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舞妓さんちのまかないさんの親子丼

小山愛子さんの人気コミックをもとにNETFLIXで配信されている人気の連ドラ、舞妓さんちのまかないさん。
是枝裕和さん監督で、舞妓になることを目指して幼馴染と一緒に青森から京都花街に来た少女キヨが、舞妓の夢は絶たれるものの、舞妓たちが共同でくらす屋形(舞妓置屋)の賄いとして成長していく物語で、キヨが料理を作るシーンが印象的なドラマです。

京都で舞などの稽古を続けて三ヶ月後、屋形の女将さんから「舞妓には向いていないから青森に帰って別の仕事を探すか、高校に行き直した方が良い」と言われてしまうキヨですが、来週にも青森に帰ることになったある日、自ら申し出て舞妓さんたちのための賄いを作ることになります。

料理は親子丼で、それを食べた女将の娘・涼子が「普通やなぁ」とポツリ。でも、舞妓さんたちに味が認められ、腰を悪くして来られなくなった前任のまかないさんに代わって働くことになるキヨですが、涼子が呟いた「普通」の味が、このドラマのキーポイントの一つだと思います。

長崎や仙台、群馬や青森など食べてきたものも味付けも違う各地から集まった舞妓さんたちの料理を作るまかないさんにとって、皆んながそこそこ美味しいと言ってくれる普通の料理を作ることが、仕事を続けていく秘訣なのです。
それともう一つ、お得意さんの旦那衆に料亭などでご馳走になることが多い舞妓さんにとって、自分たちの家である屋形で食べる料理は、普通がいいに違いないと思います。

で、先日、僕が作った親子丼。
昆布つゆを水で割ったダシを使うお手軽レシピが思ったより美味しくて、店で出してもいいくらいの味になるのですが、今回は、だし汁に醤油と味醂とお酒、砂糖を少し加えた昔ながらの味つけにしてみたところ、パートナーの評判も以前作ったお手軽レシピより好評。やはり家で食べる親子丼は、普通が一番なのでありました。