ジャニーズJr.の公演『少年たち』鑑賞後「あれは夢だったんかな」「現実に戻ってきたわ」と感想を持った。そこから考えたこと
ジャニオタの友人に誘われ、人生初、ジャニーズJr.の舞台を観てきました。日生劇場にて公演中の松竹主催『少年たち ~ Born TOMORROW ~』です。
半世紀に渡って続く伝統的な舞台で、戦争の悲劇を伝え、平和の大切さを訴える内容になっています。
演者は、SixTONES(ジェシー、髙地優吾、京本大我、松村北斗、森本慎太郎、田中樹)、Snow Man(岩本照、深澤辰哉、渡辺翔太、宮舘涼太、佐久間大介、阿部亮平)の12名。
結論から言うと、「すごいものを観た」という一言しかありません。演技に歌、ダンス、アクロバティックな動き、機転の効いたアドリブ、笑い、艶感……あらゆる要素が約2時間に凝縮されているんです。
ジャニーズ、わたしも昔は好きでした。ただ、ジャニオタと名乗れるレベルにはいかず、小学校高学年くらいから、キンキの堂本光一くん、タッキー、関ジャニの村上信五くん……と数人のファンになり、擬似恋愛的な気持ちを抱くのを楽しみ、ドラマをチェックしたり、『MYOJO』などを買って、切り抜きをしてはうっとり見つめていたくらいです。
たまたま上京した際に、原宿のジャニーズショップへ行き、うちわをはじめとする信五くんのグッズを買い込んだのは覚えています。ファンクラブに入るという考えは当時なく、中学生くらいでジャニーズへの興味関心が薄れ、今に至るのでした。
あの頃から15年以上経過しています。だから、国内外で認知度の高い、メジャーデビューして軽く10年は超える、くらいの“お兄さんグループ”しか、正直知らなかったわけです。SixTONESもSnow Manも未デビュー組で、当然存在を認知していなかった。
ただ、今回連れていってくれた友人が、前もって「予習」できる情報をいくつか送ってくれたおかげで、メンバーの顔と名前は2〜3割くらい、頭に入れていきました。
当日、劇場に飾られた写真と名前を見て、付け焼き刃感はありますが、直前の予習をして観劇に臨みます。
最初は、「みんな同じようにスタイルが良くて、肌がきれいで、美しい顔立ちだなぁ」と髪の色くらいでしか区別できなかったんですが、観ているうちに個性が浮き彫りになってきて、一人ひとりを認識できるようになるのは面白いものでした。
良くも悪くも、主演クラスの役とそうでない役があって、セリフの数も違います。だから、まず役として目立つ子から押さえていき、徐々に自分の好みにヒットする子を把握。そんな感じで各メンバーを捉えていました。
それぞれ劇用の役名ではなく、自身の名前(芸名)で演じているのも、覚えやすさの一因かもしれません。ジャニーズ超初心者でも入りやすい。二階席で舞台との距離があったため、友人が貸してくれた双眼鏡でときどき覗きつつ、メンバーを細かくチェックできたのも良かったです。
個人的には松村北斗くんと森本慎太郎くんがタイプでした。松村くんは若いのに昭和感が漂う、イケメンというより「ハンサム」という言葉が似合う、正統派な美青年。森本くんは太陽のような明るさがある、いまどきのイケメンで、やんちゃ感と面白い人感がいいなぁと思えて、終盤はこのふたりを双眼鏡で追っていました(笑)。
ジャニーズ超初心者として、いろいろ驚いたポイント(休憩時間及び公演後に、興奮気味に友人に伝えた内容です笑)を記録しておきます。
・全員肌がきれい。双眼鏡で見ても美白で、つやつやしていて、肌荒れがないように見える
・さんざん歌ったり踊ったりバク転したりした後のセリフでも、息がまったく上がっていない。体力や持久力のすごさがはんぱではない
・「これはアドリブ?」と思わせるシーンがときどきあり、場内に温かい笑いを生み出すのが巧み
・入浴シーン時に見せる肉体は、余分な脂肪が一切ついていないようだった。ハードな稽古で絞られるのだろうか。岩本照くんの肉体はベストボディ・ジャパン優秀者のような、明らかに鍛えられた体だった
・整列や行進をするシーンでは一分の隙も感じさせない、12人全員が恐ろしく揃った動きを見せていたけれど、ダンスの能力が高い彼らにとっては、そう難しいことではないのだろうか
etc.
わたしはプロレスが好きで、この1年3カ月、プロレスを集中的に観てきました。プロレスというスポーツ・格闘技は、強さと賢さ、弱さをさらけ出せる勇気を持った人にしかできない競技で、かつ高度な身体表現の一種であるからこそ、プロレスラーという職業をリスペクトしています。
今日『少年たち』を観て、12人のジャニーズJr.たちも、本当にレベルの高い身体表現をして生きている人たち、身体表現の能力が高い人たちなんだな、と改めて感じ、敬意を表さずにはいられませんでした。
表現の形や手法はいろいろあり、自分の場合は文章を用いることが大半です。身体表現をしている、という意識はないけれど、ただ普通に生きていて、人と接するときのふるまいは、身体表現のひとつなんだろうか、と考えたりもしました。
話がやや脱線しかけていますが、観て良かった、と心から思える公演。そのひとつの証拠として、幕が下りて場内が煌々と明るくなった瞬間、「あぁ、現実に戻ってきたわぁ」という感想が浮かんできたんです。夢を見ていた――そんな気持ちも。
それは裏を返せば、上演中がいかに非日常、非現実の世界だったか、ということにほかなりません。美しく才能のある男の子たちが魅せてくれる世界、それは現実とはかけ離れているに決まっています。ただ、想像を超える作品を魅せてくれて、夢の世界へ誘ってくれた。そのことは間違いありません。
各スタッフさん、裏方さんを含め、あれだけの舞台を作り上げた「チーム」も精鋭が集まっているのだと推察します。初めて、という刺激や興奮もあるとは思いますが、お金を払って観にいきたくなるコンテンツ、人に勧めたくなるコンテンツ、わざわざ記録に残したくなるコンテンツ、ここにあり。
冬はジャニーズのコンサートにも連れて行ってもらえそうです。まだこの目で観ていない世界、コンテンツはこの世にたくさんあって。食わず嫌いはもったいない。金持ちではないけど、30代バツイチ独身、自由に使える小金ならあります。これからも未知のモノにもできる限りふれていきたい。そう思います。
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