百五話 トースト食べてしまったお嬢様。
喫茶店『天使の扉』で初めて働く私。
今日最初にお帰りになられたお嬢様の接客をすることになった私…。
そのお嬢様は、ガチレズ変態ロンゲワンレンボディコンお姉様だったのだ…。
私の下半身を執拗に触ったり…。
隣に座れと言われたり…。
しまいには、お嬢様の頼んだモーニングセットのトーストを毒味するように言われた。
毒味というか、どうやら私が咀嚼したトーストをお嬢様は食べたいらしい。
私はお嬢様の差し出すフォークの上に、咀嚼したトーストを出したのだった…。
お嬢様は私の咀嚼して出したトーストだったものを、しげしげと眺めている…。
噛み砕かれて、テラテラと輝いてるトーストだったもの…。
あなたみたいな美少女が噛み砕いたトースト。至高のトーストよ…。
お嬢様はうっとりとした瞳で言う…。
お嬢様の瞳は、キラキラ輝いていて少し潤んで、とても綺麗だ…。
お嬢様が変態ではなければ、とても美しいワンシーンだった。
黒くて腰まで伸びているとても長い髪。
白くて、美しい楕円形を描いている顔。
そして、切れ長な睫毛の長い瞳。
鼻筋は長く通っていて、唇は真っ赤なルージュで彩られている…。
そんな美しいお嬢様の顔立ち…。
変態じゃなければ、惚れてしまいそうな美貌…。
私は、ものすごくもったいなぁと思った。
こんな綺麗なお嬢様に普通に誘われたら、ノンケ女の子もホイホイついて行っちゃいそうなのに…。
そんなことを、色々考えていたら…。
お嬢様は、私の咀嚼したトーストを口にしようとしていた…。
そして、ついにお嬢様は真っ赤なルージュの唇を開き、トーストを食べ始めた…!
よく他人が咀嚼したものを、食べるなぁ…と私は見入ってしまう…。
お嬢様は、すごく噛み締めてトーストを味わっている…。
「非常に美味だわ…。語彙力なくなってしまうぐらいに美味だわ…」
お嬢様は今にも泣きそうなぐらい感激して、トーストを食べている。
「うふふ、私の唾液とあなたの唾液が混ざり合ってるわよ…。いやらしい…」
いやらしいのは、お嬢様の方でしょ?と私は思った。
「実質、これあなたとディープキスしてるのと一緒よ…?」
トーストを噛みながら言うお嬢様…。
食べながら喋るのやめてください…!と言いたかった…。
しかもディープキスするのと一緒なんて言われるなんて…。
私は背筋がゾクゾクするし、恥ずかしいしで、お嬢様から目を逸らした…。
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