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なぜノルディックコンバインドは難しいのか?

先日FIS(国際スキー連盟)の公式のYoutubeチャンネルでこのような動画が投稿されていました。

タイトルは
【Why is Nordic Combined so difficult?】

なぜノルディックコンバインドはそんなに難しいのですか?という意味です。

この動画ではノルディックコンバインド(スキージャンプ+クロスカントリースキー)を戦うに対して必要になってくる要素、トレーニング内容、過酷さなどを丁寧に、また数字や割合を用いて解説しています。

全て英語で解説されているので一回見ただけでは全て理解できませんでしたが、繰り返し再生したり字幕機能を使うことで内容を理解することができました。
今回はその内容を日本語に翻訳して解説していこうと思います。


『なぜノルディックコンバインドは難しいのか?』

多くの場合、2つ以上のスポーツを組み合わせた種目やその選手は、スペシャリストほど良くないという先入観に直面します。
それではノルディックコンバインド競技を行うことの実際の意味を詳しく見てみましょう。

【スキージャンプとクロスカントリースキー】

スキージャンプは瞬発力を必要とする種目で選手は軽くて強い力(速筋)を使います。
クロスカントリースキーは持久力を必要とする種目でありゆっくりと切り替える力(遅筋)を使います。
もしどちらか一方の力を向上させようとしたら、だいたいもう一方の力は離れていくことがあります。繊細なバランスが働いているのです。
解決策は選手それぞれであり、そしてそれを理解するのに何年もかかることがあります。

【トレーニングなくして成長なし】

トレーニングプラン。これはまた選手を困惑させます。まずクロスカントリーのレースで強いパフォーマンスを発揮するためのトレーニングプランが必要です。
しかし、体重を増やすようなたくさんの筋肉をつけてはいけません。
またそれと同時に、スキージャンプで成功するための繊細な技術スキルの習得にも取り組む必要があります。
その答えは・・・
長い長い時間をかけて様々なトレーニングを行うことです。

【コンバインド選手のトレーニング】

コンバインド選手は1日に5時間程のトレーニングを行います。
夏のオフシーズンの間に選手は約100時間をジムでのトレーニングに費やします。
また1000kmから2000kmの距離を自転車で走り、2000kmから3000kmの距離をローラースキーで走ります。
スキージャンプの本数は400本に昇ります。
再度言うとトレーニングプランは選手それぞれで異なりますが、大まかに分けてみると持久系トレーニングの割合が60%、筋力向上と技術スキルの習得の割合が25%、スキージャンプ台での練習が15%となっています。

【精神的な挑戦】

スキージャンプとクロスカントリースキーでは異なる多くの精神的要素があります。
スキージャンプでは選手は不利な状況であったり、試合で最大限ベストなジャンプを出すプレッシャーなどを打ち負かす必要があります。
そしてクロスカントリーでは10km(グンダーセン方式)の試合での戦略的レースプランを考えます。集団を利用して力を温存したり(空気抵抗や集団の大きさ)、チームメイトや他の選手と協力してペースを上げたりもします。
それは最後のスプリント勝負で相手に勝ち最高の瞬間を得るためのものなのです。


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写真転載:渡部暁斗選手Instagram


大体要約してみるとこのような内容になっています。
リスニングって難しい。
(間違い等あったらすみません。訂正箇所があれば教えて欲しいですm(._.)m)

この他にも勝負に関わってくる要素としては

・WAX、ストラクチャーでのスキーの滑走性
・ジャンプスーツ、ブーツ等のマテリアルの充実
・チーム戦においては飛ぶ順番と走順
・GF(ゲートファクター)によるコーチの判断

など数えればキリがないほどの要素が勝敗に関わってきます。
このような競技は他にもなかなかないかもしれませんね。。


でもだからこそ面白いし、勝った瞬間の喜びが大きい!

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何シーズンか前まではジャンプで大量リードして逃げ切る選手や後半のクロスカントリーで猛烈に追い上げて優勝する選手もいましたが、今のワールドカップで上位に入る選手は両方ともに強い力がある選手しかいません。

私も飛んでよし、走ってよしの選手を目指します。

もっと遠く、もっと速く。

あとは日頃の行いを良くすることですね。

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