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ただただ怖いLorientのUボートブンカー 🇫🇷

行ったとき 2022年5月4日

ナチス統治時代のUボートブンカーがいくつか残っている。空襲にあったけど、その頑丈な造りから破壊されなかったという。その一つがフランス・ブルターニュのロリアンにあり、幸い近くでのレースが昼前スタートだったので、日が昇るやいなや訪問。

いまは潜水艦博物館があって、さらにブンカー部分もヨットなどのベースとして一般に解放されている。でも、せっせか朝の爽やかな海辺でヨットの手入れをする人たちと、重厚で暗い歴史をもつ古いコンクリート壁の対比がどうにも違和感。

もともとフランス海軍の基地だったところに、フランス陥落後、1941年から43年にかけてナチスがUボート基地を構えたブンカーに改造、規模が拡大されていった。その後、ロリアンの街は90%が連合軍の空襲によって破壊されたけど、このブンカーは生き残り、最後は陸からの補給路を断つことで、機能不全とさせ、最後は1944年のノルマンディ上陸後にアメリカ軍によって包囲、45年にようやくドイツ軍が降伏。

感想は、ただただ怖い。
そもそも自分は巨大な建造物、工場とかが苦手なので、その類だと思うけれど、Uボートで命を落とした人たちが味わったであろう絶望感と閉塞感、彼らがここを起点に戦地である海に向かったのだと思うと、その怖さは大きくなるばかり。

1942年の空襲では48名が死亡、120名の行方不明者がいて今も瓦礫の下に眠っている。26歳だったロリアン出身のフランソワ・ドリノットゥもその一人…

うむ。
せっかくなので博物館の潜水艦(Uボートではなくフランス海軍のもの、ちょっと残念)を見学。なかなか面白いけど、自分は潜水艦では死にたくないと強く思う。

あ、鳩。
と、謎の猫のお土産ポストカード。

そして、そそくさと退散し、何もなかった顔をして、レースのスタート地点で仕事を始めます。


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