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[本]嫌われる勇気

読書苦手が読んだ本 #3

嫌われる勇気
〜自己啓発の源流「アドラー」の教え〜
岸見一郎/古賀史健


「何を今さら」な感じで、恐縮です。

読んだ理由


◆多方面からこの本の話が出てきたから
◆「読んでみるといいよ」と言われたから
◆一回読んどくかと言う気持ちになったから
◆感想が賛否両論だったから


初版は2013年。私は「今」がタイミングだったようで、不思議なことに、あの人からも、この人からも? えっあなたまでも!?と、揃いも揃って急に多方面からオススメされたのが気になって、それで手に取ってみました。すると読み終わって直ぐにも、zoomでの雑談で「劣等感」の話になり、尊敬している方から

「あっあれだよ、ほら、アドラーの」
「嫌われる勇気!あれは、まさに劣等感の...」

と、突如会話に出てきて、これは今読まねばいけない本だったのかなって思いました。本当にタイミングってあるんですね。

こんな内容


「嫌われる勇気」は、一言で言うと精神科医アドラーが提唱した心理学の、わかりやすい解説書です。

哲人と青年、2人の対話形式で展開していて、初めは全く理解できない様子の青年が、少しずつ理解していく過程と、読んでいる自分の気持ちが重なりながら読み進める事ができました。周りや世の中がどうかじゃなくて、自分がどうか。

原因論じゃなく目的論。具体例を出すなら「いじめを受けたから、部屋に引きこもる」というのが原因論。「誰かに心配してほしいから、引きこもる」というのが目的論です。

考え方を変えるだけで、過去の経験の捉え方が変わり、原因を気にするのではなく、目的に気持ちを向ける考え方にしようというのが、アドラー心理学の目指すところです。

人は変われる
世界はシンプルである
誰もが幸福になれる

本当の自由とは何か

全ての悩みは対人関係で
人は、今この瞬間から変われるし
幸福になることができる

問題は能力ではなく、勇気だ

例えば、対人関係のトラブルに遭遇した時「誰の課題であるか」を考えるのは大切なことで、スタートは「課題の分離」、すなわち「それは私の問題か、相手の問題か?」「その選択によってもたらされる結末を、最終的に引き受けるのは誰か?」が大切です。

そしてゴールは「共同体感覚」。他者を仲間と見なし、そこに「自分の居場所がある」と感じられ、その中で他者貢献できていると感じること。他者貢献する事で、自分は価値があると思うことができるのだそうです。

青年が、疑いながらも前に進み変化していく姿は、この変化の時代に誰もが経験することだと思います。変化を受け入れ、変化に流され、新しい時代に順応していくのでしょう。

終わりに一言


「嫌われる勇気」は、現代人が抱える多くの悩みに、具体的な解決策を示してくれます。だから人気なんでしょうね。誰だって具体的な解決策、欲しいですしね。

本を読むのが苦手な私にも分かりやすくて、当たり前の事なんですが、やっぱり人間、1人じゃ気付けないことって多いなと感じました。特に私は、人を通して「我を知る」。いやむしろ、それしか「我を知る」方法がないと改めて確認しました。

「一回読んでみるといいよ」の意味が何となく分かった気がします。

40代になり、自分を大切にしながらも、他者(共同体)に貢献していくことは必須だと思っていました。それが今、確信に変わったと言う事は、やはり私には、「嫌われる勇気」は今だったのでしょう。きっと初版の頃に読んでも、何も感じることは出来なかったでしょう。

ついでに、購入時にオススメされた「中田敦彦のYouTube大学 嫌われる勇気編」も、1.5倍速で流し見しました。

結果、非常に面白かったです。

キッカケって色々あるし、どこに転がっているか分からないし、誰かと話す事で見えてくる物がある。結局、自分次第なんですね。

人のことは分かるのに、自分のことは全くダメです。サポート・招待を受けると、心の底から喜びます。どうぞよろしくお願いします。