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お父さんと遊ぼう!2,3歳編

ありのままを取り込む

この年齢の子どもは、お父さんやお母さんがやっていることを同じようにすることが大好きです。四角い積み木を耳に当てて「はい。はい。そうですか、、。」と携帯電話で話している様子を上手に真似ていることがありますね。

女の子も男の子も、おままごとでよく遊びます。大きなお鍋の中に木の実を入れて、しゃもじでぐるぐる、ぐるぐるとかき混ぜる様子は、お母さんがお料理を作っている時とまったく同じです。よく見ているんですね。

生まれた時から、赤ちゃんは自分の周りの世界をからだ中で吸収しています。シュタイナーは「全身が感覚器官である」と言っています。
いつも自分のそばにいてくれる大好きな人の存在を丸ごと自分の内側に取り入れることによって、立って歩いたり、話したりできるようになるのです。

シュタイナー教育ではただ単に「真似をする」という言葉は使わず、「模倣」という言葉を使います。それは表面的に真似ることではなく、その存在のあり方をそのまま自分の中に取り込み、そこから再び表現しているからです。

その模倣する姿が遊びの中に現れてくるのがこの年齢です。

毎日電車に乗って登園してくる子どもは、電車ごっこが大好きです。車内アナウンスも言葉の抑揚など、聴いたままを表現しています。かつては車掌さんがアナウンスをしていましたから、人の喋り方でしたが、今は造られた声なので、子どもが真似るときも機械的な抑揚になってしまいます。そういう違いもとても敏感に表現しているのです。

子どもたちの想像の中へ

ごっこ遊びが好きなこの年齢の子どもたちは、お父さんにも一緒にやってほしいと要求します。
「ここに座って」と場所を指定され、「次に降りますって言って」と話すことまで決められることがあります。時々、ちがうことを言うと「違うよ〜」と怒り出すこともありますね。

自分の想像の中で遊んでいる子どもは、お父さんも同じ世界にいて欲しいのです。親になって子どもができるまで、子どもと一緒に遊ぶ機会があまりなかった人にとっては、子どものごっこ遊びが、気恥ずかしく、いくら子どもが一緒に遊ぼうと言っても、なかなかその世界に入れないお父さんもきっといますよね。

でも、子どもの顔を見てください。真剣に遊んでいませんか?
大人はごっこ遊びと言うと「お母さんのふりをして遊ぶ」というような理解をしてしまいます。でも「ふりをしている」のではないのです。お母さんそのものになりきって遊んでいるのです。だから子どもは真剣です。
どうかこの真剣な遊びの世界をわかってあげてください。

想像を育むために、見てあげること

恥ずかしければ、何も言わなくてもいいです。ただ、子どもの顔を見ていてあげてください。照れ臭くてスマホを見てしまうと現実から離れることができず、もっと恥ずかしくなります。
お父さんが自分の世界に一緒にいてくれることが、この年齢の子どもにとっては嬉しい時間です。

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