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悪魔の視点での過ごし方

#思い込みが変わったこと
ということで、応募企画にでびる様のことを絡めて投稿すれば、布教になるのではないかと思って書きます。

まず、恐ろしい悪魔偉大なるでびでび・でびる様について紹介します。

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以下は、にじさんじ公式の紹介文。
「異世界の悪魔。
 この世界の人間たちに存在を知ってもらい、力を強くするために活動を始めた。
 目標は全人類を堕落させること。
 ホラー映画や漫画など、悪魔の勉強は欠かさない。
 悪魔社会も結構厳しいらしい。」

ご覧の通り、とてもかわいい姿をしている。声もかわいい。
だが、この世の中で恐ろしいものというのは、実は恐ろしい顔をしていないというのは周知の事実。
いかにも魅力的な外見をしており、その実、思いもよらぬ深淵が潜む。
でびる様はまさにそのような存在だ。

その片鱗を私がはじめて見たのが、この配信です。

因幡はねるさん主催の、学力テスト「VakaTuberは誰だ」という企画の配信。
Vtuberを集めて学力テストを行い、その中で正しい解答や珍しい解答が紹介される。
点数で順位付けをおこないながら、最も点数が低かったVtuberの「V」は、VirtualではなくVakaだったのでは?という疑いを持たれてしまう……というなんとも楽しげな企画だ。よく見覚えがある。
素で間違っているのか、間違っているとわかっているけど穴埋めのために記入したのか、そうした解答は予想外の連発で、とても面白おかしい。

そんな企画に、でびる様は番外編で出演し、さらに予想外の解答を連発する。
以下、でびる様がおこなった解答の例。

・注文の多い料理店の物語を説明してください。
 →面倒くさがりなヤマネコが、食材に自分で調理させる話。

・以下の英文は漫画等のセリフを英訳したものです。和訳してください。
 ①If you give up, the game is already over.(諦めたらそこで試合終了だよ)
  →諦めてもいいんだぞ、疲れただろ?
 ⑤Don't rush it, we have plenty of time.(まだあわてるような時間じゃない)
  →慌てたほうがいいんじゃないか?

一般的に、テストは出題者が解答者の力量を測るものですが、でびる様が解答者になった場合は、むしろ出題者がその解答を見てどう振舞うのか、判断力が問われているような気すらします。
視点が語り手ではなかったり、文章をわかった上で悪魔的な会話してみたり…むしろ出題者があざ笑われているかのよう。

悪魔が学力テストを解くとこうなるのか……という発見と、そもそも、悪魔の学力を測るという行為が浅はかだったのかもしれない。

まさか、学力テストを大喜利大会にしてしまうとは!

まじめにやって面白い企画だからこそ、まじめにやらないというある種飛び道具的な面白さが際立つ。「学力テスト」という名目で、大多数がまじめにやっているという信用や緊張感がある場でなければ、このシャレはここまでの効力を発揮しなかっただろう。この着眼は、まさにコペルニクス的転回。

かの近代絵画の父ポール・セザンヌがモネをして「モネはただの眼である。しかし、なんと偉大な眼であろうか」といったが、でびる様の眼も、また、恐ろしい眼である。
しかし、でびる様が、人の真剣になることを俯瞰し、ある種の滑稽さを揶揄することは「悪魔」という立場ならではのおかしみがある。

でびる様の配信を見ていると、課せられた「役割」というものをとくに意識させられる。
でびる様を見ている「自分」は、今でびる様にとってなにに見立てられているのか。ただの観客か、どういう観客か、うるさいのか静かなのか熱狂しているのか。
もしくは舞台に上がる端役か、でびる様に好意的なのか否定的なのか、なにを成すことを求められている?

これは「でびっち」というニコニコ生放送の配信者?の配信に、なぜかでびる様が出たときの配信だ。
でびっちというのはもともとでびる様が作り出したキャラクターで、2019年に死んでいるはずの存在だった。
そのでびっちがなぜか、ニコニコ生放送の配信者のように1ヶ月以上、配信をおこなったのだ。契約者はみなこぞって集まった。

上記はその集大成の配信なので、おそらくこれだけ見てもたぶんよくわからないとは思うが、このでびっちという女の子がみんなに自分を見てもらいたいという欲望が高まりきって、半ば捨て鉢になって顔出し配信をするというもの。

でびっちがニコ生主になりきっているため、視聴者もニコ生リスナーのように振る舞っていた。
簡単に言うと、意図的とはいえ割と治安が悪かった。
「通常配信」という名目の配信ではあまり意思疎通が図れなかったり、流れていないコメントを読んだりしていた部分もあったので、リスナーは「観客」や「にぎやかし」くらいの立ち位置であり、あまり関係がないと視聴者の気分が緩んでいたのだ。

しかしこの集大成配信では、実はコメントの内容によって、でびっちのその後の行動が変わる配信だったと明かされた。
空気を読んで、役割を理解してそうしたリスナーによるコメントをしていたはずなのに、それがでびっちの行いに悪影響を与えていると知ったとき、大いに反省させられたものだ。

「そういうものだから」、「そういうコメントをしてもいい」
人は正義が自分にあると確信したとき、もっとも残酷になれるというが、まさにそういう状況を作り上げられ「この振る舞いが正しい」と錯誤していた。
本当は、そんなときなんて一度もなかったかもしれないのに。

悪魔のささやきとは本当に恐ろしいものだ。しかし、本当に恐ろしいのは、ささやきに乗って実際に行動してしまう自分なのかもしれない。

自分の役割を考える、誰かの役割で考える、それはどう見えるか意識してみる。
でびる様と契約してから、そうしたことを生活の中で意識するようになったと思います。

ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
人にちょっとだけやさしくなれるかもしれない視点を得ることができる稀有なVtuber、偉大なる悪魔恐ろしいでびでび・でびる様をぜひご覧ください。


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