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煩くて猥雑で憎たらしくて世界で一番大好きな街

トーキョー!!!わたしにはやっぱりあなたしかいない!!!なんて病んだ女の子みたいな安易なこと言いたくないけど東京から離れてこっち寝ても覚めても東京のことばっかり考えてるよ。不在による存在。トーマの心臓。桐島、部活やめるってよ。ゴドーを待ちながら……今回、部屋の更新に際しどうせなら全部引き払って出稼ぎに行こ!って安直に断行した出トウキョウであったし、いろんな人に引き止められるたびそれなりに理由を紡いで自分自身納得して出てきたのだった、けれど。残念ながら合わない場所や環境というのはあるもので、わたしが悪いとかあちらが悪いとかいうより単に水が合わなかったということなのだと思う、とにかくわたしにわかっているのは当初の勤務予定の三ヶ月ここで過ごすのは多分、おそらく、いや、絶対、無理かも……ということで派遣会社の人に連絡を取ればあちらも慣れたものでもう月末には東京に戻れる算段である。
東京〜〜!!!(笑)

と言って東京にはわたしの帰る家も寝床も無いのである。自分で全部引き払ってしまったのだから。まあ現実的にはしばらく祖母の家に居候することになるけれど(虐殺を免れたいくらかの荷物もそこにある)、普通に住所不定無職だし全然軍資金がないし(この資本主義の王国においてお金がないということは丸腰で戦闘に参加しているに等しい。逃げ惑うことしかできない。そして逃げ場なんかない)早急になんとかしなくては。と言いつつさしあたり美味しいご飯が食べられて大きなお風呂に入れる呑気な孫ライフを思うと楽観的な気持ちにもなる。だいたい祖母というのは孫に甘いものだし。わたしも二年間の一人暮らしで自分の世話を焼くのに少しうんざりした。久しぶりに少し世話を焼いてもらったって良いような気もする。そしてまた他人の存在が窮屈になってその面倒くささを上回る頃には少しは手持ちの軍資金も増えているのではないか?という算段である。

本当は場所を変えて当初の予定通り出稼ぎ生活を続けよう、と思って複数の派遣会社に連絡しまくり条件を伝え求人票を出してもらって……けれどなんだか、もう、すこーんと面倒になってしまって、そこにエネルギー使えないかも、あ、あたし無理かもってなっちゃって、そしたらもう格好悪くても普通でもいいから安心できる場所で一回、落ち着いて自分のこと立て直した方がいいかもって……そんな風に弱気になってるのは多分思ってる以上に参ってる証拠だな〜と書きながら思う。いつからこんな風に参ってるんだろう。去年の10月からずっと途方にくれているような気だってする。なんも変わらないなあ。一方でできるようになったことや小さな達成や奇跡のような出会いとか、ほんの少しはそれにふさわしいわたしに成長できているのかなあ?もうわからない。とにかく今はホーム・グラウンドに戻って落ち着いて現状、自分自身を見つめなおして出来そうなことから少しずつ。はあ。トウキョウ、捨てられなかったよ。

#東京 #エッセイ #日記 #女の一生 #出トウキョウ記 #失敗

本を買います。たまにおいしいものも食べます。