?

その御心は、まさに神のみぞ知るということなのだろう…。

ここに三年間通えば、お淑やかなお嬢様になって卒業できるという…。

制服は翻さないように、静かに歩き…。

清廉潔白で文部両道、それでいて純粋無垢な心を持った乙女たち…。

この学院には、そういった生徒しか存在しないのです…。

否、今日から新たに校門をくぐった、たった一人の生徒を除いて。


『小悪魔の休憩所』と言うお店で…。

数時間?バイトしていた私…。

謎のマダムKという女性の紹介で。

今日から働くことになったのだ。

このお店は女の子が各自寛いでいて。

その様子をお客様が眺めて楽しむ。

そんなシステムのお店なのだ。

私もちょいギャル風制服に着替えて。

寛ごうと思ったのだけれど。

紆余曲折、色々あって…。

隣の眠子さんという女の子を…。

なでなで撫で回してしまうのであった。


何かチャイムのような不思議な…。

音楽が店内に流れて…。

他の女の子達が立ち上がり始めた。

私の膝枕で寝ていた女の子も…。

立ち上がって歩いていく…。

今日の仕事は終わりだと教えてくれた。

私も後をついて行って部屋を出る。

部屋の外ではマダムKが待っていた。

マダムKは今日のお給料をくれて…。

なんと一万円以上くれた…!?

そして、真門圭子という本名を教えてくれた。

なんと私がなでなでしてた女の子が…。

真門さんの娘さんだとも教えてくれる。

名前は眠子さんと言うことらしい…。

私は眠子さんのお母さんの前で…。

眠子さんの色んなところを…。

なでなでしまくっていたらしい。

私はなぜか恥ずかしくなってしまい…。

顔が赤くなってしまう…。


眠子さんたちは、衣装部屋に入っていく。

そうだ、来た時の私服に着替えないと…。

恥ずかしくてそのまま帰りそうになってしまった。

私も衣装部屋に入る…。

衣装部屋では数人の女の子が…。

着替えていた…。

みんなもう服を脱いでいて…。

下着姿の子が多かった…。

下着姿もすっごいかわいいし…。

女の子のいい匂いが充満していて…。

私はどこを見ていいやらわからなかった。

眠子さんもミントグリーンの下着姿で…。

制服に着替えるところである…。

学校帰りでそのままバイトしていたのかな?

Dカップ以上あるお胸の谷間が眩しい…。

どこを見ていいかわからないと言いつつ…。

私はさっき話した眠子さんを見ることにした。


お疲れ様だよ、なでなでしてくれてありがとうと。

眠子さんが私に声をかけてくれる…。

私もお疲れ様でしたと言った…。

眠子さんの制服、すごい有名学校の制服だ。

偏差値高くて、お嬢様しか通えない学校…。

それでいて自由な校風で知られている…。

いろんな学科があって…。

自由に勉強できるという…。

すごい学校の制服であった…。

眠子さんも実は頭良くてすごい人なのでは?

「明日ももちろん来るでしょ?よろしくぅ〜」

眠子さんにもそう言われてしまった…。

さっき、真門圭子さんにも言われてしまったのだ。

私も数日はここで働こうと思ったのでいいのだが。

私は着替えながら、よろしくお願いします…。

と答えたのであった…。

座っているだけでお金もらえるこのバイト…。

でも、初日はなんだか疲れてしまった…。

着替え終わったので、帰るとするか…。

「ばいばい〜。また明日ね〜」

眠子さんが手を振ってくれる…。

それでも、眠子さんと知り合いになれて…。

ほっとする私であった…。


なんか久しぶりに働いた?のもあって。

私は帰り道、ふらふらと歩いていた…。

なんか現実味がない…。

さっきまでかわいい美少女を…。

撫で回していたのだから…。

眠子さんの髪の毛…。ほっぺた…。

そして、お腹、お胸…。

その感触を私は思い出していた…。

すっごい柔らかったなぁ…。

ふにふにもちもちだったなぁ…。

秋葉原の街並みは混んでいるので…。

人にぶつからないように歩いているけど。


眠子さんの感触を思い出して…。

夢見心地な私であった…。

あんなかわいい美少女を撫で回して…。

お金をもらえるなんて…。

なんていいお仕事なんでしょう…。

私はそんなことを思いながら…。

スキップしそうになってしまうのであった。

もらったお給料はリュックに入れてある…。

私は眠子さんの寝顔を思い出して…。

にんまりして、鼻の下が伸びそうになる…。

やばい!これじゃ私の顔が台無しだ…。

せっかく美少女に生まれたんだから…。

変態みたいな表情をしてもしょうがない。

私は気を引き締めて帰るのであった…。

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